~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

2013年3月8日

めまいと脳卒中を自動判別できるマシンを作ってみた


Quantitative Video-Oculography to Help Diagnose Stroke in Acute Vertigo and Dizziness: Toward an ECG for the Eyes.
2013  3月  アメリカ



めまいの患者が脳卒中であるかどうかを判別することは医者でも難しい。

それを自動でできる装置を作ってみたそうな。


眼球運動をトラッキングするカメラを内蔵したゴーグルと

データ解析用のパソコンとで構成する装置を作成し、

実際に脳卒中が疑われるめまい患者を検査した結果、


次のようになった。

・12人の被験者について、MRIでの結果と照らしあわせたところ正診率100%だった。




内耳由来のめまいと脳卒中を自動判別することができた。

もっと被験者の数を増やして実用化に取り組みたい



というおはなし。

写真:めまい脳卒中判別機
この装置



感想:

子供相手でもとりあえずすぐにCTを撮る習慣を改めるためにも、

こういう技術はどんどん普及してほしい。

2013年3月7日

脳卒中で患者と家族は否応なく運命共同体になるんだと思う


Does caregiver well-being predict stroke survivor depressive symptoms? A mediation analysis.
2013  2月  アメリカ



脳卒中患者のウツと家族介護者の健康状態との関連を調べたそうな。


146組の脳卒中患者と家族介護者について、

患者の障害やウツの程度、および介護者のウツ、人生満足度を調査し、関連を解析した結果、


次のようになった。

・脳卒中患者の障害とウツの程度には関連があった。

・さらにこの関連には介護者の人生満足度とウツの程度が大いに関連していた。





脳卒中患者の障害は家族介護者を苦しめる。

それが患者自身の回復の更なる妨げになるのかもしれない。

患者と介護者を並行してサポートすることが重要



というおはなし。




感想:

これは必ずしもネガティブな意味ばかりではないと思う。

家族間の距離が縮まっている証拠。

2013年3月6日

疲労やウツのある若い脳梗塞患者は早くに死んでしまうらしい


Poststroke fatigue and depression are related to mortality in young adults: a cohort study.
2013  3月  ノルウェー



脳卒中のあとの疲労やウツが、死亡率にどう関わってくるのか

若年脳梗塞患者について調べてみたそうな。



15-50歳の脳梗塞患者190人の疲労度とウツの程度、死亡率を12年ほど追跡調査した結果、


次のようになった。

・死亡率は、疲労度と関連があった。

・死亡率は、ウツの程度と関連があった。




若年脳梗塞で疲労やウツひどい患者は死亡率が高くなることがわかった


というおはなし。

図:生存率曲線

疲労度(FSS)別 生存率曲線

2013年3月5日

微小脳出血の増加は血圧を下げてもすぐには止まらない


Higher Ambulatory Blood Pressure Relates to New Cerebral Microbleeds: 2-Year Follow-Up Study in Lacunar Stroke Patients.
2013  2月 オランダ



血圧と微小脳出血との関連を携帯血圧計を使って調べてみたそうな。


90人のラクナ梗塞患者について、脳のMRI検査と携帯型血圧計による2年間の追跡調査を行った。


次のようになった。

・18%に新たな微小脳出血を認めた。

・血圧が高いというだけで年齢性別に関係なく微小脳出血リスクが2倍以上になった。

・新たに微小脳出血ができた者もできなかった者も血圧は低下傾向にあった。






ラクナ梗塞を経験した人は、血圧が高いと微小脳出血になりやすかった。

血圧を低下させても微小脳出血の増加を抑えられなかった。

もっと早期に降圧薬治療を行えば微小脳出血を防げるのかも知れない



というおはなし。



感想:

血圧が高いと微小脳出血になって、

下げてもなる。

ってことは血圧自体は直接的な原因ではないってことだと思う。


これ↓思い出した。

微小脳出血が起きやすい身長体重が判明



2013年3月4日

日本人の脳卒中理解度をネットでアンケートしてみた


Stroke Knowledge: A Nationwide, Internet-based Survey of 11,121 Inhabitants in Japan.
2013  3月  日本



