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2013年1月14日

毎日1個の玉子が脳出血予防になる


Egg consumption and risk of coronary heart disease and stroke: dose-response meta-analysis of prospective cohort studies.
2013  1月  中国



玉子の摂取量と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


データベースから関連する世界の研究論文を厳選して記録を統合、再解析した。

次のようになった。

・7500件の脳卒中事例を含む、400万人年の被験者記録が得られた。

・玉子の摂取量と脳卒中の発生との間に線形的な関連はなかった。

・脳出血に限定すると、玉子をたくさん摂る人の脳出血リスクは25%低下した。





1日に1個玉子を摂るくらいでは脳卒中に影響はなかった。

ただし、脳出血のリスク低下が見られたのでさらなる研究が期待される



というおはなし。

2013年1月13日

脳梗塞死亡率が7月に高い ←研修医のせいなのか?


Seasonal Variation in 30-Day Mortality After Stroke: Teaching Versus Nonteaching Hospitals.
2013  1月  アメリカ


一般に、教育研究病院が研修医の採用を始める7月に

院内死亡率が上昇することが知られている。


脳梗塞患者についても同様の傾向があるのか調べたそうな。



1999-2006の健康保険記録から65歳以上280万人余りの

脳梗塞患者データを抽出し、月ごとの院内死亡率との関連を解析した。



次のようになった。

・51.7%は教育研究病院に入院していた。

・院内死亡率に季節的な変動が見られた。

・冬に高く、夏に低いという傾向が毎年見られた。

・しかし、7月に小さな死亡率のピークがみられた。

・年を経るごとに死亡率は減少したが同様の季節変動は見られた。

・この季節変動は教育目的の病院も、研修医を採らない病院も同じだった。




脳梗塞患者の院内死亡率は年々減少傾向にあるが、

1月と7月に高くなるという季節変動はいまだ存在している。

特に7月の小ピークは研修医の採用によるものとは考えにくい



というおはなし。



感想:

今回は死亡率であって発症数ではない。

過去の記事↓を思い出した。
脳梗塞の季節がやってまいりました。 水分、すいぶん

3月の月曜、カラッとした晴天日には脳梗塞に注意

1月の憂うつな月曜日には脳卒中に注意

脳出血が増える季節 それは...


2013年1月12日

脳卒中後ウツで死亡リスク3倍以上


Depressed stroke survivors may face triple the risk of death
2013  1月  アメリカ



来週の米国神経学会で発表予定の研究だそうな。


脳卒中後のウツと死亡リスクとの関連を、

25-74歳の10550人について21年間調査したところ、


次のようになった。


・73人は脳卒中になったがウツはなかった。

・48人は脳卒中になり、ウツにもなった。

・8138人は脳卒中にもウツにもならなかった。

・2291人は脳卒中にならず、ウツになった。


・関連する要因を考慮にいれて解析の結果、

・脳卒中後ウツになった人は、脳卒中でもウツでもない人に比べ

・何らかの原因で間もなく死んでしまうリスクが3倍、

・脳卒中が原因で死ぬリスクは4倍だった。





脳卒中患者のウツを早く見抜き対処することが重要かも


というおはなし。

2013年1月11日

紅茶を毎日ガブガブ飲む人は脳卒中にならない


Black tea consumption and risk of stroke in women and men.
2013  1月  スウェーデン

紅茶と脳卒中との関連を調べたそうな。



当時健康だった74961人の男女を10年あまり追跡調査した結果、

次のようになった。


・この間に4089人が脳卒中になった。

・3159人が脳梗塞、435人が脳内出血、148人がクモ膜下出血だった。

・紅茶の摂取量が多いと脳卒中リスクが低下した。

・一日に4カップ以上飲むと、飲まない人に比べて脳卒中リスクが2~3割低かった。

・ちょっと飲むくらいでは効果はなかった。




紅茶を毎日4カップ以上飲むと脳卒中予防になることがわかった


というおはなし。




感想:

トイレが近くなってしょうがないから

カフェイン飲料はとらないようにしているので残念。

2013年1月10日

【朗報】胃がんの素ピロリ菌があると脳卒中予防になることが判明


Disappearing bacterium may protect against stroke
2013  1月  アメリカ





胃の粘膜に住み着き

胃がんと関連があるとされるヘリコバクター・ピロリ菌と

脳卒中死亡率との関連を調査したそうな。



1万人近くの被験者についてヘリコバクター・ピロリ菌と

各病気死亡率を12年あまり追跡調査し 関連を解析した結果、


次のことがわかった。


ヘリコバクター・ピロリ菌に感染していると

・胃がん死亡率が40倍になった。

・脳卒中死亡率が55%低下した。

・肺癌死亡率も45%低下した。






ヘリコバクター・ピロリ菌を持っているといいこともあるんだよ


というおはなし。



Association between Helicobacter pylori and mortality in the NHANES III study.

