元2024 8月 中国
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2024年8月30日
脳卒中リハビリの未来がここに!最新技術で回復が加速する理由とは?
2024年7月26日
加齢を超える上肢機能への影響!脳卒中の二重課題干渉の真実
元2024 7月 フランス
2023年11月1日
デュアルタスク歩行より有酸素運動が効果的?
元2023 10月 ポルトガル
2023年3月9日
二重課題歩行の前頭前野 n-バックのときは
元2023 2月 中国
2022年11月15日
二重課題トレーニングの認知障害への効果
元2022 10月 中国
2021年2月17日
認知障害のある脳卒中患者のバランス能力
元2021 1月 中国
2020年9月19日
nature.com:不安とデュアルタスク下での上肢機能
元2020 9月 イラン
2019年7月12日
二重課題エクサゲームで転倒予防訓練
元
Cognitive-motor exergaming for reducing fall risk in people with chronic stroke- A randomized controlled trial
2019 6月 アメリカ
脳卒中患者の40-70%は転倒を経験するという。脳卒中患者は認知と運動の二重課題下でいずれかもしくは両方のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒のリスク要因と考えられる。
VRゲームをつかった運動訓練(エクサゲーム:exergaming)に認知課題を重ねることでバランス能力をより改善できるものか実験してみたそうな。
慢性期脳卒中で自立歩行のできる片麻痺患者24人を、
認知-エクサゲームグループと通常バランス訓練グループにわけて6週間の訓練をおこなった。
エクサゲームにはNinteno Wii fit を使用し、ゲームソフト Bub-ble Balance, Table Tilt, Tight-Rope Walking, SoccerHead, Basic Run, Basic Step について認知課題を与えながらプレイさせた。
次のようになった。
・床がいきなり動き出す状況での二重課題下では エクサゲームグループは運動能力および認知能力が改善し、通常訓練グループは、運動能力のみ改善した。エクサゲームを使った認知-運動訓練はバランスと認知コントロールの改善に効果的かも、
・自分の意思で重心移動をする状況での二重課題下ではエクサゲームグループでのみ運動能力の改善がみられた。
といういおはなし。
感想:
完全没入型VRで高層ビルの屋上の縁を歩かせれば(←動画リンク)バランス鍛えられるとおもうよ。
完全没入型バーチャルリアリティ上肢リハビリ
2019年5月26日
じつは治っていない空間無視を見つける方法
元
Increased Cognitive Load Reveals Unilateral Neglect and Altitudinal Extinction in Chronic Stroke
2019 5月 ベルギー
半側空間無視は脳卒中で右脳を損傷した患者の13-82%にみられる。かれらの60-90%は3-12ヶ月のうちに回復するという。
急性期では頭部と両目の向きが脳の損傷側へ偏っているので半側空間無視に気づきやすい。
つうじょう診断には紙と鉛筆をつかったテストが用いられるが その感度の低さとテストへの慣れが問題視されている。
そしてじゅうぶんに時間が経ち無視症状がなおったようにみえる患者でも、左右同時に視覚刺激をあたえたときに対側のターゲットを消失(extinction)することがよくある。
これら隠れた注意障害をあぶりだすために認知負荷のかかる二重課題下におく方法がいくつか報告されている。
そこで かつて半側空間無視があった2人の患者についてこれを確かめてみたそうな。
右脳の脳卒中で3年以上経ち、当初あった半側空間無視の症状が通常のテストではすでにみられない患者2人について、
視野の中心部に現れるターゲットの形状 および
視野周辺部(左右、上下)のターゲットを認識させるテストを、
個別または同時に(二重課題)おこなった。
次のようになった。
・患者#1について、二重課題時に左方の無視と上方の消失があきらかになった。
・患者#2は左右方向の無視症状は示さなかったが、二重課題時にターゲットを上下同時表示した際に 下方ターゲットを試行回数の半数以上で見落とした。
・このとき上下ターゲットを別個に表示した場合には 見落としはなかったことから、水平性消失(altitudinal extinction)と考えられた。
通常の検査ではもはや半側空間無視がみとめられない慢性期の脳卒中経験者にたいして、二重課題を与えることで空間的注意障害をあらたに確認することができた、
というおはなし。
感想:
刺激が1つずつ提示されているのに見落としてしまうことを無視(neglect)、2つ同時提示したときにいっぽうを見落としてしまうことを消失(extinction)という。
