元2024 7月 中国
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2024年8月8日
脳卒中患者必見!個別化された音楽リストで認知機能があきらかに向上
2021年7月17日
音楽に長時間さらされると脳が復活する?
元2021 7月 中国
2020年8月5日
音楽聴きながらエクササイズ→失語症改善
元2020 8月 ギリシャ
2021年6月15日
音楽支援療法と脳卒中麻痺上肢
元2021 5月 中国
2016年8月3日
知らない音楽を聴くと脳が広く活動して新しい回路が、、
元
Music Listening modulates Functional Connectivity and Information Flow in the Human Brain.
2016 7月 アメリカ
好きな音楽を聴くことが脳卒中からの回復に良いといわれている。
その理由を 脳機能測定から探ってみたそうな。
18-82歳の健常者12人について
*自分の好きな音楽
*まったく馴染みのない音楽(日本の雅楽やバッハの曲)
*アフリカの舌打ち言語
*チャプリンの扇情的スピーチ
*アナウンサーの感情のない読み上げ
をそれぞれ聴かせているときのfMRIを撮り、機能結合、インフォメーションフロー等を解析したところ、
次のことがわかった。
・おのおの脳の賦活パターンは非常に異なっていた。
・機能結合的に関連の近いいくつかの音刺激があった。
・もっとも脳が広く反応していたのは 好きな音楽と馴染みのない音楽だった。
・すべての音刺激でブロードマンエリアがもっとも強く反応しており 脳血流を促す効果は明らかだった。
好きな音楽や馴染みのない曲を聴くと脳が広く活動し 機能結合と血流が増加した。これは他の音楽や言語刺激とは対照的だった。このあたりが音楽療法での脳回復に関係があるのかも、
というおはなし。
感想:
実はGoogle Play Music を契約して半年くらい。よく知らない国の伝統音楽を検索してはBGMにしている。
聴いてもなんの思い出も連想も浮かばないところがなぜか心地よくて、、、
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
2014年6月1日
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
元
Structural changes induced by daily music listening in the recovering brain after middle cerebral artery stroke: a voxel-based morphometry study.
2014 4月 フィンランド
音楽は脳内の様々な箇所に影響を与えることができる。
音楽刺激による脳卒中患者の認知機能や気分の改善効果は報告されている。
そこで脳の構造にも変化が起きるものかどうか調べてみたそうな。
急性期の脳卒中患者49人について(左脳損傷24人、右脳損傷25人)、
*好きな音楽(ポップ、ジャズ、クラシックなど)
*自分で選んだオーディオブック
*なにも薦めない
の3グループに分けた。
各々 毎日1時間以上聴くように薦め、日記をつけさせて聴いた頻度を確認した。
すべてのグループに通常のリハビリを併行した。
6ヶ月後、介入前後に撮影したMRIデータをボクセル単位形態計測(Voxel-based morphometry)という客観性の高い方法で解析した。
次のことがわかった。
・6ヶ月間ですべてのグループで灰白質体積の著しい増加箇所が認められた。
・体積増加箇所は側頭葉、前頭葉、辺縁系、小脳に局在していた。
・特に、音楽グループの健常側で体積増加が著しかった。
・他の2グループに比べ灰白質の体積が著しく増加した箇所を抽出したところ、左脳損傷患者の音楽刺激グループでのみ前頭葉に3箇所、辺縁系で2箇所見つかった。
・右脳損傷患者では音楽グループの左の島皮質にのみ灰白質増加箇所が見られた。
・体積増加箇所と行動検査結果との関連を解析したところ、左脳損傷患者の前頭葉の体積増加箇所は記憶、言語、スキル、注意力の改善に関連し、辺縁系のそれはウツ、緊張、疲労、イライラ感の減少と関連があった。
・一方右脳損傷患者の島皮質の体積増加箇所は言語スキルの改善と関連があった。
・白質体積の明らかな変化はなかった。
脳卒中患者に音楽を聴かせることは 行動面での改善のみならず、回復途上にある脳に神経解剖学的な変化をもたらす ことが確認できた、
というおはなし。
感想:
この報告では右脳損傷患者への影響が小さい。
自分の右脳出血経験では、発症後すぐに聴いた音楽のいくつかは、空き缶をデタラメにたたいているように聞こえた。
右脳がダメージを受けていてもOKな音刺激があるはずで、 音楽の種類がとても大切な気がした。
→ 脳の中に音刺激を創り出す
2019年1月6日
リハビリの不安と音楽療法
元
Music as a Therapy to Alleviate Anxiety During Inpatient Rehabilitation for Stroke
2019 1月 アメリカ
脳卒中患者は不安がつよく、不安症の率はアメリカ一般人の20%にたいし脳卒中リハビリ中の患者で26%とやや高い。
音楽で気分や覚醒度、ストレスが改善され脳血流もふえるという。
そこで、リハビリ患者にすきな音楽を聴かせたときの不安程度を評価してみたそうな。
