元2024 6月 アメリカ
近年、孤独感が健康に与える影響が注目されており、特に脳卒中のリスク要因として重要視されている。
しかし、「孤独」と「社会的孤立」は異なる概念である。社会的孤立は人との接触が少ない状態を指し、孤独感は人間関係の質に対する主観的な感情である。
そこで、孤独感が脳卒中リスクにどのように影響を与えるかを、社会的孤立や抑うつ症状もふくめてくわしくしらべてみたそうな。
元2024 6月 アメリカ
元2024 9月 中国
元
Social isolation and loneliness as risk factors for myocardial infarction, stroke and mortality: UK Biobank cohort study of 479 054 men and women.
2018 3月 フィンランド
・平均7.1年間のフォロー中に5731件の急性心筋梗塞と3471件の脳卒中があった。
・社会的孤立は急性心筋梗塞と脳卒中のリスクと相関していたが、他のリスク要因を考慮にいれるとこの相関はほとんど消えた。
・孤独感も急性心筋梗塞と脳卒中のリスクと相関していたが、他のリスク要因を考慮にいれるとこの相関はほとんんど消えた。
・しかし孤独感ではなく社会的孤立だけは他の要因をすべて考慮にいれても死亡リスクとあきらかな相関があり、急性心筋梗塞死亡リスクが1.25倍、脳卒中死亡リスクは1.32倍だった。
元
Loneliness, social isolation and risk of cardiovascular disease in the English Longitudinal Study of Ageing
2018 8月 イギリス
・571人が心血管疾患になった。
・他の要因を考慮にいれても、孤独感があると心血管疾患リスクが1.27倍になった。
・社会的孤立スコアは心血管疾患リスクと関連はなく累積効果もなかった。

元2025 5月 中国
元2020 12月 アメリカ
元2020 5月 ドイツ
元2024 10月 デンマーク
元
2020 7月 イギリス
元
Loneliness and social isolation as risk factors for coronary heart disease and stroke: systematic review and meta-analysis of longitudinal observational studies
2016 4月 イギリス
・23の論文がみつかり、冠動脈疾患4628件、脳卒中3002件を3-21年間フォローしたデータを得ることができた。
・社会との関係が乏しいと、冠動脈疾患のリスクが29%、脳卒中リスクは32%増加した。
・男女の差はなかった。

元2025 9月 中国
元
Reversal of the Detrimental Effects of Post-Stroke Social Isolation by Pair-Housing is Mediated by Activation of BDNF-MAPK/ERK in Aged Mice.
2016 4月 アメリカ
・3日間死亡率 7.1% vs. 14.2%、 3週間死亡率 19.0% vs. 28.5% でいずれも孤立グループが高かった。
・梗塞の体積は明らかに孤立グループで大きかった。
・感覚運動障害および学習、記憶能力がペアグループで大きく改善した。
・シナプス可塑性に関するいくつかの遺伝子の発現が両グループで異なっていた。
・ペアグループでは脳由来神経栄養因子BDNFが増加しミエリン構成タンパク質を調整していた。

一人暮らしの男性脳卒中経験者はなぜ長生きできないのか?
元
Prestroke Living Situation and Depression Contribute to Initial Stroke Severity and Stroke Recovery.
2014 12月 アメリカ
・一人暮らしの患者ほど入院時の神経症状が重くなく、機能回復も良好だった。
・一人暮らし患者は発症前の自立能力が高かった。
・ちなみに発症前のウツは女性に多く、ウツありの患者は予後が悪かった。
元
Quality of life and loneliness in stroke survivors living in appalachia.
2014 11月 アメリカ
・退院して介護施設へ移った者のQOLは 自宅へ帰った者に比べ低かった。
・喫煙を続ける脳卒中経験者は人間関係に不満があり、孤独とウツのスコアが高かった。
・年齢、性別、他の病気に関わらず孤独を感じていると低QOLだった。
脳卒中になると友達が減る理由とは
元
Dog Ownership and Survival After a Major Cardiovascular Event A Register-Based Prospective Study
2019 10月 スウェーデン
元2025 9月 スウェーデン
元
A Typology to Explain Changing Social Networks Post Stroke.
2017 3月 イギリス
・彼らの社会的ネットワークは、多様なつながり、友人ベース、家族ベース、親しい家族のみ、家族なし、のいずれかに分類できた。
・ぜんたいのおよそ3分の1が 多様なネットワークから家族中心のネットワークに移っていた。
・もともと友人関係の強い人や家族のいない人の友人ネットワークは安定していた。
・家族がいない人でさらに社会的に孤立するケースが、脳卒中前の3%から脳卒中後17%に増加していた。
・引きこもりになりがちな要因として 身体障害のみならず地域に根ざしたサポートの不足や精神的なダメージが考えられた。

元
Associations between social relationship measures, serum brain-derived neurotrophic factor, and risk of stroke and dementia.
2017 10月 アメリカ
・社会的孤立度が高いほどBDNFは少なかった。
・交友関係がおおいほど脳卒中や認知症リスクは低かった。
・話を聞いてくれる、アドバイスをくれる、愛情をしめしてくれる人以上に、感情的サポートを得られる人との関係を持つ者の脳卒中や認知症リスクが低く 特に喫煙者でこの関連がつよかった。

元2025 1月 イギリス
元
Social interaction plays a critical role in neurogenesis and recovery after stroke.
2014 1月 アメリカ
・脳梗塞後すぐの孤立化で梗塞の大きさと死亡率が著しく増大した。
・健康ネズミとペアにした場合は脳梗塞ネズミと一緒よりも死亡率はずっと低かった。
・梗塞後3日間孤立させた場合、その後のペア分けに関わらず梗塞の大きさは同じだった。
・健康ネズミと一緒にすると、他の2グループよりも行動回復と神経成長を示すタンパク質の増加が著しかった。
