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2011年12月11日

発症時、手が動かない人はいつまで経っても動かない


Predictors of upper limb recovery after stroke: a systematic review and meta-analysis.
2011  10月  イギリス




脳卒中後の上肢運動機能の回復目安になる特徴

について過去の研究を見なおしてみたそうな。



研究データベースから信頼性の高い論文を探したところ、

58件の研究論文が見つかった。



年齢、性別、発症部位、初期の障害程度、運動誘発電位などの

条件を考慮に入れて回復具合を評価したところ、



発症初期の上肢機能の障害程度が

その後の回復具合と一番関連がありそうなことがわかった。



つまり 初め重症な人はいくら頑張っても大して良くはならない、


というおはなし。






感想:

自分も、発症時は 腕も手も1mmも動かなかった。


複数の療法士さんに、

『そのうち動くようになりますよね?』

と訊くと、

『いいえ、そういうことはありません。』

と キッパリ言われたことを思い出す。




ところが、2ヶ月もしないうちに自由に動くようになった。



だからこういう研究は真に受けない方がいい。

2011年12月10日

脳の電極刺激で失語症がなおる


Epidural electrical stimulation to improve chronic poststroke aphasia: A 5-year follow-up.
2011  5月  フランス




失語症は左脳脳梗塞患者のおよそ25%が経験する。

自発的な治癒は発症後3-6ヶ月の間に起きる。

この期間を過ぎると、通常はほとんど回復しない。



脳に電極を貼りつけた患者で、

失語症が著しく回復した事例があったそうな。



左脳損傷で失語症のある女性(58歳)が、

脳卒中後に薬の効かない疼痛に悩まされていた。



発症から4年後、疼痛治療のために

脳への電極刺激治療トライアルに参加したところ、

電気刺激の間は失語症も明らかに改善することがわかった。




慢性期の失語症でも、脳を直接電気刺激することで

症状を改善できるかもしれないことがわかった、


というおはなし。

2011年12月9日

来年はタンゴリハビリが流行る予感


Application of Adapted Tango as Therapeutic Intervention for Patients With Chronic Stroke.
2011  12月  アメリカ



タンゴリハビリの効果について調べたそうな。


慢性期脳卒中患者で片麻痺、視覚障害のある

73歳のアフリカ系アメリカ人男性について


11週間にわたりタンゴ教室に通わせたところ、

バランス、歩行、耐久力、などが改善した。



また、このタンゴリハビリをとても楽しんで、

今後も続けたい、と思っていることも分かった。




タンゴでリハビリはかなりお勧めかも知れない、

というおはなし。





感想:

こんなリハビリなら良くならないはずがない。


2011年12月8日

不眠脳卒中患者の自殺傾向について


Is insomnia associated with suicidality instroke?
2011  12月  中国




脳卒中経験者の不眠と自殺傾向について調べたそうな。



787人の脳卒中患者について、

発症から3ヶ月後に、不眠と自殺傾向のアンケート調査を行った。


そのデータを年齢、性別、既往歴などを

考慮して解析したところ、



87人(11.1%)の患者で高い自殺傾向が確認された。

これら自殺傾向の高かった患者の多くが、

睡眠の中断を頻繁に経験していた。




夜中によく目が覚めちゃう脳卒中経験者は

自殺しちゃうかも知れないので注意が必要、


というおはなし。


写真:不眠

2011年12月7日

脳出血の位置はBMI(ボディマス指数)でわかる


Impact of body mass index on the location of spontaneous intracerebral hemorrhage.
2011  11月  日本




脳出血の位置は予後に大きく影響する。


突発性脳出血の位置とボディマス指数(BMI)

との関連を調べたそうな。



463人の突発性脳出血患者の記録を調査し、

その脳内の発生位置を、

被殻、視床、皮質、脳幹、小脳

に分類し、ボディマス指数BMI(kg/m2)

との関連を調べた。



その結果、

・皮質下出血の患者でBMIが特に低かった。

・脳幹出血の患者で特にBMIが高かった。

・皮質下出血の患者は高血圧との関連は低く、

低体重、女性、70歳以上で多かった。

・脳幹出血の患者は肥満が多かった。




BMIと脳出血の位置には

関連があることがわかった、


というおはなし。






感想:

自分は被殻出血で、BMIは20


あってる。

2011年12月6日

近い将来、医者がスマホで脳卒中治療の可能性


ZigBee-based Wireless Neuro-Stimulator for ImprovingStrokeRecovery.
2011  12月  韓国



脳卒中患者の頭をインターネット経由で

電気刺激する装置を開発したそうな。



脳卒中患者の脳表面に電極を埋め込み

脳を直接電気刺激することでその回復が

促されることがわかっている。

(大脳皮質運動野電気刺激療法)



しかしながら、脳卒中患者にとって、

通院するのは大変なことなので、

その電極に無線コントローラを取り付け、

インターネットに接続できる装置を開発した。




この技術により、医師は離れた場所からボタンひとつ

で患者の頭に電気を流せるようになる、


というおはなし。






感想:

