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2025年2月15日

TIA後に脳が壊れる!?認知機能低下のリスクとは?

2025  2月  アメリカ


一過性脳虚血発作(TIA)は「ミニ脳卒中」とも呼ばれ、一時的に脳の血流が低下するが、短時間で症状が消失する。一般的にTIAは脳梗塞を伴わないため、長期的な影響は少ないと考えられてきた。

しかし、近年、TIAが脳に与える影響について再評価する動きが出てきている。そこで、TIA後の認知機能の変化についてくわしくしらべてみたそうな。

2019年2月28日

脳が老ける年数 Lancet Neurol.


Incidence and prevalence of dementia associated with transient ischaemic attack and stroke- analysis of the population-based Oxford Vascular Study
2019  2月  イギリス

脳卒中を経験すると認知症のリスクがおよそ10年の加齢に相当するぶんすすむと考えられている。しかし脳卒中の重症度を考慮しての認知症リスクについての調査はほとんどない。

そこで、重症 軽症の脳卒中およびTIA患者の認知症リスクを大規模にしらべてみたそうな。


イギリス オックスフォード住民92728人を10年間フォローした研究データを解析したところ、


次のことがわかった。

・2305人の脳卒中またはTIAの患者が発生した。30%がTIAで70%が脳卒中だった。

・脳卒中以前に認知症と診断された者は225人で、のちの脳卒中の重症度が高い者に多かった。

・残りの2080人のうち432人が脳卒中後5年間に認知症と診断された。

・脳卒中後1年間での認知症率は、重症脳卒中の34.4%、軽症脳卒中の8.2%、TIAでは5.2%だった。

・年齢や性別のおなじ一般人と比べたときの認知症率は、重症脳卒中47.3倍、軽症脳卒中5.8倍、TIA3.5倍で、

・脳卒中やTIAが起きなかった場合の老化に要する年数をそれぞれ25年、4年、2年、先取りしていることに相当した。

脳卒中やTIA後の認知症のなりやすさは重症度によりおおきくことなり、重度の脳卒中のばあい一般人の50倍の認知症率だった。しかし軽症脳卒中やTIAのそれはずっと低かった、


というおはなし。

図:脳卒中 TIA後の認知症率


感想:

脳卒中ゆえに認知症なのか、認知症になるような人が脳卒中になるのか、そう単純ではないようだ。
若年脳卒中患者は脳の老化が10-20年進んでいた

2019年3月10日

軽い脳卒中でも脳が縮む?


Longitudinal Brain Atrophy Rates in Transient Ischemic Attack and Minor Ischemic Stroke Patients and Cognitive Profiles
2019  2月  カナダ

TIAのあとおよそ3分の1の患者はなんらかの認知障害をしめす。しかしそのメカニズムはわかっておらず 隠れた梗塞があるわけでもない。

アルツハイマー病などの研究では認知障害まえの脳体積の減少が報告されている。

そこで、TIAや軽い脳卒中患者での脳の萎縮と認知障害との関連をくわしくしらべてみたそうな。



TIAや軽い脳卒中の患者80人と健常者70人について、全脳のMRIを3年ほどの期間をあけて複数回撮り、認知機能もしらべた。

脳萎縮率を自動評価するソフトウェア(Structural Image Evaluation using Normalization of Atrophy:SIENA)を用いて関連を解析したところ、



次のようになった。

・TIAや軽い脳卒中の患者はこの3年間に 健常者にくらべてあきらかな高レベルの脳萎縮を示した。

・糖尿病が脳の高萎縮の予測因子だった。

・脳の高萎縮と認知機能の情報処理スピードは関連をしめしたが 記憶力や実行機能との関連はみとめられなかった。

TIAや軽い脳卒中の経験者は認知機能に障害がでる以前に あきらかに高い脳の萎縮をしめしていた、


というおはなし。

図:脳萎縮


感想:

TIAですら数年でわかるほど脳が縮むのなら10年経ったじぶんはどうなってんのよ、、、とおもった。

2021年2月13日

かるい脳卒中のあとの歩行やバランス

2021  2月  中国


TIA(一過性脳虚血発作)や軽度脳卒中は症状が一時的ではあるものの、脳卒中入院患者の38%を占め、その90日再発率は17-20%におよぶという。

TIAや軽い脳卒中のあとは脳半球の皮質興奮性に変化が生じ、認知障害や疲労を経験しやすくなる。
しかし歩行やバランス機能についての報告はほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。

2017年11月24日

TIAやTNAのあと遂行機能が低下する


Executive Function Declines in the First 6 Months After a Transient Ischemic Attack or Transient Neurological Attack
2017  11月  オランダ

