元
Dual-Task Exercise Reduces Cognitive-Motor Interference in Walking and Falls After Stroke
2018 12月 香港
脳卒中経験者では運動と認知機能が同時要求される二重課題のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒との関連も指摘されている。
つまり脳卒中経験者の転倒はバランス能力の問題ではなく二重課題下での注意リソースの配分に原因がある可能性がある。
二重課題訓練が歩行パフォーマンスを改善するとするこれまでの研究のおおくは運動機能に重点をおいたものがおおく、歩行バランス能力が向上したのか単に注意の優先度を変えたのか区別がつかないうえにサンプル数も少なかった。
そこで、二重課題訓練による歩行および認知機能の両方を評価して おおくの被験者でくらべてみたそうな。
軽中程度の運動麻痺のある慢性期の脳卒中経験者84人をつぎの3グループに分けた。
*単一課題訓練(通常の歩行リハビリ)
*二重課題訓練(注意配分しながらの歩行)
*比較グループ(上肢訓練)
これを1回60分x週3回x8週間おこない、
この前後および8週間後に
歩行課題テスト:前方歩行、タイムアップアンドゴー、障害物ありの前方歩行および
認知課題テスト:言語流暢性テスト、連続引き算 、
の各組み合わせをおこなった。
歩行時間短縮効果と、単位時間あたりの正答率を評価 比較した。
その後6ヶ月間の転倒回数や社会参加、QoLも調査した。
次のようになった。
・二重課題訓練グループでのみ歩行タイムの短縮があった。とくに前方歩行+流暢性テストで9.5%、前方歩行+連続引き算で9.6%、TUG+流暢性テストで16.8% 改善した。
・この改善効果は8週間後も続いていた。
・認知機能テストは二重課題訓練による正答率のあきらかな変化はなかった。
・二重課題訓練により転倒数が22.2%減少し、25.0%の転倒リスク低下につながった。
・社会参加やQoLに変化はなかった。
歩行中の注意配分をうながす訓練により、二重課題時の移動能力および転倒数が減少した、
というおはなし。
転倒の原因
感想:
すでにこの事実に気づいていたので、外出時には常にスマホONにしてポケモンを狩りながら歩くようにしている。そのおかげで現在トレーナーレベル32 まできた。
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