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2017年12月4日
ポケモンGo レベル30!
・2週間ほどまえ ポケモンGoのトレーナーレベルが30になった。わかるひとにはわかる大変さ。
この1年間、長かった。まったく課金サービスつかわず バトルもしない。ただただ歩いてボールを集めながらポケモンを捕まえては進化させるの繰り返し。
続けたからといって動体視力や反射神経が鍛えられるわけでもなんでもないが、歩く動機づけとしてはこれ以上のものを知らない。
歩数計アプリは3日で飽きたが これは飽きずに続いている。
・このブログもまる8年間続いている。こちらはあっと言う間で 始めた日がまるで昨日のことのようだ。
食事や排便以外でこれほど長くものごとが続いたことはいままでない。
きっとこれが好きなんだと思う。
・昨年の5月頃から腕立て伏せを再開して、拍動性の耳鳴りの爆音もねじふせて徐々に回数をふやし今年の6月からは1日に延べ200回やっていた。
しかし11月になって寒くなったとたん 吐き気と左手足のしびれがひどくなって、すっかりビビってしまい100回に減らした。
・ついさいきん 近所の幼児とたわむれることがあり、コマのようにじぶんの体を回転させてあそんだ。1回転3秒くらいのゆっくりスピードで5回ほどまわったところでめまいと気持ち悪さで床に手をついてしまった。
あとで再現性を確認したところ、回転耐性が非常に弱くなっていることがわかった。
「風呂上がりに頭を左に傾けると全視野がまっしろになる現象」のときの気持ち悪さに似ていた。
以来これを鍛えるべく できるだけまわるよう心がけている
2017年12月3日
AFがある脳卒中患者の家族は燃え尽きやすい
元
Determinants of Informal Care, Burden, and Risk of Burnout in Caregivers of Stroke Survivors
2017 11月 スペイン
脳卒中は患者のみならずその近親者の生活の質にもおおきな影響をあたえる。
近親者による無給の介護はさいきんまで注目されることが少なかった。その研究のおおくは医療コストの社会経済的視点のものがおおかった。
そこで無給介護と介護者の燃え尽きリスク要因について詳しくしらべてみたそうな。
複数施設の脳卒中患者321人について、発症から3,12ヶ月後の介護状況を調査した。介護者の負担度は Zarit介護負担尺度 をもちいた。
次のことがわかった。
・脳卒中患者の80%は3,12ヶ月時点で無給介護を受けていた。
・3ヶ月時点では40%以上が主介護者以外の介護者も必要としていた。
・無給介護は患者の脳卒中重症度と健康関連QoLと関連があり、
・介護者の燃え尽きリスクは 1)介護時間、2)患者の健康関連QoL、3)退院時の重症度、4)心房細動、5)要介護度、に関連していた。
脳卒中患者の近親者による無給介護の頻度と 介護者の燃え尽きリスクの要因がわかった、
というおはなし。
感想:
一見あたりまえの話なんだけど、心房細動(Atrial Fibrillation)がすごい負担になってるってとこが面白い。AFだと どうやっかいなのか?
2017年12月2日
梗塞で死んだ脳組織が勝手に再生するタイミング
元いっぱんに脳細胞は再生しないと考えられているが、脳には2箇所だけ神経細胞が生まれ続けている場所がある。
Specific Features of SVZ Neurogenesis After Cortical Ischemia: a Longitudinal Study.
2017 11月 スペイン
1つは海馬歯状回の顆粒細胞下帯で おもに記憶や学習に関係する。もう1つは側脳室の脳室下帯(SVZ)で、通常ここで生まれた神経細胞は脳の嗅球とよばれる位置へ移動する。
しかし脳が損傷を受けた場合にはSVZで生まれた神経芽細胞がそこへ移動して脳組織の再生に寄与すると考えられている。
こんかい、これらの過程がどのようなタイミングおきるのか動物で確かめてみたそうな。
2017年12月1日
仕事の運動量と脳卒中リスクについて
元
Association of Physical Activity With Risk of Major Cardiovascular Diseases in Chinese Men and Women.