脳の局所的な虚血による一時的な神経症状を一過性脳虚血発作(TIA)とよび、局所症状を伴わない神経症状(軽いせん妄や失神)で他に原因が見当たらないものを一過性神経発作(TNA)という。

これらの症状は24時間以内に収まることになっているが、認知機能の低下は長く続く という報告がふえてきた。

そこでTIAとTNA患者について急性脳梗塞のサインである拡散強調MRI(DWI)の結果もふくめて認知機能の長期変化をしらべてみたそうな。


45歳以上で平均年齢65のTIAまたはTNAの患者121人について 認知機能検査で6ヶ月間フォローしたところ、


次のことがわかった。
・患者の60%がTIAで、40%がTNAだった。このうち26%にDWIで病変箇所がみつかった。

・6ヶ月間で遂行機能は低下した。いっぽう注意力は向上し

・処理スピードとエピソード記憶力には変化がなかった。

・DWIで病変の見つかった患者の遂行機能はずっと低いままだった。

・TIAとTNAの区別は認知機能の変化と関係しなかった。

TIAやTNA患者はその後6ヶ月間にわたり遂行機能が低下した。DWIで病変の見つかった患者は遂行機能が低いままだった、


というおはなし。
図:TIAとTNAの見分け方

感想:

TNAはじめて聞いたよ。そもそもDWI+だったら脳梗塞じゃあないのかね。

2020年4月16日

認知機能べつ異常率 回復率


The Occurrence and Longitudinal Changes of Cognitive Impairment After Acute Ischemic Stroke
2020  3月  中国

脳卒中の予後に認知機能障害が密接に関連していることを示すエビデンスが増えてきている。

中国人患者で、急性脳梗塞後のことなる時期での認知機能障害の発生と程度変化をくわしくしらべてみたそうな。

2019年1月15日

軽い脳卒中のあとの疲労とQoL


Health-Related Quality of Life and Fatigue After Transient Ischemic Attack and Minor Stroke
2019  1月  スペイン

脳卒中患者が疲労をうったえる率は非常に高い。この疲労感がしばしばリハビリや復職をさまたげる原因になっている。

いっぽうTIAや軽い脳卒中では後遺症はないとされているがじっさいにはなんらかの障害をうったえる患者はすくなくない。

疲労にはいくつもの要因が考えられる。これまでのおおくの調査ではコントロール群を設けたものがほとんどない。

そこでTIAや軽い脳卒中のあとの疲労について認知機能をふくめくわしくしらべてみたそうな。


TIAまたは軽い脳卒中の患者92人と別の病気の患者89人について、

疲労評価スケール(Fatigue Assessment Scale)
認知機能評価(Montreal Cognitive Assessment)
QoL指標(European Quality of Life index)

について3ヶ月後までフォローしたところ、


次のことがわかった。

・強い疲労感をうったえる率は 65.2% vs 23.5%(コントロール)で、

・さらに非常に強い疲労の率は 20.7% vs. 4.5%(コントロール) だった。

・認知機能スコアは、24.1 vs. 27.3 であきらかに低かった。

・疲労スコアが高い者のQoLはあきらかに低かった。

・疲労スコアと認知機能スコアに関連はなく、認知機能スコアはQoLに関連しなかった。

TIAや軽い脳卒中患者の強い疲労感はめずらしいことではなかった。この疲労感は生活の質におおきく影響していた、


というおはなし。

図:脳卒中後の疲労


感想:

経験的に、TIAや軽い脳卒中は症状弱いから病院にゆかずがまんして乗り切っている人ってすくなくないとおもう。

ってことは ひどく疲れた顔してるサラリーマンの脳にはちいさな梗塞や出血があるんじゃないかね。

2016年11月23日

血管性認知症 血圧と年齢との関連


Blood Pressure and Risk of Vascular Dementia
2016  5月  イギリス

血管性認知症はTIAや脳卒中がきっかけで発症し 認知症原因の第2位を占める。

高血圧は脳卒中のリスク要因であるいっぽう、血圧の低い高齢者は認知症リスクが高いとする報告がある。

そこで血圧と年齢、血管性認知症との関連を大規模に調べてみたそうな。


428万人健康情報データベースを使って解析したところ、


次のことがわかった。

・7年間に11114件の血管性認知症事例があった。

・血圧にたいする認知症リスクの上昇度は 年齢が高くなると低下した。

・高齢者の血圧と認知症リスクの逆相関は確認できなかった。

TIAや脳卒中のあと 血圧は70歳以下での血管性認知症のあきらかなリスク要因だった。しかし高齢者の血圧と認知症の逆相関は認められなかった、


というおはなし。
図:血圧と血管性認知症と年齢

感想:

グラフみると71-90歳の収縮期血圧120あたりのHRが爆上げ状態にみえる。けど統計学的には意味がないんだって。

2020年7月16日

軽い脳卒中と認知障害 メタボとの関係


2020  7月  中国


メタボリックシンドローム(Mets:metabolic syndrome)は認知機能障害の危険因子群でもある。

TIAや軽度脳梗塞患者での認知機能障害とMetsとの関連をくわしくしらべてみたそうな。

2018年1月6日

Stroke誌:TIAを経験するとかならず脳が萎縮する


Transient Ischemic Attack Results in Delayed Brain Atrophy and Cognitive Decline
2018  1月  スイス

脳の虚血がながびくと梗塞が起きる。さらに2次的な神経変性の影響も考えられ 動物実験の結果はあるが人ではよくわかっていない。

そこで一過性脳虚血発作(TIA)の患者についてその影響をフォローしてみたそうな。


TIA患者50人について造影剤をつかったCT検査で脳の還流状態を測定した。さらにMRIで直後と90日後の脳の解剖情報を取得し、脳の各部位の体積変化をソフトウェアで自動計測した。

認知症検査を並行してこれらの関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・全患者で脳全域の灰白質の減少があった。

・前頭葉虚血の患者では橋および虚血脳半球側でのあきらかな体積減少があった。

・前頭葉虚血だった患者は認知症検査スコアがあきらかに低く、視床の萎縮との関連も示唆された。

TIA患者すべてに虚血から離れた部位での脳萎縮が広く確認され、認知機能低下への影響も示された、


というおはなし。
図:TIAと脳萎縮

感想:

TIAには神経保護作用があるっていわれてるわりにはヒドイ結果だ。

[TIA 神経保護]の関連記事

2016年8月13日

軽い脳卒中でも脚の麻痺があると認知障害になる


Determinants of post-stroke cognitive impairment: analysis from VISTA.
2016  7月  イギリス

脳卒中のあとの認知障害は珍しくなく やがて認知症に発展する。

そこで脳卒中の症状と数年後の認知障害との関連を調べてみたそうな。


平均年齢63の脳卒中患者5435人について、発症から30日前後の症状と 1,3年後の認知障害の有無を調べ関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・1年後34%が、3年後30%が認知障害だった。

・年齢、重症度、高血圧、糖尿病などの関連要因と比べてもなお、脚に麻痺のある患者の認知障害リスクがもっとも高かった。

・この関連は患者を脳梗塞やTIAに限定しても変わらなかった。

脳卒中から数年後の認知障害のリスク要因として、年齢や高血圧のほかに脚の麻痺が強く関連していることがわかった、


というおはなし。

図:認知障害と脚の麻痺


感想:

歩かないとボケちゃうってことなんだろね。

2016年7月2日

やがて認知症になる脳卒中患者の特徴


Delayed-onset dementia after stroke or transient ischemic attack.
2016  6月  中国

脳卒中のあとすぐに認知症にならなかった患者でも やがて認知症を発症することがある。そのメカニズムを調べてみたそうな。


脳卒中やTIAの患者のうち 半年以内に認知症になった者を除く919人を3年間フォローした結果、


次のことがわかった。

・この間に40人4.4%が認知症になった。

・断層画像上では重度の微小血管障害がみられ、白質変性を伴うラクナ(ちいさな空洞)が3ヶ所以上存在していた。

・年齢、性別、教育歴を考慮すると高血圧と糖尿病との関連が強かった。

・遅れて認知症になった患者の19.4%にはアルツハイマー病に似たβアミロイドの集積が見られ、

・彼らの半数以上に重度の微小血管障害が確認できた。

脳卒中やTIAのあと遅れて認知症になる患者には重度の微小血管障害が共通していた、


というおはなし。

図:アルツハイマーPiB

感想:

うれしいニュースではないな。
人の名前が出てこない 一瞬でできたはずの暗算ができない、、なんてことがよくあるから。

これ↓思い出した。
脳内出血で早くに認知症になる人の特徴

2019年3月11日

安静時fMRIでみたTIA脳の異常


The Local Brain Abnormalities in Patients With Transient Ischemic Attack- A Resting-State fMRI Study
2019  1月  中国

TIA(一過性脳虚血発作)は症状が一時的ではあるがのちの認知症リスクは4倍で、3分の1はなんらかの認知障害を経験するという。TIAのあと脳の萎縮や血液還流の低下が報告されているが脳機能に与えるくわしいメカニズムはわかっていない。

