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2011年11月18日

血圧が高いひとは、他人の気持ちがわからない


Cardiovascular-emotional dampening: the relationship betweenbloodpressureand recognition of emotion.

Clemson researcher says high blood pressure may lead to missed emotional cues
2011  11月  アメリカ

血圧と共感能力との関係を調べたそうな。


アフリカ系アメリカ人106人について人の顔や文章から感情を読み取るテストを行い、

その際の血圧、末梢血管抵抗、心拍などを測定した。



その結果、

血圧や末梢血管抵抗が高くなるほど感情認識テストのスコアが低くなった。


投薬状況、心理状態、肥満程度などの要因を考慮に入れても、

感情認識テストのスコアは血圧や末梢血管抵抗が

上がるほど 低くなった。


高血圧の人は他人の感情を読み取る能力が低いため、人間関係やコミュニケーションに問題を抱える可能性が大きいことがわかった、



というおはなし。
写真:高血圧の感情受容能力


感想:

あぁ …

高血圧が原因だったのか…

2011年11月17日

脳卒中になりやすい血液型が判明!


Blood type may affect stroke risk, study finds
2011  11月  アメリカ 



脳卒中と血液型との関係を調べたそうな。


62000人の男性、28000人の女性を20年以上

追跡調査した結果、


この間に2901件の脳卒中があった。


血圧などの他の要因も考慮に入れてなお、


AB型の人はO型に比べ、男女問わず

26%ほど脳卒中になりやすい。


B型の女性も同年令のO型女性に比べ

15%ほど脳卒中になりやすい。



ということがわかった。



その仕組みについては未だ不明、


というおはなし。


感想:

わたしはB型。


是非、星座と脳卒中との関係についても調べていただきたい。

2011年11月16日

精神病患者扱いされるなんて まっぴら御免


Effect of low dose levodopa on motor outcome of different types ofstroke.
2011  10月  バングラデシュ



向精神薬のレボドパが脳卒中患者の運動機能向上に

役に立つかどうか調べたそうな。



97人の脳卒中患者について、次の2グループに分けた。


・51人は低用量のレボドパを与えるグループ

・46人はレボドパを与えないグループ





両グループには8週間の理学療法を施した。


また、脳梗塞(72%)と脳出血(28%)の患者を分けて評価した。




その結果、

運動機能を評価したリバミードモビリティ指数

(Rivermead Mobility Index)は、


・レボドパありグループで6.9

・レボドパなしグループでは3.0だった。




脳梗塞、脳出血の患者いずれもレボドパありの方が

運動機能の回復程度は大きかった。



レボドパは脳卒中リハビリに効果があるかも、


というおはなし。







感想:

じぶんの心は最後の砦。


医者といえども踏み込んで欲しくないし、


向精神薬を飲んでまで良くなりたいとも思わない。


写真:レボドパ

2011年11月15日

女性脳梗塞患者は男性よりも死亡率が高いし回復も遅い


Sex differences in risk factor distribution, severity, and outcome of ischemicstroke.
2011  11月  ポーランド



脳梗塞患者の予後の男女の違いについて調べたそうな。


1995-2007に入院した脳梗塞患者、

女性1379人(平均74歳)、男性1155人(平均69歳)について

そのリスク要因、生活習慣、発症30日後の回復具合などを調査した。



その結果、

・女性は高血圧や心臓病などの障害を持っている場合が多かった。

・女性は入院時の意識低下がしばしば。

・男性は喫煙、アルコール、心筋梗塞、一過性脳虚血発作などの経験が多かった。

・男性の頸動脈狭窄率が高かった。

・女性の前頭葉の血流障害率は高かった。

・死亡率および予後不良率は女性の方がずっと高かった。
(女性 vs 男性 それぞれ: 17% vs 13%、60% vs 46%)






女性であるという理由だけで、脳梗塞の回復不良が予想される。


女性脳梗塞患者には より集中的、長期的な治療が必要であろう、



というおはなし。

2011年11月14日

脳卒中で入院→ついでに禁煙でもするか


Smoking Cessation 1 Year Poststroke and Damage to the Insular Cortex.
2011  11月  スペイン




