元2022 2月 中国
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2022年3月1日
もやもや病の遠隔虚血コンディショニング
2020年12月26日
Neurology誌:遠隔虚血ポストコンディショニングの実績
元2020 12月 中国
2023年10月5日
遠隔虚血コンディショニング:JAMA衝撃報告
元2023 10月 デンマーク
2022年6月19日
遠隔虚血コンディショニングで脳梗塞の再発予防
元2022 6月 中国
2019年1月21日
2週間の加圧トレーニングで歩行速度up
元
Two Weeks of Ischemic Conditioning Improves Walking Speed and Reduces Neuromuscular Fatigability in Chronic Stroke Survivors
2019 1月 アメリカ
脳卒中患者の20-25%は介助なしには歩くことができない。リハビリをおこなっても歩行速度がほんの少しあがる程度である。
この状況を改善する方法として「虚血コンディショニング」が話題にのぼるようになった。
虚血コンディショニングは1986年に虚血臓器の保護目的で考え出されたもので、のちに心血管保護効果があきらかになり、さらに手脚の筋肉パフォーマンスを改善する効果が「加圧トレーニング」として注目された。
そのメカニズムはよくわかっておらず、脳卒中の手脚の麻痺への応用はまだほとんどない。
また心血管への虚血コンディショニングの経験から、有効なタイムウィンドウに短期(-12時間)と長期(24-72時間)があることがわかっている。
そこで脳卒中の麻痺脚への虚血コンディショニングを、短期効果はすでに確認済みなので、長期におこなったときに歩行能力が改善するものか実験してみたそうな。
2023年5月19日
脳梗塞再発を防ぐ:遠隔虚血コンディショニングの衝撃
元2023 5月 中国
2018年2月21日
1回の虚血コンディショニングで麻痺脚の筋力アップ
元
Ischemic Conditioning Increases Strength and Volitional Activation of Paretic Muscle in Chronic Stroke: A Pilot Study.
2018 2月 アメリカ
腕や脚に圧力をかけて一時的に血流を止める「虚血コンディショニング」は健康な人の筋力や機能を改善するために用いられることがおおいが、神経症状の改善効果については未だよくわかっていない。
そこで慢性期の脳卒中患者について1回の虚血コンディショニングが膝の伸筋力にどのような変化をもたらすものか実験してみたそうな。
発症から1年以上経つ脳卒中片麻痺患者10人を2グループにわけた。
虚血コンディショニングは大腿に巻いたカフで225mmHgの圧力で5分間締め付け5分間解放のサイクルを5回行った。
比較グループはカフ圧を25mmHgとした。
膝伸筋トルクと筋電強度を測定したところ、
次のようになった。
・虚血コンディショニングによって麻痺脚のトルクが10.6Nm強くなったが、
・比較グループではあきらかな違いが生じなかった。
・虚血コンディショニングで最大筋力時の筋電強度が31%強くなり、
・運動に必要な筋電しきい値レベルは5%低下した。
・麻痺のつよかった患者ほど筋力の改善効果は大きかった。
たった1回の虚血コンディショニングで慢性期脳卒中患者の麻痺脚の筋肉活動が改善し筋力が強くなった、
というおはなし。
感想:
なぜか「加圧トレーニング」をイメージしてしまうのは加圧関連団体のマーケティング成果にちがいない。
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2017年3月11日
遠隔虚血コンディショニングの脳卒中治療効果
元
RECAST (Remote Ischemic Conditioning After Stroke Trial)
A Pilot Randomized Placebo Controlled Phase II Trial in Acute Ischemic Stroke