脳卒中でリハビリ入院中の患者50人を2グループにわけて、
いっぽうには、ゴスペル、クラシック、ロック、カントリー、ポップのなかから好みの音楽を1時間聴かせた。
もういっぽうのグループは音楽はなしですきにさせておいた。
この1回の介入前後での2種類の不安尺度検査(State–TraitAnxiety Inventory と Hospital Anxiety De-pression Score)の結果をくらべたところ、
次のようになった。
・音楽グループでは不安度スコアが介入まえよりもあきらかに低くなった。
・音楽なしのグループでは不安度スコアに変化はなかった。
・年齢、性別、脳卒中の種類で調整しても結果はかわらなかった。
リハビリ入院中の脳卒中患者に好きな音楽を聴かせることは不安緩和に効果的かも、
というおはなし。
感想:
脳卒中の音楽療法でリスニングのメンタル効果を調べた研究はすくない。
リズムにのって身体を動かす系のはなしばかり。
片麻痺におすすめの曲は 米津玄師のフラミンゴ(←リンク)踊りやすい。このMVを観ていっきに米津ファンになった。
2012年12月22日
半側空間無視が音楽で治った
Pleasant music improves visual attention in patients with unilateral neglect after stroke.
2012 12月 台湾
半側空間無視への音楽療法の効果を調べてみたそうな。
右脳の脳卒中で半側空間無視になった19人について、
・楽しい音楽、
・不快な音楽、
・ホワイトノイズ をそれぞれ聴かせたあとの
行動無視検査、視野探索課題などを行い、
眼球運動、気分、覚醒状態、心拍、皮膚電気抵抗も記録した。
楽しい音楽、不快な音楽は事前に被験者に選ばせた。
次のようになった。
・楽しい音楽を聴いたあとには、気持ちがポジティブになり、覚醒レベルも向上し、
・全ての課題で、不快な音楽またはホワイトノイズの場合よりも著しく高いスコアを記録した。
脳卒中で半側空間無視の患者に
楽しい音楽を聴かせることで、
視覚的注意力を改善できることがわかった、
というおはなし。
2017年2月18日
アクティブ音楽療法を脳卒中患者でやってみた
元
Active music therapy approach for stroke patients in the post-acute rehabilitation.
2017 1月 イタリア
アクティブ音楽療法は神経学的音楽療法の1つで、おもに患者の心理 コミュニケーションの改善を目的としている。同時に上肢機能への影響も期待されている。
この効果を脳卒中患者でたしかめてみたそうな。
脳卒中患者38人を2グループにわけて、両グループに通常のリハビリと いっぽうにはアクティブ音楽療法をほどこした。
アクティブ音楽療法は、木琴やドラム、パーカッションなどのリズム楽器をもちいて患者と療法士が非言語的にコミュニケーションをはかる取り組みである。これを1回30分間、3週間で20セッションおこなった。
次のようになった。
・両グループともに生活の質スコアが向上した。
・とくにアクティブ音楽療法グループで不安やうつの程度が低下した。
・また、非利き手(麻痺手ではない)のつまみ動作スコアがアクティブ音楽療法グループで有意に向上した。
・患者と音楽療法士との関係性スコアも向上した。
脳卒中患者へのアクティブ音楽療法により心理面と上肢機能面でポジティブな結果が得られた、
というおはなし。
感想:
脳卒中やってから言葉を紡ぐのがホント面倒くさくかんじるようになった。
これがわるいこととは思ってないんだけど、太鼓たたきたい気持ちも理解できる。
2016年9月2日
失音楽症と関係する脳の場所がわかった
元
Neural Basis of Acquired Amusia and Its Recovery after Stroke.
2016 8月 フィンランド
失音楽症は音の細かい高さやリズムがわからなくなる症状で、脳卒中のあとによく経験される。これが脳のどの部位と関係しているのか調べてみたそうな。
77人の脳卒中患者について、急性期と3,6ヶ月後にMRI撮影および失音楽症、失語症の検査を行った。
この結果をVLSM解析して脳の損傷部位との関連を求めたところ、
次のことがわかった。
・失音楽症は右脳の上側頭回、横側頭回、島皮質、線条体の損傷と関連していて、
・失語症でのパターンとは明らかに異なっていた。
・失音楽症が回復しなかった患者の右の上 中側頭回の灰白質体積が明らかに減少していた。
・この脳萎縮パターンは、失音楽症のリズムの障害、音の高さの障害で はっきりと異なっていた。
脳卒中後の失音楽症は右脳 側頭の皮質下の領域と深い関係にありそうである、
というおはなし。
[失音楽症]の関連記事
感想:
じぶんは↓(動画) まさにその辺りに出血おこしたわけで、
発症数日後にiPodで音楽聴いたら 茶碗か空き缶を連打しているように聴こえて 『あらあら こんなとこまでやられたのか、、』と思った。
2016年12月5日
脳卒中の音楽療法は4種類あった
元
Effectiveness of music-based interventions on motricity or cognitive functioning in neurological populations: a systematic review.
