~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

2011年11月29日

オゾン療法で脳梗塞が治療できる可能性について


Brain ischemia and hypometabolism treated by ozone therapy.
2011  10月  スペイン

オゾン療法が脳梗塞の治療に役に立った

かもしれない例の報告。



脳腫瘍で放射線治療を受けていた75歳の患者

を調べたら脳に血の巡りの悪い部分が見つかった。


そこでオゾン療法(血液を採って、オゾンを加えて輸血)

を施したところ、


脳の血の巡りが改善されたことが最新の核医学

検査によって明らかにされた。


これは患者の運動機能改善程度とよく一致していた。



オゾン療法は脳卒中治療にも役に立つのではないか、


というおはなし。

図:オゾン療法の脳梗塞治療効果


感想:

オゾン療法なるものの存在をしらなかった。


ozone therapy (wiki)

によると、科学的な根拠はほとんどないものの、

ガンやエイズにも効く万能の治療法とされている。


今回の研究は、脳卒中分野への新規市場開拓の一環と理解した。


なるほど"オゾン療法"で検索して広告表示をみてみると、

すでにちょっとした市場を形成していることがわかる。


オゾン療法の血液クレンジングとは?

2011年11月28日

寒くなってまいりました。脳出血に注意しましょう。


AreStrokeOccurrence and Outcome Related to Weather Parameters? Results from a Population-Based Study in Northern Portugal.
2011  11月  ポルトガル



気候条件と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


ある地域に住む86023人の2年間の疾病記録と

気象記録を解析した。



この間に462件の脳卒中があった。

・20%が脳出血

・75%が脳梗塞


だった。


・脳出血発生率は、日中の気温が前日比で

1度下がるごとに12%増えた。


・脳梗塞発生率は、前日からの最低気温

1度下がるごとに4%増えた。


・脳卒中死亡率は最高気温が前日よりも

1度下がるごとに16%増えた。



急に寒くなったときには脳卒中に注意しましょう、


というおはなし。

2011年11月27日

貧乏人は仕事上のストレスが原因で脳卒中になったりはしない

Perceived Psychological Pressure at Work, Social Class, and Risk ofStroke: A 30-Year Follow-Up in Copenhagen Male Study. 2011  11月  デンマーク


社会経済的状況と仕事のプレッシャーが
脳卒中発生率に関連するかどうかを調べたそうな。


健常な4943人の中年男性を30年間にわたり追跡調査した。


その結果、
社会経済的レベルが中クラス以上の人は、
仕事上の心理的プレッシャーを強く感じていて、
脳卒中になった人のおよそ10%はこの心理ストレス
との関連が強く疑われた。

一方、低所得者クラスでは仕事上の心理ストレスと
脳卒中との関連はまったく見られなかった。


金持ちはそれなりのリスクと代償を払っているのかも
しれない、 というおはなし。




感想:
実際に脳卒中になって手足が動かなくなってみて、
お金のちからの限界を痛切に感じた。


持っているお金の多寡に関わらず、
治る人は勝手に治るし、
治らない人は なにをやっても治らない。


だから寿命を縮めるようなストレスに耐えてまで
仕事をして お金を貯めることの意味、
についてよく考えるようになった。

2011年11月26日

大気汚染と脳卒中死亡率との関連はない in ジャパン


Exposure to Particulate Matter and Long-term Risk of Cardiovascular Mortality in Japan: NIPPON DATA80.
2011  11月  日本