2017 3月 イギリス
脳から離れた位置を繰り返し虚血状態にすると(遠隔虚血コンディショニング) 神経保護効果がえられるとする報告がある。しかしそのメカニズムはわかっていない。
そこで実際の脳卒中患者で実験してみたそうな。
発症後24時間以内の脳卒中患者26人を遠隔虚血コンディショニングと比較グループに分けた。
遠隔虚血コンディショニングは、入院後すぐに腕に血圧測定用の腕帯を巻き、締め付け5分間+開放5分間を計4サイクルおこなった。
この直前 直後、4日後の血液サンプルを採取した。
また、90日後の神経症状、生活自立度を比較した。
次のようになった。
・遠隔虚血グループに有害事象はなかった。
・90日後の神経症状NIHSSスコアは 1 vs. 3 で遠隔虚血グループが明らかに低かった。
・生活自立度に有意な差はなかった。
・遠隔虚血グループで熱ショックタンパク質HSP27の増加が確認できた。
急性期脳卒中への遠隔虚血コンディショニングは安全で、神経症状を改善した。神経保護メカニズムにはHSP27が関わっているかも、
というおはなし。
感想:
これら↓も同じ背景だろうね。
ハンドグリップで脳梗塞が治るというエビデンスあと[喫煙パラドック]もなかまかな、、
脳梗塞が簡単に治る 下肢遠隔虚血コンディショニングとは
TIAは幸運の兆し、脳梗塞が軽い
TIAが脳を護る. はたして病気と呼べるのだろうか…
2019年2月10日
80代の認知を正す「遠隔虚血コンディショニング」
元
Efficacy of remote ischemic conditioning on improving WMHs and cognition in very elderly patients with intracranial atherosclerotic stenosis
2019 1月 中国
MRIで観察できる脳の白質病変は のちの認知障害や脳卒中のリスクとされている。
白質病変の原因はよくわかっていない。近年、とくにアジアで脳動脈の狭窄による慢性的な脳の虚血状態が認知障害や脳卒中を起こすとされ、白質病変との関連を示す報告が増えている。
白質病変の有効な治療法はいまだない。
いっぽう腕や脚を一時的に虚血 再還流することにより全身の虚血耐性を高めるとする「遠隔虚血コンディショニング」が注目をあつめ多くの報告があがってきている。
そこで、脳動脈に狭窄のある80代を対象として長期の遠隔虚血コンディショニング(RIC : remote ischemic conditioning)による白質病変および認知機能への影響をくわしくしらべてみたそうな。
頭蓋内の動脈に狭窄のある平均年齢84の患者58人を2グループにわけ、いっぽうにはRICを施した。
RICは、両腕に巻いたカフに200mmHgの圧力をかけ血流を5分間とめ 5分間再還流の5セットを 1日に2回行い、
300日間継続した。
コントロールの偽のRICグループではカフ圧を30mmHgとした。
180日後、300日後の白質病変および認知機能の程度をそれぞれ複数の指標で評価したところ、
次のことがわかった。
・RICグループでは、180日、300日後の白質病変スコアがあきらかに低下した。コントロールグループではこのような低下はみられなかった。
・認知機能スコアは180日、300日後いずれもRICグループで統計学的有意にすぐれていた。
遠隔虚血コンディショニングは超高齢者の白質病変の進行を抑え 認知障害を改善できる有望な治療法かも、
というおはなし。
感想:
これ、なにげにすごいことだと思うんだけど。
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2017年11月29日
くも膜下出血への遠隔虚血コンディショニング
元
Limb remote ischemic post‑conditioning reduces injury and improves long‑term behavioral recovery in rats following subarachnoid hemorrhage: Possible involvement of the autophagic process.
