元
Pathological Laughter as a Symptom of Middle Cerebral Artery Stroke
2018 9月 フランス
可笑しくもないのに笑いが止まらなくなる状態は 脳に病気がある可能性をしめす。
脳卒中がわかるまえに異常な笑いで入院してきた男性がいたそうな。
・57歳の男性がまったく嬉しくもないのに突然大笑いが始まった。10分間以上も笑いを止められなくなり、その2時間後にかれの妻が病院へ連れてきた。
・彼自身もその状態が異常と認識できていた。泣く症状はなかった。
・病院到着時、彼は非常によくしゃべり、動作が大げさで陽気にみえた。
・診察で左側にわずかな運動機能の低下がみられた。感覚や視野は正常だった。
・さらに造影CTで右の内頚動脈に重度の狭窄がみつかった。
・それにもかかわらず原因を薬物中毒とかんがえ血栓溶解療法をしなかった。
・数時間後、構音障害と感覚麻痺が現れたので脳梗塞をうたがいはじめた。
・2日後にようやくMRIを撮り右脳に梗塞を認めた。
・心理テストで気分障害はなかった。
・3週間後、笑い症状は完全に回復し、3ヶ月後に頸動脈の血栓除去術をうけた。
脳卒中の初期症状は多様なので、こんかいのような病的な笑いも有りうることを救急医は知っておくべき、
というおはなし。
感想:
じぶんたちの判断ミスを論文にまとめるところがえらい。
こういう症状を "Pseudobulbar Affect"(スードバルバー アフェクト)と言うのは何度かみた。
どうやら同じ状況を "Fou rire prodromique"(フー ライア プロドロミク) とも言うようだ。