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2013年12月21日

不安が脳卒中の原因になる


Anxiety linked to higher long-term risk of stroke
2013  12  アメリカ

不安と脳卒中リスクとの関連を調べてみたそうな。


25-74歳の6000人あまりを22年間追跡調査したところ、


次のことがわかった。

・他の要因を考慮に入れてなお、不安それ自体が脳卒中のリスクを上昇させた。

・不安のまったくない者にくらべ、不安があると脳卒中リスクが3割増しになった。

・不安のある者は喫煙しやすくなり、運動不足にもなることが原因と推測された。

というおはなし。



感想:

不安はうつとは違うらしいけど、いつも違いがよくわからない。



Prospective Study of Anxiety and Incident Stroke.

2013年12月20日

ミラーセラピーで歩けるようになるのか?


Effectiveness of mirror therapy on lower extremity motor recovery, balance and mobility in patients with acute stroke: A randomized sham-controlled pilot trial.
2013  10月  インド

脳卒中患者の下肢機能へのミラーセラピー効果を調べてみたそうな。


急性期脳卒中患者22人を2グループに分けて、一方にはミラーセラピーを施した。

ミラーセラピーは1回30分間。

両グループ共に通常のリハビリも併せて、1回90分間×週6回×2週間の訓練を行った。

その後、運動機能、バランス、移動能力を評価した。


次のようになった。

・運動機能やバランス機能では両グループで有意な差は見られなかった。

・移動能力ではミラーセラピーグループに有意な改善効果が見られた。


急性期脳卒中患者へのミラーセラピーは、運動機能とバランスには効果はないものの、移動能力は改善することがわかった、

というおはなし。




感想:

微かに効果があるのかも知れない、ってことと理解。

2013年12月19日

脳卒中とてんかん 若いひとの場合


Epilepsy after TIA or stroke in young patients impairs long-term functional outcome: The FUTURE Study.
2013  11月  オランダ

若年脳卒中患者で、てんかん発作のあった者の長期的な回復具合を調べたそうな。


18-50歳の脳卒中患者537人について、てんかん発作の有無、機能回復の程度を約10年間追跡調査した結果、


次のようになった。

・てんかん発作経験者の割合は、脳梗塞12.7%、TIA2.2%、脳内出血25.6% だった。

・てんかん発作のあった脳梗塞患者の機能回復程度は、てんかんのなかった者よりも悪かった。

・TIA,脳内出血患者については、てんかん発作の有無と機能回復程度との関連はなかった。


若年脳卒中患者のてんかん発作はよくあることで、特に脳梗塞の場合 予後への悪影響が10年以上にわたる、


というおはなし。

2013年12月18日

脳卒中後のウツはいつまで続くのか...


The long-term outcomes of depression up to 10 years after stroke; the South London Stroke Register.
2013  10月  イギリス

脳卒中後ウツのリスクがいったいいつまで続くのか調べてみたそうな。


1997-2010に3240人の脳卒中患者について、発症3ヶ月時点でウツ評価を行い、その後毎年10年間にわたり追跡調査した。


次のようになった。

・3ヶ月時点でウツだった患者は、5年後までの死亡率、障害、不安、低QOLのリスクが非常に高かった。

・1年以内にウツから復帰できたとしてもこれらリスクの程度は変わらなかった。

・5年時点でウツだった者は、不安、低QOLの高リスク状態が10年後にまで続いた。


脳卒中後のウツはその後ずーっと影響する、


というおはなし。

2013年12月17日

微小脳出血がある脳卒中患者の1年後のウツ状況について


Cerebral Microbleeds as a Predictor of 1-Year Outcome of Poststroke Depression.
2013  10月  香港

脳卒中経験者には微小脳出血がよく見られる。
そこで、微小脳出血と脳卒中後ウツとの関連を調べてみたそうな。


脳梗塞で入院した774人について、発症から3ヶ月後、15ヶ月後のウツの割合と、微小脳出血の有無をMRI検査で調べた。


次のようになった。

・3ヶ月時点でウツだった者が15ヶ月後もウツの割合は65.9%だった。

・34.1%はウツから復帰した。

・微小脳出血がある割合は、ウツ復帰できなかった者:18.4%、復帰できた者:4.3%だった。

・特に脳葉(皮質のちかく)に微小脳出血がある場合、ウツになりやすかった。


脳葉に微小脳出血のある脳卒中患者は1年後もウツになりやすいことがわかった、


というおはなし。




感想:

数カ所、あるんだ...

ほとんど気にしてないけど。



2013年12月16日

ミラーセラピーは左右の区別もできないほどのボケ患者にのみ効くものなのか?


Left/right judgement does not influence the effect of mirror therapy after stroke.
2013  11月  デンマーク

左右の判別能力とミラーセラピーの効果との関連について調べてみたそうな。


発症後ひと月前後の脳卒中患者36人について、
ミラーセラピーの直前に手の写真を見せて、左右どちらの手であるかを判断する能力を測定した。

ミラーセラピーの前後で手の運動機能と2点識別能を評価した。


次のようになった。

・左右判別能と手の運動機能、2点識別能との間に関連はなかった。

・31人の被験者は悪影響なしにミラーセラピーを終了した。


左右判別能はミラーセラピーの効果に影響はなかった。ミラーセラピーの前に左右判別能力を調べる必要はないと考える、


というおはなし。

写真:ミラーセラピー


感想:

ミラーセラピーは、左右の区別もできなくなっているほどに認知機能に障害のある患者が、療法士さんに言いくるめられて治ったような気になっている "わけではない"って言いたいんだろな...と思った。