2017 10月 中国
くも膜下出血の死亡率は先進国で25-35%、途上国で48%にのぼる。発症後数日間のダメージが死亡率にもっとも影響し、さらに1-2週間後にも血管攣縮に関連した脳虚血のリスクがのこる。
両腕の血流を止めたり解放したりを繰り返す遠隔虚血コンディショニングは簡単にかつ長期に実行可能な回復方法の1つである。
くも膜下出血への遠隔虚血コンディショニングについてはあまり例がないので、メカニズムの解明を兼ねて細胞内タンパク質分解機能であるオートファジーに着目して実験してみたそうな。
人為的にくも膜下出血にしたネズミに、その直後から両前脚の動脈をクリップして10分、解放して10分のサイクルを1日に3回くりかえし、3日間続けた。
このあと脳浮腫の程度や行動検査、記憶力 およびオートファジー関連タンパク質の測定を1ヶ月間フォローした。
次のことがわかった。
・遠隔虚血により脳浮腫が改善し、組織の細胞死が減った。
・短長期的な神経機能と記憶力も改善し、
・皮質のオートファジー関連タンパク質が増加してオートリソソーム量が1ヶ月後も増えたままだった。
くも膜下出血直後の遠隔虚血コンディショニングは神経保護と回復をうながす非侵襲的な方法であり、オートファジー機能が関係していると考えられた、
というおはなし。
感想:
遠隔虚血コンディショニングにはプレとポストがある。なにかイベントのまえに行うのがプレコンディショニングで、脳卒中リハビリに応用されるのはポストの方。
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2018年10月3日
腕の血流をとめるだけの脳卒中治療法とは
元
Upper Limb Ischemic Postconditioning as Adjunct Therapy in Acute Stroke Patients- A Randomized Pilot
2018 9月 中国
腕や脚の血液の流れを一時的に止めること(虚血コンディショニング)で脳の神経保護効果が得られるとする考え方がある。
虚血コンディショニングで血管内皮の一酸化窒素の放出が促されて血管が拡張し、死にかかっている脳組織の血流が回復するなどの反応が考えられている。
そこで脳卒中になった直後の患者への虚血コンディショニング効果を検証してみたそうな。
平均年齢65、発症から72時間以内の脳梗塞患者60人を2グループにわけた。
実験グループでは血圧計のカフを使って各人の収縮期血圧+20mmHgの圧で健常側の腕を5分間しめつけそのご5分間開放するサイクルを4回おこなった。
もう一方の比較グループには最大30mmHgの圧のみをかけ同様の操作をおこなった。
これを1日1回おこない14日間継続した。
90日後まで効果(NIHSS、梗塞体積、脳灌流MRI、mRS)をフォローしたところ、
次のようになった。
・実験グループでしめつけの痛みで1人がギブアップした。比較グループでのみ2件の再発があった。
・90日後、比較グループよりも実験グループであきらかな神経症状の改善があり、
・脳血流の平均通過時間の左右脳半球での差が小さくなり、
・生活自立度スコアの改善度が高くなり、
・梗塞体積は31.3%減少した。
急性脳卒中後の虚血コンディショニングは安全で、神経症状と脳血流 梗塞サイズを改善した、
というおはなし。
感想:
虚血コンディショニングには事前(pre)と事後(post)があって、preがもともとのアイデアで、徐々にpostでもいけるんじゃない?ってなってきた感がある。
お金かからないし簡単だからどんどんためしてほしい。
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2020年1月12日
遠隔虚血コンディショニングと脳卒中後の認知障害
元
Efficacy of remote limb ischemic conditioning on poststroke cognitive impairment
2019 12月 中国
脳卒中後の認知障害はめずらしくなく、さらに認知症へ進む者もいる。
遠隔虚血コンディショニング(remote limb ischemic conditioning:RLIC)は腕や脚の血流を一時的に止めて虚血による離れた臓器の保護反応を引き出すという考え方で、RLICには脳卒中などの虚血イベントのまえ(pre)とあと(post)におこなうものがある。
脳卒中後のRLICには梗塞拡大を防ぐ効果が報告されているが認知機能の低下については報告がほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。
2024年7月4日
もやもや病の救世主:予防と回復を実現する遠隔虚血コンディショニング!
元2024 7月 中国
2018年7月8日
脳梗塞への遠隔虚血コンディショニングの効果
元
Remote ischaemic conditioning for preventing and treating ischaemic stroke
2018 7月 中国
遠隔虚血コンディショニング(Remote Ischaemic Conditioning :RIC)は腕や脚をカフで強く加圧して一時的に血流をとめたのち再灌流することで脳神経の保護や脳梗塞からの回復を期待するものとしていくつもの研究がなされている。
しかしその効果と安全性については結論がでていない。
そこでRICと脳梗塞に関するこれまでの研究を総括してみたそうな。
2022年12月19日
早期リハビリには遠隔虚血コンディショニング
元2022 11月 中国
2018年11月20日
遠隔虚血コンディショニングはいつはじめたらいいの?