エロサイトにアクセスした医者のパソコンが

ハッキングされて、

電流が流れっぱなしになり

全身が硬直する患者が各地で続出する予感。

2011年12月5日

大脳皮質運動野電気刺激療法で脳卒中後の上肢機能が改善する


Changes in Motor Function Induced by Chronic Motor Cortex Stimulation in Post-StrokePain Patients.
2011  11月  日本


脳卒中患者への大脳皮質運動野電気刺激療法(MCS)

の効果について調べたそうな。


運動機能障害のある脳卒中患者6人の

脳表面に電極を埋め込んで、

1日4時間前後の電気刺激を6ヶ月間行った。


その結果、

4人の患者では上肢の運動機能が著しく向上した。

一方、

2人の患者は痙縮がより強まり、

運動機能が低下してしまった。

これは電気刺激の時間を減らすことで解消した。



大脳皮質運動野電気刺激療法は脳卒中患者の

運動機能を改善するあらたな治療法になる

かもしれない、

というおはなし。

2011年12月4日

血圧があんまり低くても脳卒中は再発しやすい


Level of systolic blood pressure within the normal range and risk of recurrent stroke.
2011  11月  アメリカ



脳卒中の再発率と血圧コントロールとの

関連を調べたそうな。


50歳以上 20330人の脳梗塞経験者について、

2年半追跡調査した。

彼らの収縮期血圧をレベル別に5つに分類して

それぞれのグループでの脳卒中再発率を求めた。



各血圧グループでの再発率は次のようになった。


120mmHg未満 →8.0%

・120-130 →7.2%

・130-140 →6.8%

・140-150 →8.7%

・150より高 →14.1%



収縮期血圧が140mmHgを超えるグループと

120mmHg未満のグループで再発率が高かった。


血圧は低けりゃ良いってもんでもない、


というおはなし。



このブログを始めてまる2年が経った。
皆勤賞
やったぁ!

2011年12月3日

乾電池で上肢麻痺が改善!奇跡のtDCS療法、エネループなら充電して何度も使えます。


Optimizing recovery potential through simultaneous occupational therapy and non-invasive brain-stimulation using tDCS.
2011  11月  アメリカ



経頭蓋直流電気刺激(tDCS)と作業療法(OT)

を組み合わせたときの効果をしらべたそうな。



脳卒中患者の脳損傷部位と反対側の脳に、

乾電池のマイナス極を30分間貼りつけて、

続いて作業療法を行う組み合わせを、

5日間連続して行った。(tDCS+OTグループ)



偽の電気刺激+作業療法 のグループと比較したところ、


tDCS+OTグループの方が上肢機能が顕著に向上した。

この効果は少なくとも1週間継続した。


ついでに脳機能MRIを撮ったところ、

刺激した側の脳の運動野の活動が減少していた。


これはtDCSによって損傷脳と反対側の脳の活動が

抑制されたためと考えられる、


というおはなし。






感想:

あたまに乾電池のプラス電極を貼ると

脳の働きが亢進し、

マイナス電極を貼ると活動が抑制される。


これが最先端医療技術 tDCSの原理。



じつは 19世紀にも同じようなことをやっていました。
写真:経頭蓋直流電気刺激

2011年12月2日

発症1年後 ひきこもり → 3年後も ひきこもり


Social activity one and three years post-stroke.
2011  11月  オランダ




脳卒中経験者の社会活動レベル

について調べたそうな。



190人の脳卒中患者について、

発症から1年後、3年後の社会活動レベルを

追跡調査した。




その結果、

社会活動レベルについて、

・ほとんどの人で、発症後1年~3年は同じ状態が続いた。

・10人に1人は活動レベルが低下し、

・10人に1人の割合で活動レベルが向上した。






つまり、1年後の社会活動レベルを見れば、

3年後の状態もかなり正確に予測できることがわかった、


というおはなし。








感想:

わたしも 間もなく発症から まる3年になる。


たしかに2009年のころからなにも変わっていない。

...


安定感があってイイ、と思う。

2011年12月1日

歩行リハビリ決戦 : イメージトレーニング vs ボバーステクニック


Task-oriented circuit class training program with motor imagery for gait rehabilitation in poststroke patients: a randomized controlled trial.
2011  12月  インド




脳卒中患者の80%は歩行機能に障害を受ける。

亜急性期脳卒中患者への

歩行イメージトレーニングの効果を調べたそうな。



発症後4-12週の脳卒中患者30人を


イメージトレーニング+サーキットトレーニング

ボバーステクニックに基づくトレーニングのみ



の2グループに分けて6週間フォローし、

歩行機能を評価、比較した。




その結果、

イメージトレーニング+サーキットトレーニング

を行ったグループの歩行機能が、

統計学的にも明らかに、著しく良好な結果を示した、



というおはなし。








感想:

この研究ではイメトレがボバースに勝利、

に見えるけど、


ところで ボバースとはいったいなんなのか?


検索しても具体的な説明が一切出てこない。


...

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