安静時の脳機能MRI(rs-fMRI)は患者にタスクを課すことなくただ寝かせておくだけで脳機能をしらべることができる方法として期待されている。

これまでrs-fMRIについて数々の解析方法(FC,graph theory,ICAなど)が提唱されているが、

fMRI信号の低周波成分(0.01-0.08Hz)のゆらぎのおおきさを示すALFF(amplitude of low frequency fluctuation)および

同期するボクセルの拡がりを示すReHo(regional homogeneity)、

ネットワーク全体での重要性のDC(degree centrality)、
の3つの指標が近年ちゅうもくされている。

そこでTIA患者について ALFF, ReHo, DC を健常者との比較として評価してみたそうな。



平均年齢41、TIA患者48人と健常者41人について安静時 全脳のfMRIデータおよび血液 血圧検査をおこない、比較 解析したところ、



次のことがわかった。

・自発的神経活動を反映するALFFは健常者にくらべTIA患者の左中側頭回であきらかな低下を示し、

・DCもまた右の下前頭回の三角部で低下していた。

・ReHoにグループ間で差はなかった。

・これらの局所異常と血液血圧検査結果との関連はなかった。

TIA患者の安静時fMRIから、ALFFとDCの局所的な低下を確認することができた。病気メカニズムの理解に役立つかもしれない、


というおはなし。

図:ALFF TIA患者


感想:

脳の安静時ネットワークにはデフォルトモードネットワークのほかいろんな種類があって 脳はいろいろといそがしいようだ。ぼーっとしていてもお腹がすく理由はこれかな。

脳卒中後うつのfALFF解析

2015年2月20日

軽症なのにすぐにボケてしまう脳卒中患者を簡単に判別する方法が判明


Gait Measures as Predictors of Poststroke Cognitive Function: Evidence From the TABASCO Study.
2015  2月  イスラエル

脳卒中患者は認知機能障害になるリスクがある。

歩行、バランス機能がその予測に役立つものか 調べてみたそうな。


平均年齢67、軽症の脳梗塞またはTIAの患者298人について
認知機能および移動能力の検査を発症後6,12,24ヶ月の時点で行い関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・2年間の追跡期間中に15.4%の患者が認知機能障害となった。

・認知低下した患者は低下しなかった患者と梗塞の大きさや位置に違いはなかった。

・発症6ヶ月時点で、認知低下グループではタイムアップアンドゴーテストの時間が長かった。

・さらに認知低下グループではバランステストのスコアが低く、

・歩行時の二重課題テストの正答率も低かった。

・脳梗塞とTIAを分けて解析しても同様の結果になった。

・6ヶ月時点でタイムアップアンドゴーテストが12秒以上かかる患者は2年以内に認知機能障害になるリスクがかなり高かった。


歩行バランス機能の簡単な検査が、軽症脳卒中患者のその後の認知機能障害リスクを判定する目安になり得るだろう、


というおはなし。



感想:

タイムアップアンドゴーは普通人で5-6秒だから、特に麻痺もないのに動きのトロさが2倍以上だったらヤバイぞ、ってことと理解。

2015年8月18日

軽症の脳卒中は病院でたら全快って考えていいの?


Balance and Gait Impairment in Transient Ischemic Attack and Minor Stroke.
2015  7月  オーストラリア

一過性虚血発作(TIA)や軽症の脳卒中は患者人数は多いもののその影響がよくわかっていない。

そこで、TIAや軽症脳卒中患者の歩行、バランス機能を調べてみたそうな。


平均年齢67、TIAおよび軽症脳卒中の患者12人と健常者12人について歩行、バランステストを行い比較した。


次のようになった。

・両グループは、身長、体重、脚の感覚、筋力、反応時間などほぼ同じだった。

・モントリオール認知評価試験スコアは 22.2 vs. 26.6 でTIAグループで低かった。

・同様に、タイムアップアンドゴーテストは 10.9秒 vs. 7.2秒、

・タイムアップアップアンドゴー2重課題は 12.3秒 vs. 8.5秒、

・フォースクエアステップテストは 10.9秒 vs. 7.2秒 でTIAグループが遅かった。

・その他、歩行パフォーマンスに関するほとんどのテストでTIAグループのスコアが悪かった。


TIAや軽症脳卒中患者は明らかな身体障害はなかったが 歩行、バランス機能が健常者よりも劣っていた、


というおはなし。


感想:

自動車運転許可もすぐに出るんだろな、、

2019年9月25日

TIA患者のデフォルト・モード・ネットワーク


Altered Functional Connectivity within Default Mode Network in Patients with Transient Ischemic Attack- A Resting-State Functional Magnetic Resonance Imaging Study
2019  9月  中国

