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2012年9月15日

脳卒中後の中枢性疼痛の正体が判明


Central poststroke pain: somatosensory abnormalities and the presence of associated myofascial pain syndrome.
2012  9月  ブラジル




脳卒中後の中枢性疼痛に他の種類の痛み

が含まれているかどうか、

特に筋筋膜性疼痛症候群の有無について調べてみたそうな。



脳卒中後の中枢性疼痛と診断された40人の患者について

次のことがわかった。


90%の患者は脳の梗塞箇所が1つだった。

65%は発症後3ヶ月以内に疼痛が生じた。

・痛みの中央値は10(5-10の最大値)だった。

・脳の損傷箇所で痛みの強度は変わらなかった。

85%は持続する痛みで、あとは間欠的だった。

70%は焼け付くような痛みだった。

・主に、冷たい物に触れると痛みが生じていた。

・皆、温度感覚に異常があった。

67.5%は筋筋膜性疼痛症候群と診断できた。





脳卒中後の中枢性疼痛には

筋筋膜性疼痛症候群が混ざっているかもしれない



というおはなし。






感想:

筋筋膜性疼痛症候群ってはじめて聞いた。

どっちも治療法が無いのに分類して意味あるの?

2012年9月14日

入院時 わけのわからないことを言っていた脳卒中患者は復職が難しい


The severity of cognitive deficits predicts return to work after a first-ever ischaemic stroke.
2012  9月  フィンランド




脳卒中後の復職可能性を認知機能の点から調べてみたそうな。



入院まえ就労していた平均年齢52、140人の脳卒中患者について

入院直後と6ヶ月後の神経心理状態を評価した。


それらと復職に関わる他の要因との関連を解析した。





次のことがわかった。




・彼らが教育を受けた期間は平均13年で、59%が男性だった。

・彼らの多くは神経的、機能的にもまったく重症でないにもかかわらず、

・6ヶ月時点での復職は41%のみだった。

・発症初期の認知障害の数だけが、この結果をよく反映していた。







脳卒中発症初期の認知障害が多いと

復職が難しくなることがわかった




というおはなし。

2012年9月13日

左片麻痺は転倒に注意! 繰り返す 左片麻痺は転倒に注意


Incidence and Risk Factors of Poststroke Falls After Discharge From Inpatient Rehabilitation.
2012  9月  韓国



脳卒中患者の転倒のリスクについて調べてみたそうな。



退院して2年前後の脳卒中患者330人に電話インタビューを試みて回答を得た。


次のことがわかった。


19%の患者は1回以上の転倒を経験していた。

・歩行のできる患者の51%が転倒を経験していた。

・70%の転倒は冬季の室内で起きていた。

・転倒患者の29%は複数回 転倒していた。

・転倒者の半数が怪我を負い、11%は骨折した。

重度の脳卒中後遺症のある患者の転倒リスクは低かった。

・歩行のできる左片麻痺患者の転倒リスクが高かった。




退院後の転倒は珍しいことではなく、

特に左片麻痺の患者は転倒に注意しましょう



というおはなし。
図:転倒 脳卒中



感想:

一般に、左片麻痺は右脳損傷によるから、

以前の記事、
ひだり脳卒中患者の転倒リスクは ナント 4倍!


とまったく逆の結果になる。

読みなおしたけど、やっぱりそう。



さて、どういうことなのか?

2012年9月12日

ミラーセラピーの最新成果: 麻痺していた手が…


Mirror therapy for patients with severe arm paresis after stroke - a randomized controlled trial.
2012  9月  ドイツ



上肢麻痺の脳卒中患者へのミラーセラピーの効果について調べてみたそうな。


発症3ヶ月以内の重度の上肢麻痺の脳卒中患者60人について、


・個別のミラーセラピー

・グループミラーセラピー

・ミラーなしの比較グループ


に分け、

運動機能、自立度、生活の質、空間無視の程度

について調べた。



5週間の訓練の後、

次のことがわかった。


・グループ間で運動機能関連の違いはほとんど無かった。

・個別ミラーセラピーで空間無視が若干改善した。





ミラーセラピーでは麻痺した上肢の運動機能、

自立度、生活の質は全く改善しなかった




というおはなし。

2012年9月11日

自分の脳卒中について勉強したい!→ "ゼンデラ" で検索してみ


The educational needs of newly diagnosed stroke patients.
2012  9月  アメリカ




脳卒中患者が自身の病気について知るための教育ニーズについて調べてみたそうな。



71人の新規脳卒中患者について

入院中、及び退院2週間後に

脳卒中のどの側面に関心があるのか

アンケート調査を行い、内容を解析した。



結果は、

・医療知識、投薬治療に関してもっとも関心が高かった。

・ハーブや代替療法、食事習慣についてのニーズは高くなかった。

・全体的に脳卒中に関する知識を激しく欲していた。






脳卒中患者は自分の病気について

もっともっと知りたがっていることがわかった



というおはなし。






感想:

とても共感する。


入院中、リハ医様は一度も回診に来なかった。


療法士さんは人ごとに信仰する療法が

まったく異なるようであった。


病院で脳卒中についての知識を得ることは

本当に難しかった。

2012年9月10日

【悲報】脳卒中後、杖を使い続けると麻痺していない手まで動かなくなる


Adverse effects of motor-related symptoms on the ipsilateral upper limb according to long-term cane usage.
2012  1月  韓国

