先月、脳卒中から5年間が経過した。
発症後 早い時期から歩くことはできていて、これまで大した不満もなかった。
しかし左足首に適切なタイミングで力が入らず、立ったまま靴下を履いたりすることはできなかった。
そしていまさらながらに片足立ち訓練を始めてちょうどひと月くらい経ち、すこぶる調子が良いのでメモしておく。
訓練といってもタイマーを持って右足を少し浮かし30秒間左足だけで立つ、それを1日に1回やるだけのことである。
最初は連続して片足立ちでいることができなかった。
立っている最中 足首、足の裏、脛がやたら痛くなった。
またどういうわけか左手の指先から肩にかけて激痛と言ってもいいくらいの痛みが襲ってきた。
立っているコツを憶えて時間を1分に延ばすと、それら左足、左手の痛みはさらに激しくなった。
ちなみにこの痛みは片足立ちをやめるとまもなく収まった。
痛みを我慢して1-2週間経ったころだろうか、立っていられる時間が2分に延び、いつの間にか痛みが消えていた。
そして左足の裏に面を感じるようになった。
足の裏のどこに重心があるのかがはっきりわかるようになってきた。
そのうち足の指の1本1本が頭の中に見えてきて、それらのどこに力を入れているかがわかるようになっていた。
いまは立ったままでなんとか靴下が履けるようになった。
駅の階段の登り降りが楽しくて仕方がない。
昨日、横断歩道の信号点滅を見て思わず小走りしている自分に気がついた。
まだ右足には遠く及ばないが、発症5年後にしてこれほどの進歩をこんなにシンプルな方法で、しかも短期間に達成できるとはまったく想像していなかった。
追記:
片足立ちを連続何分間できるかさっき挑戦してみた。
3分を超えたあたりから左手足に再び強い痛みが現れるようになった。
これを堪えて5分間、片足立ちできた。
このよくわからない痛みをやがて脳が理解できるようになると、さらに先の世界が見えるのかも知れない。