大気汚染と脳卒中死亡率との関連を調べたそうな。


日本全国から選んだ30歳以上の日本人7250人について、

1980-2004まで追跡調査した。



その間の大気中の粒子物質濃度と

脳卒中を含む心血管系疾患での死亡率との

関連を調べた。


この間に1716人が死亡した。

内訳は

心血管系疾患で571人

冠動脈疾患で116人、

脳卒中で250人

だった。




解析の結果、

性別、血圧、肥満度、喫煙、飲酒などの

要因を考慮にいれても、


大気汚染濃度と脳卒中死亡率との間には

なんの関連も見いだせなかった、


というおはなし。

2011年11月25日

脳卒中経験者はいろいろな痛みに悩んでいる


Pain followingstroke: a population-based follow-up study.
2011  11月  デンマーク




脳卒中患者の慢性痛について調べたそうな。


発症後2年を経過した脳卒中経験者608人にアンケートを送り、

3ヶ月以上持続して現れる慢性的な痛みの種類と頻度

について調査した。



比較のため、同じ年齢、性別の一般人519人にも

同様の調査をおこなった。




その結果、

・脳卒中経験者の39%

・一般人の29%

が何らかの慢性痛を経験していた。



また、

15%の脳卒中経験者、

・9%の一般人

が痛み対策の薬を毎日飲んでいた。



頭痛、肩の痛み、筋肉の緊張などが

主に脳卒中経験者に共通する痛みで、


関節痛は一般人にも共通していた。



脳卒中経験者は慢性的な痛みに

悩まされやすいことがわかった、


というおはなし。


写真:脳卒中経験者の慢性痛の種類と頻度
慢性痛の種類と頻度





感想:

自分は発症時も含め、ひどい頭痛にはなったことがない。

左肩の痛みは半年以上続いた。

今は左足の裏の筋肉が緊張して若干の痛みがある。

2011年11月24日

急性期脳卒中患者は意外に動き回っていることが判明


Stroke patients do not need to be inactive in the first two-weeks after stroke: results from a stroke unit focused on early rehabilitation.
2011  11月  ノルウェー




脳卒中専門病棟にいる患者の一日の活動状況について

調べてみたそうな。



発症後14日以内の脳卒中患者117人

(平均年齢79歳、男女半々)について、


朝8:00から夕方5:00までの活動状況を10分刻みで

記録、分析した。




その結果、

患者たちは日中時間の


・30%をベッドのなかで、

・46%は椅子に座って、

・20%の時間を立ったり、歩いたり活動して



過ごしていた。



特に、

・軽症患者は日中の80%の時間を、

・中程度患者は59%、

・重症患者は31%の時間を



椅子に座っているか動いているかしていた。




急性期脳卒中患者は

日中の多くをベッドの外で過ごし、

少なくとも20%程度の時間は動きまわってもOKで、


重症者ですら、ずっとベッドで寝ていなくても良い

ことがわかった、


というおはなし。







感想:

ほんとかね、とおもった。


自分の居た病院では、

発症後1週間過ぎたころ、

車椅子をこいでトイレに行っただけで

看護師から大目玉を食らった。



それがあまりにも恐ろしい体験だったので、

以来 動いていはいけないものと思い込み、

ベッドでひたすらじっと本を読んでいた思い出。

2011年11月23日

『希望を持ちなさい』 → 『どこで買えるんですか?』


Understanding hope afterstroke: a systematic review of the literature using concept analysis.
2011  10月  ニュージーランド



希望を持っているひとは病気になっても忍耐強く

リハビリを続け回復も良い、と言われている。



脳卒中患者の"希望"について調べてみたそうな。



脳卒中患者の視点で、"希望"について言及している

研究論文を検索した。



その結果、

20件の研究論文が見つかった。


それらによると、希望にはつぎの3つの側面があった。


・心の状態としての希望

・回復目標としての希望

・努力過程としての希望





また、希望は良い回復結果をもたらし、

リハビリのヤル気の源になると考えられた、


というおはなし。






感想:

一見面白そうだったが、何が言いたいのかよくわからなかった。



希望を持つから回復が良いのか、

回復が良いから希望を持つのか?




有効な治療法がまったくないこの分野。


もはや希望にすがるしかない、ってことなのか…

2011年11月22日

超早期リハビリについて、専門家は概ね好意的


Does evidence really matter? Professionals' opinions on the practice of early mobilization after stroke.
2011  10月  スウェーデン




超早期リハビリについて専門家の意見を

まとめてみたそうな。


リハビリ学会に参加していた医師、看護師、療法士等へ

次のような内容のアンケート調査を行った。


1.脳卒中後、移動訓練はいつ始めればよいか。

2.超早期リハビリで予後は変わると思うか。

3.超早期リハビリの実施にはどんな根拠が必要か。





202名にアンケートした結果、

40%の専門家は発症後24時間以内に移動訓練を始める

超早期リハビリに好意的だった。


しかし脳出血患者については慎重で

24時間以降が良いとする意見が多かった。

また、7日以降を良しとする意見はなかった。



多くの専門家が超早期リハビリは運動機能、認知機能、

抑うつ症状に良い結果をもたらすと考えていた。



19%の専門家のみが超早期リハビリについて

懐疑的だった。



超早期リハビリの適用基準については

専門家の間で広く意見の相違があった、

より確かな根拠となる研究が必要である、


というおはなし。

2011年11月21日

復職のための有効なリハビリは、これといって ない


The Effect of Vocational Rehabilitation on Return-to-Work Rates Post Stroke: A Systematic Review.
2011  10月  オーストラリア