2017 11月 中国
身体活動は脳卒中など心血管疾患の予防に重要である。
この数十年間で仕事やライフスタイルの変化から身体活動量は世界的に低下してきている。
身体活動量と心血管疾患の研究のおおくは先進国を対象にしたものなので 中国で大規模に調査してみたそうな。
中国の都市部と農村部の10地域から、平均年齢51、35-79歳で健康な男女487334人を抽出して身体活動量をしらべ7年半フォローしたところ、
次のことがわかった。
・この間に脳梗塞25647件、脳内出血5252件、心血管疾患死亡8437件があった。
・身体活動量の平均は1日たり21.5MET-hで、仕事由来の割合は男性で75% 女性では50%だった。
・トータルの身体活動量がおおいと心血管疾患リスクは最大で33%低下した。
・身体活動量が1日あたり4MET-h(早足の1時間歩行に相当)ふえると心血管疾患リスクは6%低下し、脳梗塞 脳内出血 死亡リスク別にみても5-12%低下した。
・これらの関連の強さは 身体活動が仕事や余暇時間のものであってもおなじだった。
・ただし仕事由来の身体活動量が1日あたり20MET-hを超えると脳内出血にかんしてはその関連が弱くなった。
中国では仕事や余暇の身体活動量がおおいほど脳卒中など心血管疾患のリスクがあきらかに低かった、
というおはなし。
感想:
椅子のないオフィスが流行ってるみたいだけど、エアロバイクつきのデスクにして発電と仕事を同時にさせれば脳卒中予防にもいいし一石三鳥。
ランセット誌:通勤や家事は脳卒中予防にならないの?
2017年11月30日
黒人の障害が重いのはリハビリが少ないから?
元
No Racial Difference in Rehabilitation Therapy Across All Post-Acute Care Settings in the Year Following a Stroke
2017 10月 アメリカ
アメリカでは黒人の脳卒中発生率は悪化の一途である。しかも黒人脳卒中経験者の日常生活動作上の障害は白人よりも25%以上多いという報告もある。
脳卒中後の障害の重さが人種間で違う原因として リハビリ時間の差が考えられる。これを確かめてみたそうな。
メディケアの記録から黒人および白人の高齢脳卒中患者186168人を抽出して、1年間に受けた理学療法、作業療法、言語聴覚療法の時間(分)とリハビリ強度、施設の種類(院内リハビリ、介護施設 など)を集計した。
そして人種との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・PT,OT,STいずれも黒人のほうが受ける時間が長かった。
・しかし年齢や合併症、重症度、血栓溶解療法などの違いを考慮にいれるとリハビリの量に有意な差はなかった。
・ただし黒人のほうが転院回数はおおかった。
脳卒中後のリハビリ量に黒人と白人とであきらかな差はなかった。黒人の障害がおおきい理由はリハビリ量の違いではないようだ、
というおはなし。
感想:
「脳卒中からの回復度」が「脳卒中リハビリにかける時間」に比例すると思い込んでいるから はなしがおかしくなる。
2017年11月29日
くも膜下出血への遠隔虚血コンディショニング
元
Limb remote ischemic post‑conditioning reduces injury and improves long‑term behavioral recovery in rats following subarachnoid hemorrhage: Possible involvement of the autophagic process.