脳卒中での入院は禁煙する貴重なチャンスでもある。

禁煙に成功する要因について調べてみたそうな。



入院時に喫煙習慣のあった急性期脳卒中患者110人

について1年間追跡調査した。



その結果、

退院時には69.1%の患者が禁煙できていたが、

1年後には40%にまで減っていた。



110人の患者のうち

27人(24.5%)は脳の島皮質に病変があり、

その19人(70.3%)が1年後の禁煙に成功していた。



また、発症以前に禁煙を真剣に考えていた患者ほど

禁煙に成功しやすいこともわかった。



脳卒中をきっかけに禁煙に成功するひとは4割程度であり、

その成否は脳の損傷部位と事前の禁煙意志の有無に大きく左右される、



というおはなし。





島皮質の位置(赤いところ)
写真:脳の島皮質
wiki




感想:

脳卒中をきっかけにしてなにかポジティブな行動を起こそう

とするアイデアは立派。


自分も入院で数カ月間 ネットへのアクセスを絶たれたので

これでネット中毒から抜けられる… と思ったのもつかの間、


よけいにひどくなってしまった。

2011年11月13日

酒とラーメンが好きな日本人男性の脳卒中死亡率は…


Salt preference and mortality fromstrokeand coronary heart disease for Japanese men and women: The JACC study.

2011  10月  日本



日本人の食塩嗜好性と脳卒中死亡率との関連を調べたそうな。


男性35515人、女性49275人についてアンケートをとり、

食塩嗜好性について調査した。

16年あまりの追跡期間に脳卒中で1970人が死亡した。



1000人あたりの年間脳卒中死亡率は、

男性2.0人、女性1.3人だった。



食塩嗜好性と脳卒中死亡率との間には関連がみられ、

食塩好きな人とそうでもない人との間で比較すると、

脳卒中での死にやすさの指標は2割増しになった。


特に酒好きの男性でこの傾向が強かった。


また、冠動脈疾患での死亡率は

食塩嗜好性が高いほど低くなることがわかった、



というおはなし。





感想:

たしかに自分は塩辛いものが好き。


リハビリ病院退院の直前に栄養士さんから指導があって、

その間約30分、

とにかくラーメンのスープだけは飲まないように

と何度も何度も繰り返し説教されたのを思い出す。



写真:ラーメンのスープ

2011年11月12日

rTMSにボツリヌス療法と集中的作業療法を組み合わせてみた


Combined therapeutic application of botulinum toxin type A, low-frequency rTMS, and intensive occupational therapy for post-stroke spastic upper limb hemiparesis.
2011  11月  日本




磁気刺激療法(rTMS)にボツリヌス療法と集中的作業療法を

組み合わせてみたそうな。



慢性期脳卒中患者14人について


・痙縮を起こしている筋肉にボツリヌス毒素Aを注射し、





その4週間後入院させて、

・20分の低頻度rTMS治療と

・120分の集中的作業療法を




15日間にわたり合計22セッション施した。



これら治療の前と直後、退院4週間後の

上肢運動機能をいくつかの方法で評価した。





その結果、

これら治療のあとで上肢運動機能が著しく改善され、

痙縮の程度も小さくなった。

この効果は4週間後でも継続していた。



この組み合わせ治療法は有効かも知れない、


というおはなし。






感想:

磁気刺激治療で有名な病院なのに、

ボツリヌス毒素、集中的作業療法、過去にはCI療法、レボドパ...

組み合わせ過ぎだと思う。



磁気刺激治療一本で勝負できないのかね?

2011年11月11日

脳梗塞かな?って思ったら、すぐに酒を飲め


Neuroprotective Effect of Acute Ethanol Administration in a Rat With Transient Cerebral Ischemia.
2011  11月  中国



エタノールの消費が増えると脳梗塞リスクが

低下することがわかっている。


そこで、エタノールの神経保護効果を検証してみたそうな。




人為的に脳を虚血状態にしたネズミにエタノールを与えて、


・エタノールの量と回復具合

・低体温療法との組み合わせ効果

・エタノールを与える猶予時間

・tPAを組み合わせたときの脳出血リスク

・組織の低酸素状態を改善するタンパク質(HIF-1α)の量



を評価した。





その結果、

・体重1kgあたり1.5gのエタノールを与えたところ、脳梗塞の体積が小さくなった。

・脳虚血後、4時間以内にエタノールを与えると効果があった。

・低体温療法との組み合わせ効果はなかった。

・tPAとエタノールを併用しても脳出血は増えなかった。

・HIF-1αタンパク質が増加した。







エタノールを脳梗塞後4時間以内に与えると

強い神経保護作用を示すことがわかった。

また、tPAと併用しても脳出血が増えるわけでもないので、

有効な治療法の1つになるかも知れない、


というおはなし。







感想:

これ、ほんとかね?