脳卒中患者の20%は労働可能年齢である。

脳卒中患者の復職リハビリの効果について調べたそうな。



研究データベースを使って、

復職リハビリに関する信頼のおける研究成果を厳選した。



その結果、

462人の被験者を含む6件の復職リハビリの研究事例が見つかった。


その復職率は12%-49%と幅があり、


どのリハビリ法が効果的であるかについては

結論がでなかった。



復職リハビリについての規模の大きい研究が必要である、


というおはなし。


2011年11月20日

脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明


Self-evaluation of driving simulator performance afterstroke.
2011  10月  カナダ
脳卒中経験者の自動車運転に関する自己評価の精度について調べてみたそうな。


30人の脳卒中経験者と30人の健常人について、

・ドライビングシミュレータ検査

・神経心理テスト
を実施した。


事前予想、事後評価を申告させて、実際のスコアとのズレの大きさを評価し、自己認識障害の程度とした。


その結果、

脳卒中経験者はいずれの検査についても

自らの能力を著しく過大評価する傾向がみられた。




しかしながら、脳卒中経験者も健常者と同様に、事後に自身の能力を正しく評価しなおしてフィードバックできることもわかった。


この傾向は神経心理テストよりもドライビングシミュレータ検査の結果について顕著であった。


ドライビングシミュレータは脳卒中経験者の自己認識を改める良い機会になる安全な方法であることがわかった、


というおはなし。
図:脳卒中経験者の運転過信



感想:

そのとおり。


適性検査に合格して運転を再開した当初は自分の病状をナメきっていた。



崖から落ちそうになったり、駐車中の車にぶつかりそうになったりバイクに追突しそうになったりと
冷や汗ものの体験をいくつもした。

いまは反省し、もう そういうことはない。

2011年11月19日

アイパッチ療法で半側空間無視がいつの間にか改善する


Stimulating visual exploration of the neglected space in the early stage of stroke by hemifield eye-patching: a randomized controlled trial in patients with right brain damage.
2011  11月  イタリア



急性期脳卒中の半側空間無視患者への

右視野アイパッチ療法の効果を検証したそうな。



右脳損傷の脳卒中患者56人から

18人の半側空間無視患者を厳選して、


・10人には右視野アイパッチ療法

1日8時間×15日間 行った。


・8人は視野探索訓練を

1日40分間×15日間行った。




この治療の前後、及び7日後の回復具合を評価した。




その結果、

両グループで同じ程度に著しい改善がみられた。



右視野アイパッチ療法はアイパッチ眼鏡をかけて

生活するだけの簡単、人手いらずで経済的

かつ効果的な半側空間無視の治療方法である、


というおはなし。






感想:

これならおもちゃのメガネを買ってきて紙を貼るだけで作れる。



外出はお勧めできない。

welcomeーー>ブログランキング・にほんブログ村へ
pv

過去7日間の人気記事10

回復と予防のヒント100記事(2017年1月までのぶん)

脳卒中を見逃さない BE-FAST とは
玉子のコレステロールで血管詰まる説はなんだったのか?
緑茶を飲めば慢性期でも脳が再生するという根拠について
2度めの脳卒中で可塑性が再び高まる可能性について
高齢の脳卒中患者へのリハビリは無駄なの?
人生に目的を持つ高齢者の脳には梗塞が寄りつかないことが明らかに
目的をイメージしながら動作訓練すると脳がより広く鍛えられることが明らかに
脳卒中予防には歩く時間が大切 距離やスピードじゃなくてジ・カ・ン
日本人が脳卒中で死なないための生活習慣が判明
水をたくさん飲むと脳卒中にならない、はホントだった

