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2013年12月31日

ロボットを使って両腕運動させたらすごくよかった


Robotic unilateral and bilateral upper-limb movement training for stroke survivors afflicted by chronic hemiparesis.
2013  6月  アメリカ

脳卒中後の上肢リハビリに効果的な運動の仕方を調べてみたそうな。


外骨格ロボット(EXO-UL7)を用いて、

*両腕を左右鏡対象に運動させるグループ
*片腕のみを運動させるグループ

および
*通常のリハビリグループ

に分けて、改善程度を13の異なる計測指標で評価、比較した。


次のようになった。

・全てのグループで概ね改善した。

・特に両腕運動グループと通常リハビリグループで肩の可動域と筋力が大いに改善した。

・一方、片腕運動グループはこのような改善は見られなかった。


通常の上肢リハビリに両腕運動を組み合わせたらスゴイかも...


というおはなし。


これがEXO-UL7
写真:外骨格ロボット
こんなに物々しい装置が必要なのだろうか?

2013年12月30日

無症候性脳梗塞とビリルビン


Decreased Serum Bilirubin Is Associated With Silent Cerebral Infarction.
2013  12月  中国

無症候性脳梗塞はやがてTIAや脳卒中のきっかけになると言われている。
一方、脳卒中などでは血中総ビリルビンが低下することもわかっている。

そこで、無症候性脳梗塞と総ビリルビンとの関連を調べてみたそうな。


2865人について調べたところ、


次のようになった。

・無症候性脳梗塞がある者は総ビリルビン値が低かった。

・逆に、総ビリルビン値の低い者には無症候性脳梗塞が多く見られた。

・総ビリルビン値と脈波伝搬速度(動脈硬化の指標)との強い関連が見られた。

・総ビリルビン値が高いと無症候性脳梗塞のリスクが低下した。


総ビリルビン値が無症候性脳梗塞のリスク判定に役立つかもしれない、


というおはなし。


感想:

血液検査をすると、この値が妙に高いので関心を持った。

2013年12月29日

クモ膜下出血は急いで病院にゆく必要はないらしい


Time intervals from aneurysmal subarachnoid hemorrhage to treatment and factors contributing to delay.
2013  12月  オランダ

クモ膜下出血の発症から治療まで、どこでどのくらい時間がかかるのか調べてみたそうな。


278人の動脈瘤性クモ膜下出血患者の医療データを解析したところ、


次のようになった。

・半数は、発症から病院到着までの時間が約2時間以内だった。

・発症から診断までの時間は3時間で、

・診断から治療までは18時間だった。

・患者の76%は24時間以内に脳動脈瘤手術が行われた。

・紹介病院を経由することで時間の遅れが拡大していた。

・治療開始時間の遅れは、予後の悪化にはつながらなかった。


脳梗塞治療にならって、患者を治療センターに直送する仕組みを作ったらいいのではないか、


というおはなし。


感想:

クモ膜下出血の症状って激しい頭痛に嘔吐と聞く。

これって救急搬送必至な気がするけどそうでもないのかな。

治療が遅れても予後悪化しないなら、脳動脈瘤のクリッピングは単に再発防止措置なのかね。

身近でこの種の手術をした人の話を聞くと、記憶がなくなったり ボケちゃったり でかい脳梗塞になったりといった話ばかりが目立つ。


2013年12月28日

脳梗塞になったら大至急 モリンガを試してもらいたい


Cerebroprotective Effect of Moringa oleifera against Focal Ischemic Stroke Induced by Middle Cerebral Artery Occlusion.
2013  12月  タイ

モリンガ(植物)の対脳梗塞効果を調べてみたそうな。


ネズミを人為的に脳梗塞にする2週間前からモリンガ抽出物を経口で与え、計3週間続けた。
モリンガ濃度を変えたグループをいくつか設けた。

その後、梗塞の体積、酸化指標になる複数の物質の量を測定した。


次のようになった。

・モリンガを摂っていたネズミの梗塞体積がモリンガなしに比べ、非常に小さかった。

・これは酸化ストレスの減少によるものと考えられた。

モリンガが脳梗塞にとても効きそうなことがわかった、

というおはなし。
写真:モリンガ



感想:

経口摂取で効いたってところが好印象。

サプリメントもたくさん売ってるし、特に脳梗塞なりたてだったら試さない理由がないんじゃない?


でも、妊婦には要注意(by 厚労省)らしい。


2013年12月27日

上肢リハビリに最適なゲームが判明


Kinect-based virtual reality training promotes brain reorganization after stroke
2013  12月  中国

キネクトを使うとテレビゲームをコントローラに触れずに楽しむことができる。
この上肢リハビリ効果を脳活動を観察して確かめてみたそうな。


脳卒中患者5人、健常人18人について、
Xbox360+キネクトの装置を使って1時間×週5回×3週間にわたりゲーム(Fruit Ninja)をさせた。

この前後での脳機能画像をMRIで撮影、解析した。

また、12週間後まで改善効果を追跡した。


次のようになった。

・上肢機能が大きく改善した。

・対側の感覚運動野の活動領域が拡大した。

・この効果は12週間後も持続した。


キネクトを使ったゲームは脳の可塑性を促す有効なリハビリ法である、


というおはなし。


この研究者イチオシのゲーム(フルーツ忍者)

なるほど これは効果がありそう


感想:

MRI装置の説明で、
... General Electric scanner (Siemens, Trio Tim, Germany).