2016 11月 ベルギー
脳卒中などの神経疾患には長期のリハビリが求められる。
近年、神経学的音楽療法(Neurologic Music Therapy)を謳う
*療法的楽器演奏 (Therapeutic Instrumental Music Performance)
*音楽による記憶訓練法 (Musical Mnemonic Training)
*リズム性聴覚刺激(Rhythmic Auditory Stimulation)
*メロディック・イントネーション・セラピー(Melodic Intonation Therapy)
等が導入されるようになった。
そこで神経疾患への音楽療法の種類と効果についてレビューしてみたそうな。
今日までの関連論文を検索して内容を吟味したところ、
次のことがわかった。
・19の研究がみつかった。多くは脳卒中患者を対象とし、パーキンソン病や多発性硬化症もあった。
・従来型リハビリに同等か上回る効果があった。
・音楽療法は大きく4種類に分類できた。
1)楽器演奏→ 上肢の運動機能、手の器用さの改善
2)リスニング→ 言語記憶、注意力の改善
3)リズム同期→ 歩行速度やペースの改善
4)複合→ これらの合わせ技
神経疾患への音楽療法は4種類に大別できた。多くは脳卒中患者の運動機能の改善に関わるものだった。音楽療法には患者の心的健全性をうながしリハビリへの意欲を高める効果があるのかもしれない、
というおはなし。
感想:
なかでも音楽リスニングの研究は極端に少ないんだよね。
2015年11月15日
最新の音楽療法 バイノウラルビート (Binaural Beat)
元
Music therapy in neurological rehabilitation settings.
2015 10月 ポーランド
神経学的リハビリシーンでの音楽療法についての総説。
・神経学的音楽療法(NMT:neurologic music therapy)は 神経疾患患者を対象としたあたらしい考え方である。
・音楽がもたらす固有の刺激で脳を活性化する。
・実際のリハビリへの応用では 楽器や音楽の特性を利用する。
・そのなかでもリズムはもっとも重要で、「エントレインメント効果」により 与えたリズムに生体リズムがシンクロするようになる。
・一定のリズムパターンには記憶能力を活性化するはたらきもある。
・また 音楽は情動システムに作用して知覚、認知、感情に影響をもたらす。
・たとえば「モーツァルト K.448」のてんかん抑制効果は 多くの研究で確認されている。
・近年あらたな感覚刺激技術として「バイノウラルビート(Binaural Beat Stimulation)」などが登場している。
・これら多様な音楽刺激方法が脳卒中、脳損傷、認知症などの治療に用いられ、音楽療法のエビデンスが増えつつある、
というおはなし。
バイノウラルビート周波数で注意力をコントロール
Turow G, Lane J D. Binaural beat stimulation: altering vigilance and mood states. In: Berger J, Turow G. ed. Music, science, and the rhythmic brain. New York, London: Routledge; 2011. p. 122–136.
感想:
やっと時代が追いついてきたか、、
追記:
nature.com:バイノウラルビートで脳卒中リハを加速?
2015年5月25日
言語聴覚療法に音楽療法を組み合わせると
元
Improvement of spontaneous language in stroke patients with chronic aphasia treated with music therapy: a randomized controlled trial.
2015 5月 イタリア
脳卒中で失語症の患者への言語聴覚療法に、音楽療法を組み合わせたときの効果を調べてみたそうな。
*患者10人に言語聴覚療法+音楽療法
*別の患者10人には言語聴覚療法のみ
とし、各々15週間30セッション行った。
音楽療法では 即興の音楽に乗せて訓練を行った。
次のようになった。
・音楽療法グループでは自発的な発話能力が有意に改善した。
・音楽療法グループの50%は健康上の活力スコアも改善した。
言語聴覚療法には音楽療法を組み合わせるとより効果的かも知れない、
というおはなし。
感想:
PTやOTが任天堂Wiiを利用するように、STは患者にカラオケやらせればイイんじゃないかな、、と思った。
2018年4月8日
脳卒中患者に楽器を演奏させてわかったこと
元
Music-supported therapy in the rehabilitation of subacute stroke patients: a randomized controlled trial.