飲酒は危険要因にしかならないと思っていた。



1.5g/kgのエタノールだから、

50kgの体重なら75cc

→ワインならグラス2杯、缶ビールなら3本に相当する。



『あれっ、脳梗塞かな?』って思ったら、

とりあえず酒を飲め、ってことと理解した。


写真:酒を飲む

2011年11月10日

脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい


Burly rugby player has a stroke after freak gym accident… wakes up gay and becomes a hairdresser
2011  11月  イギリス

脳卒中がきっかけでゲイになった人がいるそうな。


26歳のクリスバーチさんは

当時、体重120kgのラグビー選手で銀行員、

婚約者もいた。


ある日公園で友人と後ろ宙返りの練習をしていたら

首をしたたかに打ってしまい、

それが原因で脳卒中になった。


数日間意識を失い、病院で目覚めたときに

すでに違和感を感じていた。

もはや女性には関心がなくなっていた。


これまでの仕事、スポーツにも興味がなくなり

自分を美しく見せるために50kgもダイエットをした。


そしていまは、19歳のボーイフレンドを作り

銀行を辞め、ヘアデザイナーとして転身し、

現状に非常に満足している、


というおはなし。


ビフォーアフター
写真:脳卒中前写真:脳卒中後



感想:

回復過程で脳の可塑性によってホモ回路が構成されてしまったとか、まことしやかに書いてある。


ホモが遺伝子レベルの原因ではなくて、脳の器質的な変化によってもたらされるものであるのなら、そのうち rTMS治療に失敗してホモになってしまう患者がでてくるかもしれない。

2011年11月9日

発光ダイオードで植物状態患者の手が動く


Focal Increase in Cerebral Blood Flow After Treatment with Near-Infrared Light to the Forehead in a Patient in a Persistent Vegetative State.
2011  11月  日本



事故や脳卒中で脳にダメージを負った患者への

光照射療法に効果がありそうなことがわかっている。


そこでLED(発光ダイオード)ライトで脳の血流が変化するかどうか調べたそうな。




近赤外線を発する146個のLEDライトを並べたものを

植物状態の患者の前頭部から5mmほどの位置に置いて

頭蓋骨越しに、1回30分 73日間 光の照射を続けた。




その結果、

患者は自らの喉に手を延ばすことができるほどに回復した。



また、放射性同位元素を用いた脳の断層撮影を行い

脳血流の変化を調べたところ、


光照射後の左前頭葉の脳血流が20%増加していることがわかった。




LEDを使った光照射療法は脳血流を増加させ

重症の脳損傷患者の回復に役立つかも知れない

ことがわかった、


というおはなし。

図:脳卒中の光治療






感想:

同じ経頭蓋治療の、TMStDCSの研究者に言いたい。

『そんなに効果があるのなら麻痺の軽い人ばかり相手にしていないで、

植物状態の患者にも応用してみたら?』 って。

2011年11月8日

機能的電気刺激(FES)に歩行改善効果はまったくないことが判明


Effects of the addition of functional electrical stimulation to ground level gait training with body weight support after chronicstroke.
2011  10月  ブラジル



FES(機能的電気刺激)の歩行改善効果について調べたそうな。



慢性期の脳卒中片麻痺患者12人について、


地上での体重免荷歩行訓練を、

FESなし→FESあり→FESなし

の順番で行い、


各回での歩行スピード、歩幅、歩調、

関節の動き、角度、を脚、腿、体幹等について

詳細に画像解析し、評価した。




その結果、

FESの有無によって各要素の変化はまったくなかった



というおはなし。








感想:

関連ビデオ(2分): 前半1分がFESなし、後半1分がFESあり



上のようなシーンに出会ったとき、どう解釈すれば良いのだろうか…



・適切な患者を選択し、

・ビデオ撮影の趣旨を簡単に説明しておくだけで

『~のように演技してください』

と言わなくても、


被験者自らが 自然と 気を利かせて、

期待通りに振舞ってくれるものである。



ってこと。

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