元
Social Inequality by Income in Short- and Long-Term Cause-Specific Mortality after Stroke
2019 3月 デンマーク
いっぱんに社会経済的地位が低いと死亡リスクが高い。しかし脳卒中患者については所得格差と死亡リスクとの関連について一致した見解が得られていない。
低所得の脳卒中患者は飲酒や喫煙習慣の率が高い。これらのライフスタイル要因を慣例にしたがい統計解析で調整してしまうと、低所得なのに酒もタバコもやらないグループを想定することになりリアリティに欠ける。
そこで年齢と性別のみを調整し、さらに脳卒中患者の死亡原因を脳卒中や総死亡だけでなくがんや心臓病 他もふくめて所得格差との関連を大規模にしらべてみたそうな。
デンマーク国民をカバーするデータベースを用いて、
2003-2012のすべての脳卒中患者60503人を抽出した。
最長9年間フォローして 5段階に分けた所得格差と死亡原因との関連を解析したところ、
次のようになった。
・フォロー中に34.6%が死亡した。
・内訳は脳卒中が13.2%、心臓病7.0%、がん5.0%、その他9.2%だった。
・長期の死亡率はすべての死亡原因で所得と逆相関にあった。
・5年後の低所得グループの死亡率は高所得グループよりも15.5%高かった。
・1年内の短期の死亡率と所得との関連は小さく有意なレベルではなかった。
所得格差の死亡率への影響は脳卒中患者が脳卒中で死亡するばあいのみならず他の疾患での死亡にも同様に反映されていた。特に長期の死亡率は低所得グループで15%高かった。いっぽう短期死亡率には所得格差の影響はみられなかった、
というおはなし。
感想:
だとすると じぶんはとっくに死んでいてもおかしくないはず。