元
Physiological Ischemic Training Promotes Brain Collateral Formation and Improves Functions in Patients with Acute Cerebral Infarction.
2016 12月 中国
生理学的虚血トレーニング(Physiological Ischemic Training)という考え方があって、たとえば手脚への虚血刺激で 離れた位置にある心臓の血管新生が促され血のめぐりがよくなるという。
ハンドグリップを用いたアイソメトリック運動での心臓の報告があることから、脳についても同様の効果を確かめてみたそうな。
脳梗塞患者10人と健常者10人について、虚血トレーニングと通常リハビリにグループ分けした。
虚血トレーニングでは、
[ハンドグリップを全力で1分握って1分休み]を10セット x 4回/日 x 5回/週 x 4週間とした。
この前後での脳の還流状態をMRIで測定し、運動機能や血液中の血管増殖因子なども調べたところ、
次のことがわかった。
・トレーニング後、いずれのグループも運動機能、ADL、QoLがおおきく改善した。
・通常リハにくらべ虚血トレーニングでは運動機能とQoLスコアがあきらかに高かった。
・さらに虚血トレーニングでは局所脳血流が通常リハよりも有意に高く、
・同様に血中のVEGF(血管内皮細胞増殖因子 )、EPCs(内皮前駆細胞)も多かった。
・運動機能と局所脳血流レベル、VEGFレベル、EPCs数に正の相関があった。
生理学的虚血トレーニングは血管新生をうながし脳の血の巡りをよくする。その結果、脳卒中患者の運動機能や日常生活動作、生活の質の改善につながるのだろう、
というおはなし。
感想:
ようするに健側だけでもいいから筋トレやれってことじゃないかな。
これ↓思い出した。
脳梗塞が簡単に治る 下肢遠隔虚血コンディショニングとは