ようするに注意がいっぱいいっぱいなときには思わぬ見落としがおきる。左方にかぎらず。
同側への無視が起きる条件
刺激密度が高いときの半側空間無視
2018年12月20日
Stroke誌:デュアルタスクで転倒を防ぐ
元
Dual-Task Exercise Reduces Cognitive-Motor Interference in Walking and Falls After Stroke
2018 12月 香港
脳卒中経験者では運動と認知機能が同時要求される二重課題のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒との関連も指摘されている。
つまり脳卒中経験者の転倒はバランス能力の問題ではなく二重課題下での注意リソースの配分に原因がある可能性がある。
二重課題訓練が歩行パフォーマンスを改善するとするこれまでの研究のおおくは運動機能に重点をおいたものがおおく、歩行バランス能力が向上したのか単に注意の優先度を変えたのか区別がつかないうえにサンプル数も少なかった。
そこで、二重課題訓練による歩行および認知機能の両方を評価して おおくの被験者でくらべてみたそうな。
軽中程度の運動麻痺のある慢性期の脳卒中経験者84人をつぎの3グループに分けた。
*単一課題訓練(通常の歩行リハビリ)
*二重課題訓練(注意配分しながらの歩行)
*比較グループ(上肢訓練)
これを1回60分x週3回x8週間おこない、
この前後および8週間後に
歩行課題テスト:前方歩行、タイムアップアンドゴー、障害物ありの前方歩行および
認知課題テスト:言語流暢性テスト、連続引き算 、
の各組み合わせをおこなった。
歩行時間短縮効果と、単位時間あたりの正答率を評価 比較した。
その後6ヶ月間の転倒回数や社会参加、QoLも調査した。
次のようになった。
・二重課題訓練グループでのみ歩行タイムの短縮があった。とくに前方歩行+流暢性テストで9.5%、前方歩行+連続引き算で9.6%、TUG+流暢性テストで16.8% 改善した。
・この改善効果は8週間後も続いていた。
・認知機能テストは二重課題訓練による正答率のあきらかな変化はなかった。
・二重課題訓練により転倒数が22.2%減少し、25.0%の転倒リスク低下につながった。
・社会参加やQoLに変化はなかった。
歩行中の注意配分をうながす訓練により、二重課題時の移動能力および転倒数が減少した、
というおはなし。
転倒の原因
感想:
すでにこの事実に気づいていたので、外出時には常にスマホONにしてポケモンを狩りながら歩くようにしている。そのおかげで現在トレーナーレベル32 まできた。
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2018年10月14日
考え事をしながら散歩する効果
元
A randomised controlled trial of a walking training with simultaneous cognitive demand (dual task) in chronic stroke
2018 10月 イギリス
脳卒中経験者が地域で安全かつ目的をもって生活するためには単に歩けるだけではなく、歩行中の視覚や聴覚からの複雑な状況変化を判断しながら移動できることが必要である。
しかし脳卒中経験者は運動と認知課題を並行して処理する「二重課題能力」が低下していることがわかっている。
二重課題処理能力を鍛えることで脳卒中経験者の身体活動量が増えたとする報告がわずかながらある。
これをたしかめるべく、10週間の二重課題訓練プログラムを実験してみたそうな。
2018年6月9日
脳卒中の二重課題干渉時の優先順位付け
元
Dual-Task Walking in Challenging Environments in People with Stroke: Cognitive-Motor Interference and Task Prioritization
2018 5月 オランダ
歩行は強く意識しなくてもできる運動であるが、これに別の認知課題が加わると歩行スピードが落ちたり認知課題スコアの低下を招く。
これを「二重課題干渉効果」と呼び、特に脳卒中患者で顕著であることがわかっている。
歩行課題に障害物を置き難度を高めた場合、認知課題よりも運動課題が優先されると考えられていて、これを 姿勢優先原理(posture-first principle)と呼ぶ。
そこで、歩行課題にバリエーションをもたせたときに 二重課題干渉効果と優先度に違いがでるものか実験してみたそうな。
2018年1月10日
脳卒中経験者の方向転換 二重課題のとき
元
The performance of stroke survivors in turning-while-walking while carrying out a concurrent cognitive task compared with controls.