元
Very Delayed Remote Ischemic Post-conditioning Induces Sustained Neurological Recovery by Mechanisms Involving Enhanced Angioneurogenesis and Peripheral Immunosuppression Reversal
2018 10月 ドイツ
脳卒中のあとに腕や脚の血流を一時的にとめて虚血状態にすることで脳神経を保護できるとする考え方があって、「遠隔虚血コンディショニング」とよばれ おもに動物実験で成果が得られている。
これら実験のおおくは脳卒中のあと24時間以内に虚血コンディショニングがおこなわれているが、臨床応用を考えると早期の適用は現実的ではない。
そこで有効なタイムウィンドウをしらべるべく120時間遅らせた場合で実験してみたそうな。
人為的に脳梗塞にしたネズミについて、
12時間、24時間、5日(120時間)後に両後脚を止血帯で10分しばり10分開放を3サイクルおこない、2週間ほど継続した。
次のようになった。
・梗塞のおおきさは、24時間以内に開始したグループではとても小さくなったが、5日後のグループではそれほどでもなかった。
・しかし神経症状の回復は24時間以内グループでは一時的なのにたいし、5日後グループは長期(3ヶ月間)に持続した。
・24時間以内グループでは熱ショックタンパク質HSP70が関与し、プロテアーゼの働きを弱め、炎症をおさえていた。
・5日後グループでは血管新生がふえ、各種の神経栄養因子、成長因子があきらかに増加していた。
脳卒中後の遠隔虚血コンディショニングはそのタイミングがおおはばに遅れても効果があった。大規模な臨床試験を期待する、
というおはなし。
感想:
たいして危険そうでないので、臨床報告が待ちきれないひとは自分でやるか近所の加圧トレーナーにでも相談してみるといい。
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2022年8月19日
JAMA誌:脳梗塞の遠隔虚血コンディショニングは効く
元2022 8月 中国
2017年10月19日
脳の白質病変が小さくなる簡単な方法 RICとは
元
Remote Ischemic Conditioning May Improve Outcomes of Patients With Cerebral Small-Vessel Disease
2017 10月 中国
ラクナ梗塞、微小脳出血や白質病変は脳小血管障害(cSVD)とも言われ、血管性認知症の主な原因でありアルツハイマー病とも関係すると考えられている。
しかしcSVDの有効な治療法はない。
いっぽうで 遠隔虚血コンディショニング(RIC)はターゲットとなる臓器から離れた組織に虚血再灌流を短時間繰り返すことで保護効果が得られるとする現象である。
最近では脳卒中の再発予防や抗炎症 抗血栓効果、さらには白質病変や脳の灌流状態を改善する効果の報告もある。
そこで遠隔虚血コンディショニングの脳小血管障害と軽度認知障害への効果を実験でたしかめてみたそうな。
cSVDで軽度認知障害の患者30人について、RICグループ14人と偽RICグループ16人にわけた。
RICは両腕に巻いた腕帯を200mmHgの圧力で締めつけ、そして開放する。このサイクルを5分間に5回行い、1日2セット、1年間継続した。
偽RICでは締めつけ圧力を50mmHgにして血流が止まらないようにした。
次のようになった。
・1年後、白質病変体積がRICグループではおおきく減少し(9.1→6.5cc)、偽RICでは有意な差は生じなかった。
・ラクナ梗塞の数は両グループで差はなかった。
・視空間認知と実行能力はRICグループで明らかにすぐれていた。
・RICグループでは中性脂肪、総コレステロール、低密度リポ蛋白、ホモシステインがおおきく減少していた。
・中大脳動脈の脈動性にも差が生じていた。
遠隔虚血コンディショニングには脳小血管障害の白質病変を小さくし、認知能力の衰えを遅らせる効果がありそうだ、
というおはなし。
感想:
これは流行る予感。
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2019年3月25日
rt-PAの害と虚血コンディショニング
元