日本人の脳卒中理解度をネットで調べてみたそうな。


平均年齢44.8、11121人から回答を得ることができた。

解析の結果、次のようになった。

・10.3%は脳卒中をよく理解していると答えた。

・33.8%は脳卒中について調べたことがあった。

・情報源はテレビ85.2%、新聞34.1%だった。

・90%ほどが、言葉のもつれ、半身麻痺を脳卒中の症状と理解していた。

・しかし脳卒中を判定できる自信のある人は2.3%にとどまった。

・脳卒中が起きたら67.0%が救急車を呼ぶと答えた。

・脳卒中の症状や危険因子、患者を看た経験のある人ほど救急車を呼ぶためらいはなかった。





脳卒中への理解度が必ずしも十分でないことがわかった


というおはなし。




感想:

最近はこう考えるようになった。

脳卒中の症状を示す人が昏睡しているのでなければ、

1分1秒を争って病院に行くメリットはない。

けど、救急車で入院したほうが待遇は良さそうなので、

仕事の片付けや、着替えなどの準備を整えてから、

余裕をもって119番すべし、って。

2013年3月3日

兄弟を亡くした悲しみで脳卒中になって死んでしまうケースは男より女がおおい


Fatal stroke after the death of a sibling: a nationwide follow-up study from sweden.
2013  2月  スウェーデン



肉親との死別によるストレスは脳卒中を招くと言う。

兄弟(男女区別なし)と死別した人の、脳卒中で死んでしまいやすさ を調べてみたそうな。



スウェーデンの40-69歳の160万人あまりについての18年間のデータを解析したところ、


次のようになった。

・兄弟を亡くした女性の脳卒中死亡リスクは3割増しだった。

・男性の脳卒中死亡リスクはほとんど増加しなかった。

・死別後2-3年後までは男女共に脳卒中死亡リスクが高かった。

・長期的には女性のみ、脳卒中死亡リスクの上昇が見られた。





兄弟と死別すると脳卒中死亡リスクは高くなり、

その影響は主に女性に及ぶことがわかった



というおはなし。




感想:

こういうことには女性の方がタフだと思っていた。

2013年3月2日

脳梗塞で高血圧だと再発しやすいのか?


Association of Hypertension With Stroke Recurrence Depends on Ischemic Stroke Subtype.
2013  2月  中国



高血圧がどんなタイプの脳梗塞の再発を招くのか調べてみたそうな。


1万人あまりの脳梗塞患者について調べたところ、

次のようになった。

・72.7%が高血圧(140/90mmHg以上)または降圧薬を飲んでいた。

・17.7%が1年以内に脳梗塞を再発した。

・高血圧ありの再発率は18%、高血圧なしの再発率は17% で大した差がなかった。

・高血圧は小血管病変(ラクナ梗塞)と関連が強く、アテローム性、心原性脳梗塞とは関連が見られなかった。





脳梗塞患者の高血圧は、ラクナ梗塞の再発とのみ関連があるが、

全体的にみると大した問題じゃないんじゃない



というおはなし。

2013年3月1日

ビタミンBサプリは脳卒中後のボケ防止になるのか?


B vitamins may not help after stroke
2013  2月  アメリカ



先日の国際脳卒中学会での発表。

ビタミンBサプリメントが脳卒中のあとの認知力低下を喰い止められるか調べてみたそうな。



約2200人の脳卒中患者について

ビタミンBサプリメント(B6,9,12)または偽薬を毎日摂るグループに分け、

6ヶ月毎に約3年間、認知機能を調べるテストを行った。



次のようになった。

・ビタミンBサプリメントと偽薬グループ間で、

認知機能の低下、障害の程度に目立った差は見られなかった。





ビタミンBサプリは脳卒中後のボケ防止にはなりそうもない


というおはなし。

2013年2月28日

松果体の石灰化は脳梗塞のもと?