2017 12月 香港
歩行中の方向転換動作には視覚、前庭感覚、体性感覚を統合する高度な認知機能が要求される。
じっさい高齢の脳卒中患者の転倒のおおくは方向転換中におきる。
方向転換中の転倒はまっすぐ歩行時の転倒にくらべ大腿部骨折が7.9倍起きやすいという報告もある。
そこで脳卒中患者に認知課題を与えたときの歩行中の方向転換動作の変化を、健常者とくらべてみたそうな。
脳卒中経験者59人と健常者45人について
聴覚ストロープテストの反応時間と精度 および
歩行中の方向転換動作に要する時間とステップ数を測定し、
さらに両者を組み合わせたとき(二重課題)の結果も比較した。
次のようになった。
・脳卒中経験者は二重課題時に正答精度があきらかに低下したが、反応速度に変化はなかった。
・方向転換動作については単一課題時と二重課題時でほぼおなじだった。
・健常者とくらべ脳卒中経験者はいずれの課題でも反応時間が長く精度は低かった。
・おなじく脳卒中経験者の方向転換にかかる時間とステップ数は健常者よりも大きかったが、
・二重課題にしたときの変化割合(dual-task cost)は健常者とあきらかな差がなかった。
脳卒中経験者では方向転換動作を優先するために認知課題を犠牲にしているようにみえた、
というおはなし。
感想:
注意リソースの競合理論というのがあって、1)注意リソース自体の減少、2)注意リソース分配能力の低下、3)要求される注意リソース量の増加、
二重課題もんだいは これらの組み合わせで説明がつくらしいんだけど、
じぶんにあてはめると 注意リソースの総量は変わらないけれど 麻痺した手足を操るためにあらたにおおくの注意を要するため 結果として足らなくなる、
そういう印象がある。
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2017年10月28日
二重課題と前頭前皮質 脳卒中患者のばあい
元
Prefrontal cortex activation during a dual task in patients with stroke.
2017 10月 日本
身体運動と認知活動を同時におこなう二重課題では いずれかもしくは両方の課題パフォーマンスが低下する。
脳卒中患者ではこれが転倒の原因になりうる。
二重課題には前頭前皮質がつよく関係していることが報告されているので、脳卒中患者について二重課題中の前頭前皮質の活動と各課題パフォーマンスとの関連についてしらべてみたそうな。
脳卒中患者14人と健常者14人について、二重課題時の前頭前皮質の活動をマルチチャンネルの近赤外線センサーを装着しながら測定した。
歩行課題と連続引き算課題を単一もしくは二重で与えたときの 歩行加速度と引き算精度から各パフォーマンス変化を評価した。
次のようになった。
・二重課題時のパフォーマンス低下度はいずれの課題も脳卒中患者であきらかにおおきかった。
・二重課題時の前頭前皮質の活動も脳卒中患者が弱かった。
・右の前頭前皮質の活動が脳卒中患者の身体活動パフォーマンスに関連するいっぽう、
・左の前頭前皮質は健常者の認知機能パフォーマンスに関連していた。
二重課題時に前頭前皮質が優先する課題の種類は脳卒中患者と健常者で異なっていた、
というおはなし。
感想:
運転しながら音楽聴いたり会話する余裕がでてきたよ さいきん。
二重課題で歩行能力アップ
歩きながら考え事すると脳はどうなるの?
