元
Effectiveness of Hybrid Assistive Neuromuscular Dynamic Stimulation Therapy in Patients With Subacute Stroke: A Randomized Controlled Pilot Trial.
2011 6月 日本
HANDS療法の効果を検証するべく、
発症後60日以内の入院患者24人を、
・
HANDS療法ありのグループ と
・HANDS療法なしのグループ
とに分けて
3週間後の上肢機能の回復具合を比較評価したら、
HANDS療法グループで著しい改善が見られた、
という おはなし。
感想:
よく読むと、
HANDS療法グループの患者の手首にはスプリント(固定具)を着け、
ア○ビスという電子装置をつないでいる。
一方の比較グループには、
スプリントのみで その電子装置はない。
これで果たして比較になるのかな? と激しく思った。
通常は比較グループにも同じ電子装置を取り付けて、
偽の弱い電気刺激の設定にし、
見た目では同じ治療を受けているようにするものである。
LEDライトがチカチカする電子装置を取り付けられ、
毎日毎日、3週間もの間、装置に詳しい担当者が
目を輝かせながら電極を貼ったり剥がしたりしにやってくる。
患者は よほど脳がやられていない限り、
自分がなにかとてもスペシャルな治療を受けていることを理解するに違いない。
事前に実験参加への同意も交わしているはずなので、
担当者の期待するところも容易に予想がつく。
自分の回復をとても気にしてくれる実験担当者との人間関係を損ねたくない、
なんとかして期待に応えたい… という気持ちになる。
一方の比較グループはスプリントを着けただけで放置である
(ごくフツーのリハビリだけってこと)。
これだけの状況を整えれば 効果に否定的な結果が出ようはずがない!、
そう考えるのである。
もちろん、
猿やネズミが相手ならこの実験プロトコールでもなんら問題はない。
人間に適用した例:ビデオ