脳卒中患者が長期にわたりをつかったときに健常な側の上肢にどんな影響があるのかを調べたそうな。


40人の脳卒中患者について、

利用者 と

・杖を使わない者

に分けて、


健常側の上肢の

・視運動協調、

・器用さ、

・関節の固有感覚、

を調べるテストを行い比較した。


結果は、

利用者は、上記3つのテスト全てで非常に低いスコアだった。
図:杖の長期使用と上肢機能



脳卒中後、長期にわたり杖を使ってきた患者は、杖を持つ手の感覚運動機能が低下することがわかった


というおはなし。

2012年9月9日

よぉし 株で人生大逆転だ!→ 脳卒中で半身麻痺


Stock or stroke? Stock market movement and stroke incidence in Taiwan.
2012  8月  台湾


株価の変動と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


2001-2007の健康保険データベースと

株式市場での株価指数の変動データを組み合わせて


2556人のサンプルを解析した結果、


次のことがわかった。




・低調な株価指数や その急な落ち込みで脳卒中が急増した。

・特に高齢の男性でこの傾向が顕著だった。





株もいいけど脳卒中に注意してね

図:株価と脳卒中

というおはなし。

2012年9月8日

DNAでわかる脳梗塞患者の陰虚


WNT10B Polymorphism in Korean Stroke Patients with Yin Deficiency Pattern.
2012  8月  韓国



脳梗塞患者の体質は東洋医学では陰虚と分類される。


これがDNAレベルの違いに反映されているかどうかを調べてみたそうな。




630人の脳梗塞患者について、

陰虚の有無を診断し、

脂肪生成に関わるWNT10Bという遺伝子の

DNA配列を直接調べて個人差(一塩基多型)の偏りを解析した。




次のことがわかった。

陰虚が75人、陰虚が555人だった。

陰虚グループにDNA配列の若干の偏りが見られた。





脳梗塞患者の陰虚体質をより正確に診断する

遺伝子マーカーが見つかったのかもしれない



というおはなし。





感想:

"陰陽"の概念に基づいた その存在すら不確かな

"陰虚"という症状を持ちだしてきて、

今度はそれとDNA配列との関連を真剣に調べだす

飛躍っぷりにオドロイタ。



以前、DNAシーケンシングをよくやったので興味をもった。



陰虚について

2012年9月7日

イビキをかく人は脳卒中になるの?


Snoring is not associated with all-cause mortality, incident cardiovascular disease, or stroke in the busselton health study.
2012  9月  オーストラリア



イビキと脳卒中との関連について調べてみたそうな。


オーストラリアの住人400人について、

睡眠中のイビキと呼吸の乱れを一晩記録し、

その後17年間、脳卒中と心血管系疾患の発生を

追跡調査した。


解析の結果、次のことがわかった。


・3割の人に就寝中のイビキが観察された。

・この間に68件の心血管系疾患、24件の脳卒中、46件の死亡があった。

イビキとこれら事例との関連はほとんどなかった。






イビキをかくからと言って

脳卒中になるわけではないことがわかった、



というおはなし。





感想:

ひと安心。

よくイビキをかくので関心がある。

2012年9月6日

【被殻出血】お酒はやめた方がいいと思う


Alcohol is a Risk Factor not for Thalamic but for Putaminal Hemorrhage: The Akita Stroke Registry.
2012  8月  日本

脳出血の種類ごとにリスク要因を調べてみたそうな。


秋田県民の13年間15万人に及ぶ健康診断データについて、

脳卒中とそのリスク要因としての

年齢、血圧、肥満、コレステロール、肝臓障害、腎臓障害、飲酒等との関連を解析した。


次のことがわかった。
・脳出血が344件あり、内訳は 被殻出血35.5%、視床出血32.0%、皮質下出血12.8%だった。

・いずれの脳出血についても年齢が大きなリスク要因だった。

・血圧は皮質下出血のリスク要因ではなかった。

低コレステロールと飲酒被殻出血の大きなリスク要因だった。

・特に飲酒は被殻出血とのみリスク関連が見られた。


飲酒は脳出血のリスク要因ではあるけれど、

被殻出血についてのみであり、

視床出血、皮質下出血についてはあてはまらなかった



というおはなし。



感想:

被殻出血になり、

入院時 コレステロールが非常に低いと言われた自分は


今後一生、酒を飲まないことを心に誓った。

2012年9月5日

チョコレート男子は脳卒中に強い


Chocolate consumption and risk of stroke: A prospective cohort of men and meta-analysis.
2012  8月  スウェーデン



チョコレートと脳卒中との関連を調べてみたそうな。



37000人あまりの男性について食事アンケートをとり、

10年間追跡調査したところ、


次のことがわかった。


・この間に、2000件ほどの脳卒中があった。

・チョコレートの摂取が脳卒中リスクの低下と関連があった。

毎日10gほどのチョコレートを摂る人はまったく摂らない人よりも脳卒中リスクが17%低かった。

・過去の研究データを再解析すると同様に19%のリスク減となった。





男性はチョコレートを毎日食べると脳卒中予防になることがわかった


というおはなし。





感想:

ところで、なぜ男性なのか?



こんな↓記事を思い出した。
チョコレートの脳卒中予防効果が判明


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