2017年6月27日
二重課題で歩行能力アップ
元
Cognitive and motor dual task gait training improve dual task gait performance after stroke - A randomized controlled pilot trial.
2017 6月 台湾
歩きながらの、会話や 傘をさす スマホをいじるなど 二重課題動作は日常生活にあふれている。
しかし脳卒中患者は二重課題をこなす能力が非常にかぎられていることがわかっている。
脳卒中患者に対し あえて二重課題の歩行訓練をほどこすことでより改善効果を得られるとする報告があるが研究例がひじょうに少ない。
そこで歩行訓練に認知課題または運動課題を重ねたときのそれぞれの歩行改善度をしらべてみたそうな。
脳卒中で片麻痺の患者28人を、次の3グループに分け歩行訓練を施した。
*認知課題+歩行訓練
*運動課題+歩行訓練
*ただの歩行訓練のみ
認知課題グループでは、歩きながらフレーズを繰り返す、数を数える、しりとり、詩を読むなどおこない、
運動課題グループでは、歩きながら複数のボールを抱える、両手で傘をさす、楽器を鳴らす、ドリブルするなど、
の訓練を1回30分x週3回x4週間おこなった。
そのご、各グループについて、 1)ただ歩く、 2)歩きながら連続引き算、3)歩きながら水を載せたトレイを運ぶ、
の動作中の歩行パラメータ(速度、歩調、歩幅、効率)を評価 比較したところ、
次のようになった。
・連続引き算中の歩幅と歩行効率が 認知課題+歩行訓練グループで改善した。
・トレイ運び中の歩行速度、歩幅と歩行効率が運動課題+歩行訓練グループで改善した。
認知課題および運動課題を脳卒中患者の歩行訓練に重ねることにより、それぞれの状況に応じた改善が見られた。こういった訓練は簡単にリハビリに取り入れることができるのでどんどんやったらいい、
というおはなし。
感想:
野生のポケモンが現れると いつもは立ち止まっていたんだけど、さいきんは歩きながらモンスターボール投げられるようになった、、これも二重課題訓練の成果だと思う。
2015年2月20日
軽症なのにすぐにボケてしまう脳卒中患者を簡単に判別する方法が判明
元
Gait Measures as Predictors of Poststroke Cognitive Function: Evidence From the TABASCO Study.
2015 2月 イスラエル
脳卒中患者は認知機能障害になるリスクがある。
歩行、バランス機能がその予測に役立つものか 調べてみたそうな。
平均年齢67、軽症の脳梗塞またはTIAの患者298人について
認知機能および移動能力の検査を発症後6,12,24ヶ月の時点で行い関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・2年間の追跡期間中に15.4%の患者が認知機能障害となった。
・認知低下した患者は低下しなかった患者と梗塞の大きさや位置に違いはなかった。
・発症6ヶ月時点で、認知低下グループではタイムアップアンドゴーテストの時間が長かった。
・さらに認知低下グループではバランステストのスコアが低く、
・歩行時の二重課題テストの正答率も低かった。
・脳梗塞とTIAを分けて解析しても同様の結果になった。
・6ヶ月時点でタイムアップアンドゴーテストが12秒以上かかる患者は2年以内に認知機能障害になるリスクがかなり高かった。
歩行バランス機能の簡単な検査が、軽症脳卒中患者のその後の認知機能障害リスクを判定する目安になり得るだろう、
というおはなし。
感想:
タイムアップアンドゴーは普通人で5-6秒だから、特に麻痺もないのに動きのトロさが2倍以上だったらヤバイぞ、ってことと理解。
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