2017 10月 中国
くも膜下出血の死亡率は先進国で25-35%、途上国で48%にのぼる。発症後数日間のダメージが死亡率にもっとも影響し、さらに1-2週間後にも血管攣縮に関連した脳虚血のリスクがのこる。
両腕の血流を止めたり解放したりを繰り返す遠隔虚血コンディショニングは簡単にかつ長期に実行可能な回復方法の1つである。
くも膜下出血への遠隔虚血コンディショニングについてはあまり例がないので、メカニズムの解明を兼ねて細胞内タンパク質分解機能であるオートファジーに着目して実験してみたそうな。
人為的にくも膜下出血にしたネズミに、その直後から両前脚の動脈をクリップして10分、解放して10分のサイクルを1日に3回くりかえし、3日間続けた。
このあと脳浮腫の程度や行動検査、記憶力 およびオートファジー関連タンパク質の測定を1ヶ月間フォローした。
次のことがわかった。
・遠隔虚血により脳浮腫が改善し、組織の細胞死が減った。
・短長期的な神経機能と記憶力も改善し、
・皮質のオートファジー関連タンパク質が増加してオートリソソーム量が1ヶ月後も増えたままだった。
くも膜下出血直後の遠隔虚血コンディショニングは神経保護と回復をうながす非侵襲的な方法であり、オートファジー機能が関係していると考えられた、
というおはなし。
感想:
遠隔虚血コンディショニングにはプレとポストがある。なにかイベントのまえに行うのがプレコンディショニングで、脳卒中リハビリに応用されるのはポストの方。
[遠隔虚血コンディショニング]の関連記事。
2017年11月28日
たった3日間 高脂肪食にしただけで脳梗塞が拡大
元
Acute high-fat feeding leads to disruptions in glucose homeostasis and worsens stroke outcome.
2017 11月 イギリス
高脂肪の食事をつづけることは肥満のもとであり健康上のリスクになる。さらに高脂肪食による記憶力への影響がほんの数日で現れることも動物実験で報告されている。
そこで、高脂肪食を長期および短期に摂った時の脳卒中ダメージへの影響を実験してみたそうな。
通常食(脂肪由来のカロリー12%)のネズミと、高脂肪食(カロリーの60%が脂肪由来)のネズミを7ヶ月半飼育した。
そして通常食グループの一部に3日間だけ高脂肪食を摂らせた。
その後人為的に脳虚血にしたところ、
次のようになった。
・長期高脂肪食グループにくらべ 3日間の短期高脂肪食グループでは体重増加や脂肪組織、脂質異常や炎症マーカーに変化はなかった。
・しかし短期高脂肪食グループでは耐糖能やインスリンへの反応、糖輸送体タンパク質GLUT-1の発現が低下して、
・脳の梗塞サイズは48%増大した。これは虚血脳半球でのGLUT-1のさらなる低下と関連していた。
たった3日間の高脂肪食がグルコース恒常性を崩し脳梗塞を悪化させた、
というおはなし。
感想:
炭水化物の代わりに脂肪を摂るケトン食で脳梗塞が小さくなったっていう報告もあるから、不安定なのは高脂肪食に切り替えた直後だけなんだろうね。
糖質制限ダイエットで脳梗塞に強くなる理由
2017年11月27日
脳卒中リスク要因ランキング
元
Prevalence of stroke and associated risk factors among middle-aged and older farmers in western China.
2017 11月 中国
中国では経済や社会の急速な発展とライフスタイルの西洋化にともない脳卒中も増え、いまでは年間10万人あたり157人が発症し 160万人が死亡している。
中国での脳卒中リスク要因をしらべてみたそうな。
中国西部の陝西省、四川省の40歳以上の農民20525人に面談して病歴、高血圧、肥満、脳卒中家族歴、を調査したところ、
次のことがわかった。
・中国西部の中高年農民の脳卒中罹患率は10万人あたり1380人だった。
・高血圧や脳卒中の家族歴は男性におおく、
・年齢、性別、高血圧、肥満、脳卒中の家族歴はあきらかに脳卒中のリスク要因であり、
・そのオッズ比は、脳卒中の家族歴7.177、肥満4.389、高血圧3.647の順だった。
中国西部の中高年では脳卒中の家族歴がもっとも強い脳卒中のリスク要因だった、
というおはなし。
感想:
政治家の世襲もFamily historyといえるな。
2017年11月26日
脳卒中で低下した学習記憶力が運動で回復するメカニズム
元
Physical Exercise Promotes Novel Object Recognition Memory in Spontaneously Hypertensive Rats after Ischemic Stroke by Promoting Neural Plasticity in the Entorhinal Cortex.