Pineal Calcification is Associated with Symptomatic Cerebral Infarction.
2013  2月  タイ



松果体の石灰化と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


松果体は睡眠リズムの調節に関わるメラトニンを分泌する脳の器官。

石灰化はCT画像で診断できる。


15歳以上の入院患者のCT画像と、関連する医療情報を解析したところ、

次のようになった。

・1614人の患者のうち620人が脳梗塞だった。ただし心原性梗塞と脳出血患者は除外した。

・この620人のうち、男性57%、50歳以上85%、高血圧58%、糖尿32%だった。

・松果体の石灰化は、1614人のうち1081人(67%)に見られた。

・松果体の石灰化があると脳梗塞リスクが3割増しだった。





松果体の石灰化は脳梗塞リスクの1つかもしれない


というおはなし。





感想:

退院後、自分のCT画像を見ていて松果体の石灰化(矢印)を見つけた。

松果体の石灰化

宇宙人のインプラントかっ!? と非常に驚いた思い出。

2013年2月27日

左手を動かしてあげる → 半側空間無視対策


Limb activation ameliorates body-related deficits in spatial neglect.
2012  12月  ドイツ



半側空間無視患者は損傷脳と反対側の身体のイメージが弱くなっている。


そこで、注意喚起をするために手を動かす方法と、音による方法との比較をしてみたそうな。



8人の右脳卒中で半側空間無視の患者について、

スクリーンに手の平または手の甲の絵を表示して

それが左右どちらの手に相当するのかを瞬時に答えさせるテストを行った。


・実験者が被験者の腕を曲げ伸ばしをしながら行う場合と、

・絵を表示する直前に音を鳴らす場合、

の両方でのエラー率を比較した。




次のようになった。

・左手の絵のときにエラーが圧倒的に多かった。

・左腕に曲げ伸ばし刺激を与えた場合にエラーが激減した。

・音刺激時のエラー減少効果はあまりなかった。

・右手の絵に関しては なにをやっても同じような結果だった。





半側空間無視患者の左手を曲げ伸ばし刺激すると

身体のイメージが改善されるのかもしれない



というおはなし。




感想:

半側空間無視はないけれど、

左半身密度の希薄感がずーっとあるので、

これはわかるような気がする。

2013年2月26日

血圧がちょっとでも高かったら降圧薬を飲むべきなのか?


Pharmacotherapy for mild hypertension.
2012  12月  ブラジル


軽い高血圧(140-159/90-99 mmHg)の人への降圧薬治療の効果について調べたそうな。


関連する論文をデータベースから抽出し、再解析した結果、


次のようになった。

・被験者8900人を含む4つの研究を厳選した。

・死亡率は降圧薬と偽薬とで差がなかった。

・脳卒中や冠動脈疾患などの疾病率も変わらなかった。

・副作用で服薬をやめるひとが少なくなかった。



軽度の高血圧症への降圧薬治療は

死亡率も脳卒中発症率も改善しなかった。

しかも9%が副作用のため服薬をやめていた



というおはなし。



感想:

血圧問題は若いころから悩まされた。

健診のたびに再呼び出しをくらった。

血圧を自在に下げる方法をマスターしたおかげで

一時的にこの問題から解放されたが、結局 脳卒中になった。
一時的に大きく血圧を下げる方法


降圧薬もこれと一緒で、

簡単に変えられる数値を薬でごまかしているだけ…の気がする。

welcome ー>ブログランキング・にほんブログ村へ
pv

過去7日間の人気記事10

回復と予防のヒント100記事(2017年1月までのぶん)

脳卒中を見逃さない BE-FAST とは
玉子のコレステロールで血管詰まる説はなんだったのか?
緑茶を飲めば慢性期でも脳が再生するという根拠について
2度めの脳卒中で可塑性が再び高まる可能性について
高齢の脳卒中患者へのリハビリは無駄なの?
人生に目的を持つ高齢者の脳には梗塞が寄りつかないことが明らかに
目的をイメージしながら動作訓練すると脳がより広く鍛えられることが明らかに
脳卒中予防には歩く時間が大切 距離やスピードじゃなくてジ・カ・ン
日本人が脳卒中で死なないための生活習慣が判明
水をたくさん飲むと脳卒中にならない、はホントだった