2013年1月9日

外骨格ロボットで脳卒中歩行リハビリ


Walkbot exoskeleton rehabilitates stroke survivors
2013  1月  韓国

脳卒中患者向け、歩行リハビリ用ロボットを開発したそうな。


すでに商品化されていて、

walkbotという企業が製造販売している。


実際の動作風景はこちら↓


これで療法士さんは楽チン

というおはなし。




感想:

維持費も含め導入費用は相当なはず。

療法士さんを安く雇って酷使したほうが経済的、と考える。


また、手すりにしがみついている時点で

ロボットを着る意味があるのか?と疑問に思った。


この記事↓を思い出した。
HALが歩行リハビリに向いていないと思うわけ


2013年1月8日

脳卒中で聴覚の注意力が低下する


Stroke caused auditory attention deficits in children.
2013  1月  ブラジル


聴覚の選択的注意力を脳卒中の子供で調べてみたそうな。


脳卒中で脳半球に損傷の確認できた7-16歳の子供13人について、

いくつかの聴覚テストを行った。



次のようになった。

・注意力が健常人と大きく異なっていた。

・脳の病側と反対側の聴覚、方向注意力が低下していた。

・テストによっては左右耳によらず聴覚低下が見られた。



脳卒中が聴覚注意力の低下をもたらすことが確認できた


というおはなし。
写真:脳卒中子供の聴覚
写真:子供の聴覚



感想:

脳の損傷、音、注意力...

ちょっと前の記事↓を思い出した。
半側空間無視が音楽で治った


2013年1月7日

本場インドのミラーセラピーはひとあじ違う


Neural interface of mirror therapy in chronic stroke patients: A functional magnetic resonance imaging study.
2012  12月 インド


ミラーセラピーで脳の活動に変化があるのか 調べてみたそうな。



慢性期脳卒中患者20人と健常な10人について、


webカメラで正常な上肢をパソコンスクリーンに左右反転して映し

それを麻痺手と想定して、

手首を動くように念じる1時間ほどの訓練を

週5日×8週間継続した。


セラピー前、8週間後、24週後の脳の働きをfMRIで観察した。


次のようになった。

・すべての患者で上肢機能が向上した。

・8週間後、病側脳の一次運動野、運動前野の活動が活発になった。





慢性期脳卒中患者へのミラーセラピーが、

ミラーニューロンシステムの働きでもある動作観察仮説を

支持するような結果を脳にもたらすことが確認できた



というおはなし。






感想:

なぜわざわざパソコンに映しているのかがよくわからなかったが、

このときの記事↓とは結果が真逆。
ミラーセラピーが脳に働きかける説は 文字通り "幻" かも


ラマチャンドラン先生の地元インドの研究だから

ネガティブな結果が出ようはずもないけれど...

2013年1月6日

【パラドックス】タバコ好きの脳梗塞患者にはtPA治療が良く効くぅ


Smoking-Thrombolysis Paradox: Recanalization and Reperfusion Rates After Intravenous Tissue Plasminogen Activator in Smokers With Ischemic Stroke.
2013  1月  ドイツ



血栓溶解治療(tPA)の効果が喫煙者で高いことは心筋梗塞では報告されている。


脳梗塞患者について、喫煙者と非喫煙者とで

血栓溶解治療の効果に差が出るか調べてみたそうな。




血栓溶解治療は脳梗塞発症後4.5時間以内に施した。

治療前後でMRI検査を行い、脳血液の再還流状況を確認した。

また、発症3ヶ月後の自立度を評価した。

これらの結果と喫煙状況との関連を解析した結果、


次のようになった。


・148人の急性期脳梗塞患者があった。

・21.6%が喫煙者だった。

・喫煙者は若く、女性が少なく、血糖が高く無く、脳の還流低下が大きかった。

・脳の再還流、血管の再開通のしやすさは、喫煙者の方が非喫煙者よりも5倍前後高かった。

・3ヶ月後の自立度も、喫煙者のほうが良い状態だった。





喫煙していると脳梗塞の血栓溶解治療が効きやすくなることがわかった。


というおはなし。





感想:

脳出血についてはタバコがイイって話を聞かないな...

2013年1月5日

【ゴールド・フィンガー】脳卒中後の便秘を解消するデジタル刺激とは何なのか?


A systematic review of the effectiveness of bowel management strategies for constipation in adults with stroke.
2012  12月  シンガポール


脳卒中のあとの便秘傾向は珍しくない。

しかしその対処法が必ずしも明らかではない。


そこで、過去の研究をデータベース検索して見直してみたそうな。

2013年1月4日

【上肢麻痺】イメージトレーニングは促通なみの効果しかない


Effect of Mental Practice on the Improvement of Function and Daily Activity Performance of the Upper Extremity in Patients With Subacute Stroke: A Randomized Clinical Trial.
2012  12月  オランダ



脳卒中後の上肢リハビリにイメージトレーンングを

加えたときの効果を調べてみたそうな。




患者を次の2グループに分けた。

・イメトレグループ

→通常のリハビリに加えビデオベースのイメージトレーニングを行う。


・比較グループ

→通常のリハビリに加え、神経促通運動を行う。




これらを1日3回×6週間行い、

上肢の器用さや日常生活動作を評価する3種類のテストで違いを比較した。




次のようになった。

・両グループ共に、2種類のテストスコアが改善した。

・"Frenchay arm test"でイメトレグループのみ著しいスコアアップがあった。

・とは言うものの、両グループ間でトレーニング成果の明らかな違いがあるとは言えなかった。







イメージトレーニングによる効果を確認できたが、

神経促通運動と同程度のものだった、残念



というおはなし。

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