2017 11月 中国
脳卒中後の積極的な運動には肥満防止や心血管機能の改善効果があり、さらに梗塞の拡大を抑え神経症状の回復をうながす効果も報告されている。
最近では 運動によって脳卒中後の認知学習記憶の障害を改善できるとする報告もあるが、脳のどの部位に影響して どのようなメカニズムによるものなのかはわかっていない。
そこで動物で確認してみたそうな。
2017年11月25日
牛乳を毎日飲むと脳卒中で死ぬ 中東では
元
Whole milk consumption and risk of cardiovascular disease and mortality: Isfahan Cohort Study.
2017 11月 イラン
牛乳は栄養が豊富なため健康維持に推奨されることもすくなくないいっぽう、飽和脂肪酸を多く含むことから心血管疾患リスクを懸念する見方もある。
牛乳の脳卒中など心血管疾患の予防効果についてはいまだ結論がなく、最近のメタアナリシスでは東アジアでのみ摂取量とそのリスクに逆相関が認められ 地域や民族の違いが影響すると考えられている。
中東地域についてこの種の研究がほとんどないのでしらべてみたそうな。
イランの健康な男女5432人を対象に食事調査をしておよそ11年間心血管疾患の発生をフォローした結果、
次のことがわかった。
・この間に564件の冠動脈疾患と141件の脳卒中があった。
・牛乳(成分無調整)をまったく摂らない者にくらべて 毎日というほどではない程度にそこそこに摂る者の心血管疾患リスクは0.80倍で、脳卒中リスクは0.79倍だった。
・いっぽう牛乳を毎日頻繁に飲む者の心血管疾患リスクは1.25倍で、総死亡率は1.54倍だった。
牛乳を毎日というほどではない程度に飲むと脳卒中など心血管疾患リスクが低かった。いっぽう毎日頻繁に飲むとむしろ死亡率が高かった、
というおはなし。
感想:
さいきん明治のおいしい牛乳がとつぜん量を減らされて衝撃をうけた。そして森永に変えた。
[牛乳 OR ミルク OR 乳製品]の関連記事
2017年11月24日
TIAやTNAのあと遂行機能が低下する
元
Executive Function Declines in the First 6 Months After a Transient Ischemic Attack or Transient Neurological Attack
2017 11月 オランダ
脳の局所的な虚血による一時的な神経症状を一過性脳虚血発作(TIA)とよび、局所症状を伴わない神経症状(軽いせん妄や失神)で他に原因が見当たらないものを一過性神経発作(TNA)という。
これらの症状は24時間以内に収まることになっているが、認知機能の低下は長く続く という報告がふえてきた。
そこでTIAとTNA患者について急性脳梗塞のサインである拡散強調MRI(DWI)の結果もふくめて認知機能の長期変化をしらべてみたそうな。
45歳以上で平均年齢65のTIAまたはTNAの患者121人について 認知機能検査で6ヶ月間フォローしたところ、
次のことがわかった。
・患者の60%がTIAで、40%がTNAだった。このうち26%にDWIで病変箇所がみつかった。
・6ヶ月間で遂行機能は低下した。いっぽう注意力は向上し
・処理スピードとエピソード記憶力には変化がなかった。
・DWIで病変の見つかった患者の遂行機能はずっと低いままだった。
・TIAとTNAの区別は認知機能の変化と関係しなかった。
TIAやTNA患者はその後6ヶ月間にわたり遂行機能が低下した。DWIで病変の見つかった患者は遂行機能が低いままだった、
というおはなし。
感想:
TNAはじめて聞いたよ。そもそもDWI+だったら脳梗塞じゃあないのかね。
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