2013年12月15日

足首深部感覚トレーニングをやってみた


An Ankle Proprioceptive Control Program Improves Balance, Gait Ability of Chronic Stroke Patients.
2013  10月  韓国

足首の深部感覚トレーニングプログラムの効果を検証してみたそうな。


発症後6ヶ月以上経過した慢性期脳卒中患者13人について、足首の深部感覚トレーニングを1回30分間×週2回×6週間行った。

その後、足首の筋力、バランス、歩行スピード等を評価した。


深部感覚トレーニングのおもな内容:

1:足首関節の柔軟体操
2:立位での体重支持
3:片足立ちでの体重支持 いろいろ


次のようになった。
・足首の背屈筋力、機動力、歩行能力がおおきく改善した。


足首深部感覚トレーニングは効く、


というおはなし。


感想:

足首のグニャグニャ感がいつまで経ってもよくならないので、
最近、片足立ち訓練を始めて、とても調子がいいところだった。

足首の深部感覚が鈍っているためか、体重移動を察知して瞬時に足首の必要な筋肉に力を入れることが難しい。

結局その種の姿勢調整はすべて右足に頼ってしまい、しかもほとんど問題も起きないのでなかなか進歩しない。

そんなこともあって、この報告に関心を持った。


2013年12月14日

脳卒中になると触覚とかがおかしくなるって知ってた?


Stroke survivors' experiences of somatosensory impairment after stroke: An Interpretative Phenomenological Analysis.
2013  10月  イギリス

脳卒中経験者の感覚障害体験について調べてみたそうな。


すでに退院した5人の脳卒中経験者に感覚障害について面談調査を行った。


次のようになった。

・体験談の中に次の3つのテーマが見つかった。
*感覚障害を理解する。
*感覚障害の運動機能への影響。
*感覚障害に負けない。

・彼らは感覚障害は脳卒中が原因と理解していたが、

・その体験や問題点の説明に 難しさを感じていた。

・感覚障害は主に上肢機能の問題として語られることが多かった。


まずは脳卒中経験者の感覚障害に気づくことが必要なのでは、


というおはなし。



感想:

感覚障害については言いたいこといっぱいあるんだけど、
たぶん理解してもらえないだろうから面倒くさくて言わない。


感覚がないのではなくて、感覚が理解できない状態。
感覚という言語の失語症みたいな...

そんな印象を持っている。

2013年12月13日

脳卒中になったらBMI35を目指せ


Association of Body Mass Index and Mortality After Acute Ischemic Stroke.
2013  12月  アメリカ

脳卒中患者の死亡率とボディマス指数(BMI)との関連を調べたそうな。


関連する複数の要因を考慮し解析した結果、

・死亡率とBMIはU字型の関連になった。

・もっとも死亡率の低いBMIは、35(kg/m2) だった。

・BMIが低過ぎても高過ぎても死亡リスクが上がった。


重度の肥満は脳卒中死亡率の上昇につながっていた。クラス2の肥満だともっとも死亡率が低かった。脳卒中経験者の適正体重についてさらなる研究が必要である、


というおはなし。

写真:クラス2肥満



感想:

さすがはアメリカ、肥満を推奨しているように聞こえる。

BMI:35に相当する体重は、35×(身長m)×(身長m)なので、

いま自分は65kgだけど、110kgまで太ると脳卒中的にはベストらしい。



2013年12月12日

脳卒中患者ってボーっとしてるか眠ってるかだよね


Post-Stroke Apathy and Hypersomnia Lead to Worse Outcomes from Acute Rehabilitation.
2013  10月  アメリカ

脳卒中後のアパシー(無気力状態)や過剰睡眠が予後にどんな影響があるのか調べてみたそうな。


急性期リハビリ施設に入院した213人の脳梗塞、脳出血患者の医療データを見なおして解析したところ、


次のようになった。

・21%がアパシーと診断された。

・5.6%が過剰睡眠だった。

・これらの患者には認知機能や注意力の低下、ウツが見られた。

・アパシー患者は自立度が低く、介護施設に送られる可能性が2.4倍で、

・過剰睡眠も同様に自立度が低く、介護施設への可能性は10倍だった。


アパシー、過剰睡眠患者を早くみつけることでなにか対策がとれるかもしれない、


というおはなし。

写真:過剰睡眠


感想:

当時、入院中はとてもヒマで、おまけに現実がつらすぎて、みんな眠るしかやることがなかった。

いまはスマホとかあるから 状況違うんじゃないかな。


2013年12月11日

ロボット上肢トレーニングやってみた


Randomized Trial of a Robotic Assistive Device for the Upper Extremity During Early Inpatient Stroke Rehabilitation.
2013  12月  イタリア

脳卒中患者の早期のロボット上肢トレーニングは効果的であると言われている。
確かめてみたそうな。


発症後15日以内の脳卒中片麻痺患者34人について、ロボットトレーニングあり、なしのグループに分けた。

両グループともに上肢リハビリを、1回120分×週5日×5週間行った。
ロボットトレーニンググループはNeReBotを使用し、リハビリ時間のうち35%をこれに充てた。

トレーニング後7ヶ月間効果を追跡した。


次のようになった。
・追跡期間中、運動機能、器用さ、日常生活動作いずれも両グループ間で差は見られなかった。


ロボット上肢トレーニングは通常のリハビリを超えるものではなかった、


というおはなし。


写真:上肢支援ロボット
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