元
Bilateral coupling facilitates recovery of rhythmical movements from perturbation in healthy and post-stroke subjects.
2013 4月 アメリカ
脳卒中で麻痺が残った腕はリズミカルに振ることがむつかしい。
両腕をシンクロさせてリズミカルに動かすことが脳卒中患者の上肢リハビリに役立ちそうか調べてみたそうな。
慢性期脳卒中患者と健常人について、立った状態で肩関節を軸に片腕または両腕を前後に一定の周期で振らせる。
途中、異なる周期で電磁石を使い一瞬だけ片腕の振りを強制的に妨害する。
このあと再び元の周期の腕振りに戻るまでの時間を計測、比較した。
次のようになった。
・健常者では、妨害を受ける腕の左右に関わらず、片腕よりも両腕を振っていたときに腕の振り周期が早く戻った。
・脳卒中患者では、麻痺腕に妨害を加えたときにのみ、両腕振りでの回復が片腕の場合より早かった。
・これは非麻痺腕の動きが麻痺腕の乱れからの回復を促したと考えられた。
・さらに脳卒中患者ではリズム妨害の直後、両腕の振り幅がいったん狭くなった。
・これらの結果は、両腕振りが単体の運動系として制御されていることを示す、と考えられた。
片腕のリズムの乱れが両腕の協調によって収まった。
両腕を振ったり、麻痺していない腕をリハビリ訓練に加えることで回復が促されるかも知れない、
というおはなし。
感想:
わかる気がする。
歩きながら普通に両腕を振るのは意識しないとむつかしい。
また、階段登り降りや自転車こぎはなんでもないのに、
両足でジャンプするのはいまだに非常な困難がある。
麻痺側ばかり訓練しても絶対に超えられない壁があることを実感している。