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2013年8月18日

脳卒中関連コストが激増中


Forecasting the future of stroke in the United States: a policy statement from the american heart association and american stroke association.
2013  8月  アメリカ


アメリカ人の高齢化にともない、脳卒中に関係するコストが2030年までにどの程度増えるのか、調べてみたそうな。


次のようになった。

・2012→2030で、年間の実コストは720→1830億ドルに増える。

・生産性の低下による間接コストも入れると、その額は2400億ドルになる。



今後20年間で脳卒中関連コストは劇的に増加することがわかった、


というおはなし。




感想:

どこかで限界が来るはずだから、コストに見合わない治療は大きく見直される。

脳卒中のサインを見つけたらすぐに病院へ、なんて言わなくなる。


10年後→脳卒中になったら、自宅で安静にして治しましょう。



2013年8月17日

死にたくなかったら大病院へ行け


The association of hospital volume with mortality and costs of care for stroke in Japan.
2013  9月  日本

病院の規模と脳卒中予後の関連を調べてみたそうな。


796の急性期病院に入院した66406人の患者データについて、病院の規模(半年間に退院する患者数)と院内死亡率との関連を解析した結果、


次のようになった。

・100人以上退院する大病院に比べ10-50人規模の病院は、院内死亡リスクが1.45倍だった。

・規模の小さい病院は大規模病院に比べ患者1人当たりにかけるコストが8%少なかった。

・特に、大規模病院はクモ膜下出血患者に多くのコストをかけていた。


日本では、大きい病院ほど脳卒中患者の院内死亡率は低かった。
大きな病院はクモ膜下出血の治療に力をいれていることがわかった、


というおはなし。



感想:

1.45倍はでかいね。

2013年8月16日

にんにくが脳梗塞の再発予防になる可能性について


Garlic intake is an independent predictor of endothelial function in patients with ischemic stroke.
2013  8月  香港

にんにくが脳梗塞患者の血管内皮機能に与える影響を調べてみたそうな。


アテローム血栓性脳梗塞の患者125人について、日々のネギ類(玉ねぎ、にんにくなど)の摂取量をアンケート調査し、
超音波検査で血管の拡張しやすさ(FMD)を測定した。


次のようになった。

・平均にんにく摂取量は、1日あたり2.9gだった。

・にんにく摂取量が多いほどFMDも大きかった。


日々のにんにく摂取量が脳梗塞患者の血管内皮機能とよく関連していた。再発予防になるかもしれない、


というおはなし。



感想:

気にしたこともなかったけど、にんにくが動脈硬化を改善するってはなしは調べるとうじゃうじゃ出てくる。


2013年8月14日

メンタルプラクティスは脳卒中リハビリの役に立つのか


The effects of mental practice in neurological rehabilitation; a systematic review and meta-analysis.
2013  8月  オランダ

脳卒中リハビリへのメンタルプラクティスの効果を調べてみたそうな。

医学論文データベースから関連する研究を厳選、データを統合して再解析した結果、

次のようになった。

・14件、計421人の脳卒中患者を対象とした研究がみつかった。

・9件でメンタルプラクティスが著しい改善効果を示していた。

・5件で通常のリハビリと同等の効果を示していた。

・6件のメタ解析のうち2件のみがメンタルプラクティスの著しい効果を評価していた。

・5件で認知機能の改善を示していた。


脳卒中患者のメンタルプラクティスはポジティブな効果があるのかも知れない。しかし、うわさするほどのものではなかった、


というおはなし。
図:メンタルプラクティスの効果


感想:

メンタルプラクティスとイメージトレーニングの違いを調べてたらこの文がしっくりきた。

『実際には体を動かさないで、頭の中で運動をしているイメージを思い描くことによって、運動技能を高める練習法をメンタルプラクティスと言います。また、自信をもって競技にのぞむことが出来るように、試合前に実際の競技場目を思いうかべて、心理的コンディションをととのえることをメンタルリハーサルといいます。メンタルプラクティスとメンタルリハーサルをあわせたものが、イメージトレーニングです。
また、メンタルトレーニングやメンタルマネジメントという用語があります。これは、スポーツの場面で、最高の能力を発揮するために必要な心理的側面を高め、自分の精神状態を管理できることをめざして行われるトレーニングです。』

[メンタルプラクティス]の関連記事

2013年8月13日

脳卒中のあと葬式でハッピー全開の男性が話題に


Stroke Victim Dubbed 'Mr. Happy' No Longer Able To Feel Sadness
2013  8月  イギリス

脳卒中がきっかけで悲しさを感じなくなってしまった男性が発見されたそうな。


68歳の元トラックドライバーの男性は、2004年に脳卒中になり19週間入院した。

前頭葉の感情を司る部分を損傷したため、通常はウツになってしまうところ、逆に悲しさを感じなくなった。


当初は、葬式に行ってもとても嬉しそうにして、場の空気を読まない振る舞いに妻はたいへん困ったという。


現在はいつも嬉しそうにしているので多くの人々に慕われている

というおはなし。









感想:

この記事を思い出した。
脳卒中経験者が葬式で笑いがとまらなくなる可能性について

脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい


2013年8月12日

rTMSは片脳刺激だけでは不十分と判明


Efficacy of Coupling Inhibitory and Facilitatory Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation to Enhance Motor Recovery in Hemiplegic Stroke Patients.
2013  5月  台湾

反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の抑制促進効果の最適な組み合わせについて調べてみたそうな。


54人の慢性期片麻痺脳卒中患者について次の4グループに分け、20日間の治療を行った。

A)健常側に抑制1Hz刺激+病側に促進バースト刺激

B) 健常側に偽刺激+病側に促進バースト刺激

C)健常側に抑制1Hz刺激+病側に偽刺激

D)両側に偽刺激

この前後での運動野皮質興奮性変化および上肢運動機能の改善度評価を行った。


次のようになった。

・グループAで、筋力、運動機能、反応速度がもっとも向上した。

・脳健常側での皮質活動の低下が運動機能の向上と関連していた。

・病側脳の皮質活動の増加が反応時間の短縮と関連していた。

・他のグループB,C,Dではこのような関連は見られなかった。


rTMS治療は、左右の脳にそれぞれ同時に抑制刺激、促進刺激を与える方法が最も効果的である、


というおはなし。



感想:

これまでの2倍のハードウェアが要るわけで、皆やりたくてもなかなか手が出なかった実験って感じ。

2013年8月11日

アイフォンアプリiECGで心房細動の危険を自動診断


iPhone device detects heart rhythm problem that can cause stroke
2013  8月  オーストラリア

心房細動の可能性を自動診断できるiphoneアプリを開発したそうな。


このアプリで測定された心電データはクラウドに送られ、自動解析される。

脳卒中の原因となる心房細動の可能性を診断する正確さは97%だった。

iphoneアプリによる自動的な心電図診断が可能になった、


というおはなし。

写真:iECG


2013年8月10日

脳卒中患者が5年以内に死亡または障害者になる割合が判明


Population-Based Study of Disability and Institutionalization After Transient Ischemic Attack and Stroke: 10-Year Results of the Oxford Vascular Study.
2013  8月  イギリス

脳卒中から5年で患者はどう変わるのか、調べてみたそうな。

2002-2007のイギリスの脳卒中患者のその後を2012まで追跡調査したところ、


次のようになった。

・748人の脳卒中と440人のTIA患者が対象になった。

・TIA患者中の障害者率は、5年間で14%→23%になった。

・脳卒中患者中の障害者率は、5年間で21%→(43%:1か月後)→39%になった。

・5年後、脳卒中の70%、TIAの48%が死亡または障害者になった。


脳卒中患者の70%が5年以内に死亡するか身体障害者になることがわかった、

というおはなし。



感想:

高齢者限定の話だと思いたい。

2013年8月9日

rTMSでほんとうに失語が治るのか確かめてみた


Transcranial magnetic stimulation combined with speech and language training in early aphasia rehabilitation: a randomized double-blind controlled pilot study.
2013  6月  ポーランド

反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)が失語症に効くか実験してみたそうな。


脳梗塞で失語の40人の患者について、3週間の言語リハビリ訓練に加えて、
右脳半球のブローカ野相当の位置への抑制的rTMSを行った。
比較のために偽刺激グループも設けた。

リバビリ前後、15週間後の回復程度を評価、比較した。


次のようになった。

・3週間のリハビリの後、両グループ共に言語機能が改善した。

・回復程度は両グループ間でわずかな差しか見られなかった。

・しかし15週間後、rTMSを受けた複数の重症失語患者で偽刺激グループよりも大きな改善効果が確認できた。


脳卒中失語患者の右脳半球への抑制的rTMSは全ての患者に効くというわけではなかった、


というおはなし。


感想:

前回の話につながるのかな
rTMSで失語症を治す方法が判明


2013年8月8日

インド人も脳卒中後ウツになることが判明


The Association Between Stroke, Depression, and 5-Year Mortality Among Very Old People.
2013  7月  インド

脳卒中経験者がウツになる割合、特徴を調べてみたそうな。


インド、ベンガル州の住人について調査した結果、


次のようになった。

・241人の脳卒中経験者のうち、37%が脳卒中ウツになった。

・年間通して常に17%程度がウツで、その大半は自発的に治っていた。

・脳卒中後ウツのピークは3ヶ月後から1年半後にわたった。

・ウツになる者の特徴は、高齢、低学歴、低収入、認知障害だった。


インドでも脳卒中経験者のおよそ3分の1がウツになった。その割合は年間通して一定だった。教育がウツの予防になると考えられた、


というおはなし。


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