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2023年12月27日

歩くことが命を救う!脳卒中後の革新的歩行介入法!

2023  12月  アメリカ


慢性期脳卒中の身体活動の低下は、日常生活に大きな影響を及ぼし、脳卒中再発リスクと死亡率を増加させるため、身体活動の改善は重要な介入ターゲットである。

そこで、高強度歩行介入(FAST)、歩数活動モニタリング介入(SAM)、または複合介入(FAST+SAM)での身体活動(1日の歩数)への効果をくわしくしらべてみたそうな。

2023年7月4日

歩く力が認知を変える:脳卒中リハビリの新パラダイム

2023  6月  カナダ


脳卒中リハビリの第一目標は運動機能の回復であるが、

高用量の運動が認知機能の回復に効果があるかどうかはあきらかになっていないので、くわしくしらべてみたそうな。

2022年12月24日

Circulation誌:高齢者は歩くほど脳卒中予防

2022  12月  スウェーデン


いっぱんに健康維持のために1日1万歩が推奨されているが、これはエビデンスに基づいたものではなく日本の商業マーケティング活動に由来している。

そこで、1日の歩数と脳卒中など心血管疾患リスクとの用量関係について、メタアナリシスでくわしくしらべてみたそうな。

2022年7月22日

歩行ペースと脳卒中の因果関係

2022  6月  中国


ウォーキングの健康効果の研究のおおくは歩行時間や歩数にフォーカスされていることがおおい。

歩行ペースが脳卒中など心血管疾患リスクの予測因子であるとする報告もあるが、その因果関係はあきらかでないので、メンデルランダム化解析でくわしくしらべてみたそうな。

2021年5月29日

加速度計の活動量と心房細動と脳卒中

2021  5月  アメリカ


身体活動は心房細動のリスク因子であり改善可能と考えられているいっぽう、

その関連性についての研究のおおくは、身体活動を自己申告によって評価している。

そこで、ウェアラブル加速度計をもちいて身体活動の客観評価をおこない、心房細動との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2021年3月14日

Stroke誌:1年後6000歩を超える患者の見分け方

2021  3月  アメリカ


ウォーキングは脳卒中後の持久力と地域参加を向上させる。
日本の研究では、1日の歩数が6000歩以上で再発リスクが低下するという。

1日の歩数が少なくなりがちな者を発見できれば早期の介入も可能である。

そこで、脳卒中後2ヶ月の時点でどの因子が1年後の歩数を予測できるのか、1年後に6000歩以上を達成できるのは2ヶ月時点でどの程度の歩数であるのか、をくわしくしらべてみたそうな。

2021年3月4日

身体動かしすぎると脳出血になる根拠

2021  2月  フランス


これまでの研究では身体活動と脳卒中リスクとのあいだに非線形の逆相関があることが確認されている。

そこで、脳卒中の種類別にこの関連をさらにくわしくしらべてみたそうな。

2021年1月10日

身体活動と脳小血管病

2021  1月  オランダ


脳小血管病(白質病変、ラクナ梗塞、微小出血など)の進行を抑えるための身体活動の影響についてはよくわかっていない。

そこで、9年のフォロー期間をとおして身体活動と脳小血管病との関連を臨床的 画像的にくわしくしらべてみたそうな。

2020年11月8日

Stroke誌:日本人のラクナ梗塞を防ぐ歩数があきらかに

2020  11月  日本


脳小血管病(ラクナ梗塞や微小脳出血など)は症状のない疾患で加齢にともない増加する。

身体活動が脳小血管病の予防になる可能性がある。

そこで、健康な日本人男性を対象に、1日の歩数と脳小血管病との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2020年5月26日

脳卒中後の疲労対策は「歩く」


2020  5月  ノルウェー

脳卒中後の「疲労」について、亜急性期から慢性期にかけてその有病率の変化と、活動内容との関連をしらべる
ランダム化比較試験 Life After STroke (LAST)研究をやってみたそうな。

2020年2月4日

「疲労」もんだいと日中の活動パターンの関係


Post-stroke fatigue and daily activity patterns during outpatient rehabilitation- An experience sampling method study
2020  1月  オランダ