一過性脳虚血発作(TIA)では神経症状は24時間以内に解消し梗塞も残らない。

しかし認知障害や脳卒中を起こしやすくなることから脳の異常性をあきらかにすることは重要である。

さいきん安静時脳機能MRI(Rs-fMRI)によりデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の存在を確認できるようになった。

これまでの報告からDMNは認知機能に関連するとされ、脳卒中患者ではDMN内の一部の機能結合性の低下が指摘されている。

TIA患者でのDMNについてはわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。



TIA患者48人と年齢の一致する健常者41人について、
Rs-fMRIを実行し、DMNにについてシードベースの機能結合性評価をおこなった。



次のことがわかった。
・左の中側頭回(MTG) 角回(AG)と 内側前頭前皮質(mPFC)および後帯状皮質(PCC) 楔前部(Pcu)との機能結合性が健常者にくらべあきらかに低下していて、

・さらにmPFCと右Pcu,左PCC,左AG, および右Pcuと左PCCの結合性の低下も見られた。

・1年後までに次の虚血イベントを経験した患者では、mPFCと左PCCとの結合性が有意に低下していた。

・臨床症状、生理学的、生化学的マーカーと機能結合性との関連は確認できなかった。

TIA患者のデフォルト・モード・ネットワークには結合性の異常な箇所がいくつか見られた。そのうち内側前頭前皮質と左の後帯状皮質との結合性低下は虚血イベントの再発と関係がありそうだった、




というおはなし。

図:デフォルト・モード・ネットワーク


感想:

上の図がデフォルト・モード・ネットワークの要所。脳が安静状態のとき、これらの活動が数十秒周期で同期するんだって。
安静時fMRIでみたTIA脳の異常

nature.com:急性期の脳機能結合と予後

感覚障害の機能的ネットワーク結合

脳幹梗塞のデフォルト・モード・ネットワーク

心房細動患者のデフォルトモードネットワークに異常

脳卒中後うつ患者の脳内ネットワーク

脳卒中後うつのfALFF解析

脳卒中後のうつ不安とデフォルトモードネットワーク

メンタルプラクティス+理学療法の効果を脳のネットワーク的に見ると、、

脳卒中患者のデフォルト・モード・ネットワークは…

2018年1月29日

無職で軽い脳卒中 2年後の認知障害


Working before and after stroke is good for brain health
2018  1月  イスラエル

軽症の脳卒中であってもその前後での就労状況が2年後の認知機能の低下に関連するという、
先週の国際脳卒中学会 in ロスアンゼルスでの報告。


労働可能年齢の軽い脳卒中またはTIAの患者252人について発症から2年後までフォローしたところ、


次のことがわかった。

・発症前に無職だった患者は2年後の認知障害の可能性が 職に就いていた者の3倍以上で、

・さらに彼らは神経障害やうつ症状が重く、炎症反応も高かった。

・画像解析によると無職だった患者は脳皮質厚と白質体積が減少していた。

・また糖尿病や高血圧にもなりやすかった。

・ちなみに2年間に4.4%が死亡し、8.9%で認知障害が見られた。

・復職できた患者の認知障害リスクは低かった。

軽症脳卒中であっても無職であること自体が認知障害や死亡のリスクになる。とにかく働け、


というおはなし。
図:脳卒中後の復職

感想:

無職くらいで脳の体積が減るとか ホントかよ?と思う。
働いていた軽症脳卒中患者は回復に不満が少ない

2020年12月30日

Neurology誌:再発予防薬をやめてしまうパターン

2020  12月  オーストラリア


脳卒中やTIAで退院した患者が、再発予防のための薬をやめてしまうパターンについて、くわしくしらべてみたそうな。

2022年6月22日

脳卒中後の長期の脳萎縮

2022  6月  ノルウェー


脳卒中経験者の認知症リスクは一般人の6-50倍という報告がある。

脳の萎縮が長期にわたり持続するとの報告も少なくないが、そのパターンについてはよくわかっていないので、

36ヶ月間にわたり脳卒中患者の脳構造体積の変化をくわしくしらべてみたそうな。

2021年1月8日

軽い脳卒中の遂行機能障害とネットワーク

2020  12月  アメリカ


ちいさな梗塞の脳卒中であっても、患者はしばしばその病変位置によらず、遂行機能障害、たとえば注意力、集中力、処理速度の低下をしめす。

この原因メカニズムをしらべるために脳磁図(MEG)を用いて脳のネットワークダイナミクスを計測してみたそうな。

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