口の中が汚いと脳内出血になるという根拠について
脳梗塞と脳出血を同時に防ぐ肥満度BMIがわかった
脳卒中を防ぐミルクとチーズの量が明らかに
片麻痺の立ち上がり訓練 効果的なやり方
脳卒中は脳機能8年間分の老化に相当することが明らかに!
高血圧の脳卒中予防には葉酸サプリメントが効くことが判明
[ ナッツ vs. 豆 ] 脳卒中予防に適しているのはどちら
触覚刺激で脳がすぐに回復し その効果が10年以上続く可能性について
脳が再生する運動強度がわかった
緑茶とコーヒーを飲むと相互作用で脳出血リスクが3割減ることが判明

脳卒中で復職可能な年数がわかった
ランセット誌:塩分減らすとかえって脳卒中になる
オナニーがきっかけで脳出血になる割合
手の痙縮を解く低周波治療器の効果的使用法が判明!
睡眠8時間を超える人は問答無用で脳卒中リスク46%増し
カップラーメンを週2回以上食べる女性が脳卒中になりやすい理由について
怒りと脳卒中との関連が明らかに
難しい理屈はいいからスクワットをやれ
1日に6000歩以上で脳卒中の再発予防になることを日本の研究者が解明
脳出血で損傷した脳が勝手に再生する可能性について

脳卒中患者がネットを使いこなす理由
若年脳卒中患者は脳の老化が10-20年進んでいた
マルチビタミンの脳卒中予防効果は〇〇年後に現れる
最新の音楽療法 バイノウラルビート (Binaural Beat)
脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
脳卒中が軽症だからって運転させていいの?
健康のために毎日いっしょけんめい運動するとかえって脳卒中になりやすいことが100万人の調査で明らかに
足をクロスしていたら半側空間無視 確定か?
療法士さんよりもビデオゲームの方が優れていると判明!
両手準備運動をすると脳が刺激されて上肢リハビリが加速することが判明!

心を改め運動を始めるだけで脳の可塑性は復活する
知らない音楽を聴くと脳が広く活動して新しい回路が、
なんとか復職しても仕事は続けられるのだろうか?
NEJM誌:脳卒中で死なない血圧は120未満だからね
脳卒中の言語障害はウェルニッケやブローカのせいではなかった!
手の指を繰り返し動かしてあげても脳への影響はゼロ
片足立ち20秒未満 →小さな脳梗塞や脳出血の可能性高!
[住みやすい国] 日本の脳卒中と自殺との関連について
再発予防のために血圧を120以下にすると長生きできない
【いますぐ実践】片鼻呼吸法で失語症が改善することが明らかに

悪玉善玉比L/Hが低いと脳内出血で死ぬことが明らかに
鼻炎のメリット→脳梗塞予防効果
脳卒中 幹細胞治療のダークサイドについて
ランセット誌:握力よわくなったら脳卒中が近いと知りなさい
だいたい5年後に脳卒中経験者が悩んでいること
ハゲを治そうとして脳卒中になってしまった日本人2例
退院したての元患者が感じていること
麻痺側の触覚を刺激し続けると梗塞を最小限にできる可能性について
脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明
減塩に真面目な人ほど脳卒中で死亡するという事実

納豆を食べると脳卒中で死なない 2万9千人調査
NEJM誌:幹細胞ツアーに参加したら癌ができた
脳梗塞から脳出血へ コレステロールとの関連が明らかに
脳出血で死なないための睡眠時間が判明!
音楽サポート療法の「音楽」はほんとうに必要なのか?
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
感情失禁になる患者の割合について
脳の可塑性のおかげで2年経っても運動機能が回復することが判明
【悲報】脳卒中後、杖を使い続けると麻痺していない手まで動かなくなる
血圧が高いひとは、他人の気持ちがわからない

生活習慣を改めれば脳卒中の再発は防げるの?
カニ歩きと後ろ歩き 片麻痺リハビリに効果的なのは、、
鍼治療の「得気」は小脳のはたらきだった
脳梗塞実績No.1漢方薬 → ほようかんごとう
閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、
砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明
ダメージを負った脳組織が勝手に再生する仕組みが明らかに
指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした
【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明
リハビリの合間のお昼寝は大切 → 訓練がはかどるゾ

刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由
猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!
美容院で脳卒中になる女性が続出!
「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに
運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム
【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く
脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う
脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』