rt-PA with remote ischemic postconditioning for acute ischemic stroke
2019 1月 中国
脳梗塞には rt-PAをつかった血栓溶解治療がもっとも効果的といわれているものの、患者の50%近くにはなんらかの障害が残る。
rt-PAの線維素溶解作用により脳はさらに傷つき 血液脳関門が破壊され脳内出血のリスクが高まる。じっさい rt-PA治療を受けた者の9-27%に脳内出血が生じ、5%はあきらかな神経症状をしめす。
それゆえ rt-PAによる有害事象をふせぎ脳神経を護る対策がもとめられている。
遠隔虚血コンディショニング(remote ischemic conditioning:RIC)は腕や脚を一時的に虚血にして解放するサイクルを幾度か繰り返すことで 活性酸素レベルを下げ、血管内皮機能を高め、脳血流を増加させることができる。
動物実験ではRICが脳の梗塞体積をちいさくし機能回復をうながす効果が報告されている。
臨床実験はrt-PAの直前にRICを行った例が2014に報告されているので、rt-PA「直後」にRICをおこなうポストコンディショニングの実行可能性と安全性をたしかめてみたそうな。
ガイドラインにしたがいrt-PA治療となった患者30人を2グループにわけ、
いっぽうにはRICを、もういっぽうには通常のケアをおこなった。
RICは両腕にカフを巻き200mmHgで5分間締め付け 5分間解放のサイクルを1セット5回、1日2セット、rt-PAの直後からはじめて7日間つづけた。
RICに要した時間、血中ミオグロビン、出血性変化ほか有害事象を調べたところ、
つぎのようになった。
・RICを完遂した患者は97.0%で、1セット完了までの平均時間は66分間だった。
・RICグループで出血性変化が1例みられた。
・ミオグロビンレベルにグループ間の差はなかった。
急性脳梗塞患者へのrt-PA治療直後の遠隔虚血ポストコンディショニングは実行可能でかつ安全であると考えられた、
というおはなし。
有害事象例
感想:
rt-PAは危険だから慎重に扱われてきたのに、いろんなちからが働いてついに学会から「発症からの時間にかかわらず恣意的な運用が可能!」とのお墨付きがでてしまった。↓↓↓ ええんか?
脳梗塞 “血栓溶かす治療をより多くの患者に” 治療指針変更(3月22日 NHK News)
2018年2月11日
遠隔虚血ポストコンディショニングの脳卒中治療効果
元
Remote limb ischemic postconditioning promotes motor function recovery in a rat model of ischemic stroke via the up-regulation of endogenous tissue kallikrein.
2018 2月 中国
腕や脚を一時的に虚血にすることで離れた位置の臓器(心臓や肝臓、肺、腎臓、脳)を障害から護ることができるとする考え方があり
遠隔虚血コンディショニング(RIC : Remote Iscemic Conditionig)とよばれている。
RICの脳卒中への応用については、障害イベントの事前(pre)のコンディショニング効果についての研究がおおいので事後(post)の効果について動物で実験してみたそうな。
また神経保護効果のある組織カリクレインとの関係もしらべた。
人為的に脳梗塞にしたネズミを用意した。
RICでは後ろ脚を10分間しばって虚血にして10分間解放する操作を1日3回x21日間つづけた。
運動機能、梗塞サイズ、発現タンパク質をしらべたところ、
次のようになった。
・RICグループで運動機能の回復がすぐれていた。
・RICグループでは梗塞サイズや神経の消失がすくなく、損傷部位での微小血管密度が増加していた。
・さらに損傷部位で組織カリクレイン濃度が増加していた。
・組織カリクレインの拮抗薬を与えたところ、これらの改善がもどってしまった。
急性脳梗塞への遠隔虚血ポストコンディショニングは運動機能の回復および脳の保護に効果的だった。このプロセスには組織カリクレインの関与が考えられた、
というおはなし。
感想:
おそらくこの考え方をすでに人で実験した結果がこれ↓。
ハンドグリップで脳梗塞が治るというエビデンス
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