元
Cigarette smoking and outcomes after aneurysmal subarachnoid hemorrhage: a nationwide analysis.
2017 10月 アメリカ
喫煙は脳卒中のもっとも大きなリスク要因の1つである。特に脳動脈瘤破裂のくも膜下出血には喫煙の影響がおおきいことがわかっている。
しかし くも膜下出血後の喫煙がその回復におよぼす影響については明らかでない。
くも膜下出血患者にニコチン代替療法を試みた2つの研究では むしろ回復が良くなったことから、くも膜下出血後の喫煙と回復度との関連をくわしくしらべてみたそうな。
国の患者データベースから くも膜下出血で手術を受けた患者5784人の記録を抽出して、喫煙状況別にその後の回復度との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・37.1%が喫煙者だった。
・その内訳は、31.1%が現在喫煙者で、6.0%が喫煙経験者だった。
・喫煙者は非喫煙者にくらべ 若く、他の病気をもっている者がおおかったが、
・死亡率や合併症の数、神経症状に差はなかった。
・非喫煙者にくらべ喫煙者は、気管切開や胃ろう、介護施設への転院、回復不良の割合があきらかに少なかった。
・重症患者に限定してもこれらの関連が確認できた。
くも膜下出血を経験した喫煙者は若く他の病気をもつことがおおかったが、どういうわけか非喫煙者よりも回復が良かった、
というおはなし。
感想:
どうやらニコチンには神経保護作用があるようだ。
くも膜下出血になっちゃったら開き直って喫煙を継続する勇気が必要。
脳卒中経験者は喫煙を控えなくてもいいのか?