脳卒中後の疲労(fatigue)はめずらしいことではなく25-85%が経験するという。

その原因はいまだあきらかでなく、神経学的、心理学的、社会学的側面がからみあった複雑なものと考えられている。

これまでの脳卒中後の疲労の研究のおおくはアンケート表に記入させ、後日それらを解析する方法がおもだった。

しかし疲労は数ヶ月、数週間、数日続くことがあり、また日中のタイミングによっても変化する。1回のアンケートではこのような変化を捉えることができず、記憶にたよることによるバイアスも問題になる。

そこで、さまざまな活動のなかでのリアルタイムの疲労状況をモニターし解析する 経験サンプリング法(experience sampling method)を採用してくわしくしらべてみたそうな。

2019年11月8日

体重支持トレッドミルやロボット歩行 やる意味ない


Clinical non-superiority of technology-assisted gait training with body weight support in patients with subacute stroke- A meta-analysis
2019  10月  台湾

脳卒中の歩行リハビリではできるだけたくさんの歩数を経験させることが効果的であると信じられている。

歩数を増やすための技術支援歩行訓練(technology-assisted gait training)がおおく生み出され、たとえば体重支持つきトレッドミルや それにロボットを組み合わせたものがある。

これらの技術支援歩行訓練は従来の地上歩行訓練にくらべセッションあたり5倍以上の歩数をかせぐことができるという。

そこでこれら技術支援をもちいた高強度歩行訓練の成果をメタアナリシスしてみたそうな。



発症から6ヶ月以内の脳卒中患者を対象とした関係論文を厳選してデータを統合 再解析した。

体重支持のない外骨格タイプのロボット(Ekso, HALなど)は転倒危険性が高いので除外した。



次のことがわかった。

・被験者1452人をふくむ14のロボット支援研究と10の体重支持トレッドミルの研究がみつかった。

・地上歩行訓練とくらべて技術支援歩行訓練には、運動機能障害の回復、移動能力、持久力、バランス、日常生活動作、いずれについても有意な平均値差はみられなかった。

・これは体重支持トレッドミルやロボット支援別に限定しても同様だった。

・また患者のもとの歩行能力や訓練時期を3ヶ月以内にしぼっても同様に有意な差は見られなかった。

体重支持つきの技術支援歩行訓練は地上歩行訓練にくらべすぐれているわけではなかった。繰り返し回数を増やすこと以外の戦略が求められている、


というおはなし。
図:体重支持トレッドミル



感想:

じっさいロボットリハビリは上肢もふくめていまのところ「まともな成果」はない↓。
ランセット誌:ロボット上肢リハビリ まったく効果ない

HALリハビリ 期待外れだった

2019年1月28日

ケトン食が脳梗塞にタフな身体をつくる


Early Motor-Behavioral Outcome of Ischemic Stroke with Ketogenic Diet Preconditioning- Interventional Animal Study
2019  1月  イラン

脳卒中による虚血から脳をまもる方法が必要とされている。

平時の脳の主要エネルギー源はブドウ糖であるが、高血糖状態にあると脳梗塞がかえってひどくなることがわかっている。

いっぽうブドウ糖が欠乏状態のときにはケトン体(おもにβ-ヒドロキシ酪酸)が脳のエネルギー源となる。

ケトン食(高脂肪かつ低炭水化物の食事)はケトン体をふやすことができ、古来よりてんかん発作を防ぐとされ さいきんではパーキンソン病やアルツハイマー病にも応用されている。

さらにケトン食に中鎖脂肪酸(MCT : ココナッツオイルやパーム油)を加えることでケトン食による弊害(微量栄養素の不足、酸性血症、便秘、腎臓結石、低血糖、成長遅延)を最小限にすることができる。

そこで、ケトン食をあたえたネズミへの脳梗塞の影響を実験してみたそうな。


ネズミ24匹を人為的に梗塞にする3日まえに次の3グループにわけた。

Main:ケトン食 その後脳梗塞
Control:通常食 その後脳梗塞
Sham:通常食 その後手術のみで脳梗塞なし

ケトン食として、脂肪:タンパク質+炭水化物=4:1の食事 さらにMCTオイル を与えた。

その後、3種類の運動行動テストでフォローしたところ、


次のようになった。

・麻痺脚の歩数、棒渡りタイム、両手使用の対称性のいずれもがケトン食グループで Control よりも優れていた。

ケトン食をあたえたネズミでは脳梗塞後の運動行動がよりはやく回復した、


というおはなし。

図:ケトン食と脳梗塞

感想:

糖質制限ブームもあって、「MCTオイル」で検索すると通販サイトがいっぱいでてくる。
糖質制限ダイエットで脳梗塞に強くなる理由

2018年7月29日

コクランレビュー:歩数計を着ける効果


Activity monitors for increasing physical activity in adult stroke survivors
2018  7月  オーストラリア
脳卒中経験者は再発予防と機能回復を促すために運動をこころがけることが望ましい。しかし現実はじっと座っている時間が長い。

じぶんの活動量をフィードバックすることで日々の行動をあらため運動量が増えるとする考え方がある。

そこで、歩数計(Fitbit、ガーミンウォッチ)やスマートフォンアプリ(Runkeeperなど)のような活動量を計るウェアラブルデバイスが脳卒中経験者の運動量に与える効果についてこれまでの研究をまとめてみたそうな。

2018年5月13日

リハビリ病院をはなれたら活動的になった!


"Go home, sit less: The impact of home versus hospital rehabilitation environment on activity levels of stroke survivors"
2018  5月  オーストラリア

脳卒中リハビリをする場所が病院か自宅かでその活動内容と時間が変わるものか詳しくしらべてみたそうな。


リハビリ病院2施設にいる脳卒中患者34人に活動計を装着し、
退院直前の7日間と 退院して自宅へ帰った直後の7日間の活動内容と時間を計測し比較した。

2017年12月4日

ポケモンGo レベル30!

まいとしこの日はブログらしく自分語りにだけ使う。

・2週間ほどまえ ポケモンGoのトレーナーレベルが30になった。わかるひとにはわかる大変さ。
図:ポケモンGoレベル30

この1年間、長かった。まったく課金サービスつかわず バトルもしない。ただただ歩いてボールを集めながらポケモンを捕まえては進化させるの繰り返し。

続けたからといって動体視力や反射神経が鍛えられるわけでもなんでもないが、歩く動機づけとしてはこれ以上のものを知らない。

歩数計アプリは3日で飽きたが これは飽きずに続いている。


・このブログもまる8年間続いている。こちらはあっと言う間で 始めた日がまるで昨日のことのようだ。

食事や排便以外でこれほど長くものごとが続いたことはいままでない。
きっとこれが好きなんだと思う。


・昨年の5月頃から腕立て伏せを再開して、拍動性の耳鳴りの爆音もねじふせて徐々に回数をふやし今年の6月からは1日に延べ200回やっていた。

しかし11月になって寒くなったとたん 吐き気と左手足のしびれがひどくなって、すっかりビビってしまい100回に減らした。


・ついさいきん 近所の幼児とたわむれることがあり、コマのようにじぶんの体を回転させてあそんだ。1回転3秒くらいのゆっくりスピードで5回ほどまわったところでめまいと気持ち悪さで床に手をついてしまった。

あとで再現性を確認したところ、回転耐性が非常に弱くなっていることがわかった。

風呂上がりに頭を左に傾けると全視野がまっしろになる現象」のときの気持ち悪さに似ていた。

以来これを鍛えるべく できるだけまわるよう心がけている

2017年8月24日

リハビリ中の正確な歩数を知る方法


Consumer-Based Physical Activity Monitor as a Practical Way to Measure Walking Intensity During Inpatient Stroke Rehabilitation
2017  8月  カナダ

脳卒中のあとのリハビリ入院ではとてもおおきな回復が起きるので、その訓練量を正確に把握することは重要である。

とくに歩行リハビリでは 腰に歩数計を着けた場合、測定精度は低く 歩行スピードが遅いとさらに誤差は拡大する。

StepWatch ActivityMonitor(SAM:modus health社の製品)を用いればビデオ解析の結果と96.1%の精度で測定値が一致することがわかっているが、価格が高く データ解析が難しい。

こんかい、市販の活動計 Fitbit One をもちいたときの歩数測定値をSAMとくらべてみたそうな。


発症から6週以内でリハビリ入院中の脳卒中患者21人について、健常側の足首にFitbit OneとSAMを装着し、理学療法セッション471時間分の記録を比較解析したところ、


次のようになった。

・Fitbit Oneの測定値はSAMのそれと ほぼ一致した。

・その誤差は歩行スピードで異なり、0.4m/s未満では10.9%、0.4-0.8m/sでは6.8%、0.8m/sより速いと4.4%だった。

脳卒中患者の健常足に着けたFitbit Oneでリハビリ訓練中の歩数をかなり正確に測定することができた、


というおはなし。

図:Fitbit SAM 脳卒中患者の歩行

感想:

Fitbitって やたら期待されてたわりにはぜんぜん普及してないね。

2017年7月9日

退院したばかりの脳卒中患者の過ごし方の内訳


Sleep Duration, Sedentary Behavior, Physical Activity, and Quality of Life after Inpatient Stroke Rehabilitation.
2017  6月  カナダ

脳卒中のあと運動不足が続くと心血管疾患のリスクがあがる。

リハビリから退院した脳卒中患者の1日の身体活動状況をくわしくしらべてみたそうな。


平均年齢64、発症から3.6ヶ月前後の自立歩行のできる脳卒中患者30人について、activPAL3という加速度計を装着させ7日間の活動状況を測定 解析したところ、


次のことがわかった。
・半数の患者が1日9時間を超える睡眠をとっていた。

・目が覚めている時間の74.8%は座っていて、17.9%が立位、7.3%が歩行に費やされていた。

・全歩行時間のうち1.1分間のみが中レベル(100歩/分)以上の歩行ペースだった。

・座っている時間、歩行時間、歩数は麻痺の左右側でおおきく異なり、性別や脳卒中の種類にはよらなかった。

・これらの測定値と発症からの時間には有意な関連はなかった。

脳卒中リハビリから退院したばかりの患者は睡眠時間が長く、起きている時間の4分の3を座って過ごし、歩行時間も極めて短かった、


というおはなし。
図:脳卒中患者の過ごし方チャート

感想:

わけもなく疲れて ものごとへの関心もなくなって うごく気がしないんだよ、、

2016年2月28日

Wii vs CI療法 上肢と心肺機能を鍛えられるのはどっち?


Cardiovascular fitness is improved post-stroke with upper-limb Wii-based Movement Therapy but not dose-matched constraint therapy.
2016  2月  オーストラリア

脳卒中をやると心肺持久力が健常者の半分になると言われている一方、この問題は見過ごされることが多い。

そこで、上肢リハビリ法の種類によって心臓血管反応が異なるものか調べてみたそうな。


脳卒中患者46人を次のグループに分け、

*Wiiを使った上肢リハビリ
*CI療法

訓練中の心拍数、歩数および 訓練終了後の上肢機能、6分間歩行テストの結果を比較したところ、


次のことがわかった。

・両グループともに上肢機能が改善した。

・最高心拍数はWiiグループで33%増加し、心拍回復速度は40%速くなった。

・CI療法グループでは最高心拍数が高く心拍回復速度も速かったが、向上はなかった。

・訓練中の歩数はWiiテニス時で88%、Wiiボクシング時では21%増加したが、

・CI療法ではほとんど動いていない状態のままだった。

・6分間歩行距離はWiiグループで8%、CI療法グループで4%延びた。

・Wiiを使った上肢リハビリは心肺機能に明らかな改善があった。

・一方 CI療法は心臓血管系に対し強いストレスになっていただけだった。


Wiiリハビリなら上肢と心肺機能を同時に改善することができる、


というおはなし。

写真:Wiiリハビリ

感想:

CI療法は新たな治療法の引き立て役としての不動の地位を確立した感。

これ↓思い出した。
Wiiリハビリの効果をCI療法と比較してみた

2016年1月6日

入院中→退院後の身体活動量は


Changes in the physical activity of acute stroke survivors between inpatient and community living with early supported discharge: an observational cohort study.
2015  12月  イギリス

入院中と退院後の身体活動を調べて脳卒中患者の早期退院支援の目安を考えてみたそうな。


平均年齢69、41人の脳卒中患者について、
座位、立位、歩行の各時間および歩数を
入院中と自宅への退院後で計測 比較したところ、


次のようになった。

・すべての項目で有意な差があった。

・退院後、歩数は 474→1193で2倍以上になり、

・立位の時間は 51分→100分に増えた。

退院後、身体活動量はおよそ2倍になった。早期退院支援はこのあたりの活動量を目安にするといいだろう、


というおはなし。

図:病院と早期退院支援の歩数


感想:

「早期退院支援(early supported discharge)」は外国の考え方とはいうけれど、オレは入院したその日のうちに 一刻も早く退院するよう勧められた。

すこしでも元気そうな患者には病棟の床やトイレの掃除をやらせればいいんじゃないかな。早く退院したくなる。
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