口の中が汚いと脳内出血になるという根拠について
脳梗塞と脳出血を同時に防ぐ肥満度BMIがわかった
脳卒中を防ぐミルクとチーズの量が明らかに
片麻痺の立ち上がり訓練 効果的なやり方
脳卒中は脳機能8年間分の老化に相当することが明らかに!
高血圧の脳卒中予防には葉酸サプリメントが効くことが判明
[ ナッツ vs. 豆 ] 脳卒中予防に適しているのはどちら
触覚刺激で脳がすぐに回復し その効果が10年以上続く可能性について
脳が再生する運動強度がわかった
緑茶とコーヒーを飲むと相互作用で脳出血リスクが3割減ることが判明

脳卒中で復職可能な年数がわかった
ランセット誌:塩分減らすとかえって脳卒中になる
オナニーがきっかけで脳出血になる割合
手の痙縮を解く低周波治療器の効果的使用法が判明!
睡眠8時間を超える人は問答無用で脳卒中リスク46%増し
カップラーメンを週2回以上食べる女性が脳卒中になりやすい理由について
怒りと脳卒中との関連が明らかに
難しい理屈はいいからスクワットをやれ
1日に6000歩以上で脳卒中の再発予防になることを日本の研究者が解明
脳出血で損傷した脳が勝手に再生する可能性について

脳卒中患者がネットを使いこなす理由
若年脳卒中患者は脳の老化が10-20年進んでいた
マルチビタミンの脳卒中予防効果は〇〇年後に現れる
最新の音楽療法 バイノウラルビート (Binaural Beat)
脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
脳卒中が軽症だからって運転させていいの?
健康のために毎日いっしょけんめい運動するとかえって脳卒中になりやすいことが100万人の調査で明らかに
足をクロスしていたら半側空間無視 確定か?
療法士さんよりもビデオゲームの方が優れていると判明!
両手準備運動をすると脳が刺激されて上肢リハビリが加速することが判明!

心を改め運動を始めるだけで脳の可塑性は復活する
知らない音楽を聴くと脳が広く活動して新しい回路が、
なんとか復職しても仕事は続けられるのだろうか?
NEJM誌:脳卒中で死なない血圧は120未満だからね
脳卒中の言語障害はウェルニッケやブローカのせいではなかった!
手の指を繰り返し動かしてあげても脳への影響はゼロ
片足立ち20秒未満 →小さな脳梗塞や脳出血の可能性高!
[住みやすい国] 日本の脳卒中と自殺との関連について
再発予防のために血圧を120以下にすると長生きできない
【いますぐ実践】片鼻呼吸法で失語症が改善することが明らかに

悪玉善玉比L/Hが低いと脳内出血で死ぬことが明らかに
鼻炎のメリット→脳梗塞予防効果
脳卒中 幹細胞治療のダークサイドについて
ランセット誌:握力よわくなったら脳卒中が近いと知りなさい
だいたい5年後に脳卒中経験者が悩んでいること
ハゲを治そうとして脳卒中になってしまった日本人2例
退院したての元患者が感じていること
麻痺側の触覚を刺激し続けると梗塞を最小限にできる可能性について
脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明
減塩に真面目な人ほど脳卒中で死亡するという事実

納豆を食べると脳卒中で死なない 2万9千人調査
NEJM誌:幹細胞ツアーに参加したら癌ができた
脳梗塞から脳出血へ コレステロールとの関連が明らかに
脳出血で死なないための睡眠時間が判明!
音楽サポート療法の「音楽」はほんとうに必要なのか?
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
感情失禁になる患者の割合について
脳の可塑性のおかげで2年経っても運動機能が回復することが判明
【悲報】脳卒中後、杖を使い続けると麻痺していない手まで動かなくなる
血圧が高いひとは、他人の気持ちがわからない

生活習慣を改めれば脳卒中の再発は防げるの?
カニ歩きと後ろ歩き 片麻痺リハビリに効果的なのは、、
鍼治療の「得気」は小脳のはたらきだった
脳梗塞実績No.1漢方薬 → ほようかんごとう
閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、
砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明
ダメージを負った脳組織が勝手に再生する仕組みが明らかに
指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした
【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明
リハビリの合間のお昼寝は大切 → 訓練がはかどるゾ

刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由
猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!
美容院で脳卒中になる女性が続出!
「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに
運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム
【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く
脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う
脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』