という記述を見つけた。

「ソニーのアイポッド」と同じくらいおかしな表現なんだけど
中国人にとってはどうでもよいことのようだ。

2013年12月26日

未来のミラーセラピーはこうなる


An augmented reality home-training system based on the mirror training and imagery approach.
2013  12月  ドイツ

ミラーセラピーは幻肢痛や脳卒中片麻痺治療に効くと言われている。
そこで、自宅でもできるミラーセラピー向け拡張現実装置を作ってみたそうな。


・健常な側の手の動きがヘッドマウントディスプレイに左右対称に表示される装置を製作した。

・スクリーン上でいくつかの仮想的なゲームをプレイすることで運動イメージを促す。

・このパフォーマンスデータはインターネットを介して自宅から医療施設へ転送され解析される。

・7人の健常人で動作を確認したところ、トラブルもなく、飽きもせず 順調に動作した。


将来遠隔ミラーセラピーができるようになるかも知れない、


というおはなし。


写真:拡張現実ミラーセラピー



感想:

鏡にただ手を映すだけのことに拡張現実技術を持ち出すギャップが興味深い。


2013年12月25日

朝起きて脳卒中に気づいたら まずコーヒーでも飲んで気持ちを落ち着けて、それから...


Characteristics of Wake-up Stroke.
2013  12月  アメリカ

起床時に脳卒中に気づくケースの特徴について調べてみたそうな。

72人の脳梗塞患者について調査したところ、


次のようになった。

・39%が起床時脳卒中だった。 

彼らはそうでない者に比べ、

・アフリカ系アメリカ人に多く、年齢が非常に若かった。

・微小血管障害が原因で神経症状の軽いケースが多かった。

・いびきをかく頻度が高かった。

・脂質、コレステロール管理に問題があった。


起床時脳卒中になりやすい患者は脳の微小血管に原因があり、コレステロール値が高かったり よくいびきをかく、などの特徴が見られた、


というおはなし。


感想:

こういう事実を知ると
脳卒中になったからといって病院に急いで行く必要はあるのかいな...
と いつも思う。

2013年12月24日

末梢神経電気刺激で肩の痛みがとれるらしい


Peripheral nerve stimulation compared with usual care for pain relief of hemiplegic shoulder pain: a randomized controlled trial.
2013  12月  アメリカ

脳卒中後の肩の痛み対策として、末梢神経電気刺激を試してみたそうな。


慢性的な肩の痛みのある脳卒中経験者25人を、末梢神経電気刺激または通常のケアの2グループに分けた。

末梢神経電気刺激は3週間行い、その後16週まで効果を追跡した。


次のようになった。

・末梢神経電気刺激グループで著しい痛みの低下があった。

・この効果のグループ間の差は、12週以降に最大になった。


末梢神経電気刺激は安全でかつ肩の痛み緩和に有効だった。通常の治療よりも痛みがよく低下し、その効果は12週後も継続していた、


というおはなし。



感想:

低周波治療器みたいなものかな、と思ったら、

場合によっては手術で電極を埋め込むこともあるらしい。

2013年12月23日

救急車待ちなう スマホアプリを開発


Development of smartphone application that AIDS stroke screening and identifying nearby acute stroke care hospitals.
2013  12月  韓国

血栓溶解療法の成否は病院へ到着するまでの時間による。

そこで脳卒中を自己診断支援できるスマートフォンアプリを作ったそうな。


これは、
・iPhoneとAndroidで動作する。

・症状を確認するための絵が表示され、タップしながら質問に答えてゆく方式。

・脳卒中が疑われる場合、119番ボタンが表示される。

・さらにGPS情報から近隣の血栓溶解療法の可能な病院施設が表示される。

・すでに77の病院を登録済みである。


この脳卒中診断支援アプリを使うことで病院到着時間を短くできるに違いない、


というおはなし。

写真:脳卒中アプリ

感想:

ツイッターと連携しているか が気になる。


2013年12月22日

喫煙を経験しておいた方が脳卒中的には良い と考える理由


Smoking Status and Severity of Ischemic Stroke. A Population-Based Study.
2013  12月  フランス

喫煙状況と脳梗塞の重症度との関連を調べてみたそうな。


2006-2011の脳梗塞患者1056人の医療データを解析したところ、


次のようになった。

・67%が非喫煙者、19%が現役喫煙者、13%が元喫煙者だった。

・非喫煙者に比べ、元喫煙者の脳梗塞の神経症状は軽かった。

・この関連は現役喫煙者には見られなかった。


どういうわけか喫煙したことのない人に比べ、元喫煙者のほうが脳梗塞の症状が軽かった、


というおはなし。


写真:元喫煙者


感想:

そういえば似たような話があった。
喫煙習慣のある脳梗塞患者はなぜか死亡率が低い

健康にいいのかも知れない。

2013年12月21日

不安が脳卒中の原因になる


Anxiety linked to higher long-term risk of stroke
2013  12  アメリカ

不安と脳卒中リスクとの関連を調べてみたそうな。


25-74歳の6000人あまりを22年間追跡調査したところ、


次のことがわかった。

・他の要因を考慮に入れてなお、不安それ自体が脳卒中のリスクを上昇させた。

・不安のまったくない者にくらべ、不安があると脳卒中リスクが3割増しになった。

・不安のある者は喫煙しやすくなり、運動不足にもなることが原因と推測された。

というおはなし。



感想:

不安はうつとは違うらしいけど、いつも違いがよくわからない。



Prospective Study of Anxiety and Incident Stroke.
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