2018 4月 スペイン
楽器の演奏訓練をとおして上肢リハビリをおこなう 音楽サポート療法 "music supported therapy" は脳卒中患者の運動機能の回復に期待できるとする報告がいつくかあるが、レベルの高い研究はほとんどない。
そこで、音楽サポート療法の効果を確かめるべくランダム化比較試験をおこなってみたそうな。
亜急性期の脳卒中患者を20人ずつ
音楽サポート療法(+従来型リハビリ)と
従来型リハビリのみのグループ、にわけた。
両グループともトータルの訓練時間が同じになるようにした。
4週間の訓練ののち、運動機能、認知機能、心理状態、QoLを 3ヶ月間フォローしたところ、
次のようになった。
・両グループともに運動機能があきらかに改善したが、
・グループ間の違いはまったく見られなかった。
・QoL評価の言語ドメインにのみ差がみられた。
・しかし 音楽にたいして喜びを感じる能力調査(Barcelona Music Reward Questionnair)の結果と3ヶ月後の運動機能との相関がみられた。
従来型リハビリに音楽サポート療法を付け加えても運動機能の回復にすぐれた効果はなかった。しかし音楽活動に喜びをみいだす患者は運動機能の回復もよかった、
というおはなし。
感想:
ようするに演奏させるかどうかにかかわらず、音楽センスのある患者ほど運動機能が回復しやすい、ってことなんだな。
2022年11月22日
脳卒中後うつの音楽療法メタアナリシス
元2022 11月 中国
2015年7月4日
音楽を聴く力と表現する力 脳卒中患者のばあい
元
Clinical investigations of receptive and expressive musical functions after stroke.
2015 6月 ドイツ
脳卒中が音楽能力に及ぼす影響を調べてみたそうな。
側頭部に梗塞があって失語や麻痺などの重い障害のない脳卒中患者34人(左脳損傷15、右脳19)と健常者34人について、
*リズムやメロディを聞き分ける音楽識別テストと
*聴いた曲を声で真似たり木琴で再現する表現テスト
を行い、結果を音楽の専門家が解析した。
次のことがわかった。
・若い頃に音楽教育を少しでも受けていた患者はその種の経験の無い者に比べテストスコアが高かった。
・左脳損傷患者の音楽識別能力は低下していない一方、
・右脳損傷患者のメロディ、リズム識別スコアは低かった。
・表現力の差は歌を歌わせたときに明らかだった。
音楽能力テストは脳卒中患者の脳機能評価に役立つかもしれない、
というおはなし。
感想:
これ↓思い出した。
急に音痴になったら脳卒中を疑え
2018年5月9日
脳卒中リスニング療法の効果
元
Participants' experiences of music, mindful music, and audiobook listening interventions for people recovering from stroke.
2018 5月 イギリス
脳卒中患者の50%ほどは認知障害やうつ不安といった感情面での問題をかかえる。
いっぽう好きな音楽を聴くことで脳卒中患者の注意力や言語記憶 気分がおおきく改善することが報告されている。
また最近ではマインドフルネス瞑想によりどうようの効果が得られることが注目されている。
そこで音楽とマインドフルネスを組み合わせた時の影響を実験してみたそうな。
脳梗塞患者58人について、つぎの3グループにわけた。
*好きな音楽を聴く
*マインドフルネスのあと好きな音楽を聴く
*興味のあるオーディオブックを聴く
マインドフルネスは身体の各部位または呼吸に意識をフォーカスする5分間のエクササイズを選ばせた。
音楽やオーディオブックは iPod nano で毎日1時間 聴かせた。
これを8週間継続したのち、感想を聞き取り調査したところ、、
次のようになった。
・いずれのグループも雑念や心配ごとが減る効果があり、とくにマインドフルネス+音楽グループではリラクゼーションと集中力、注意力や感情の制御の改善がおおきかった。
・音楽のみのグループではなんらかの身体活動が増え、記憶の回想や気分の改善がおおきかった。
これらリスニングベースの介入は脳卒中患者にとって楽しい体験であり、とくにマインドフルネスをとりいれることで注意力のコントロールが促された、
というおはなし。
感想:
はやくキンドルの自動読み上げがふつうにできるようになってほしいよ。
2017年2月25日
脳卒中の音楽感情と脳半球支配
元
Post-stroke acquired amusia: A comparison between right- and left-brain hemispheric damages.
2017 2月 イラン
脳卒中が感情に与える影響については言葉や韻律、音声、表情についての研究がすでに行われている。
音楽への感情反応について実験してみたそうな。
31-71歳、慢性期の脳卒中で右脳損傷の25人、左脳損傷の20人と健常者25人について
短い音楽から感情をよみとる正確さを評価する「音楽感情テスト」"Musical Emotional Bursts"を行い比較したところ、
次のようになった。
・脳卒中グループはいずれも音楽感情スコアが明らかに低かった。
・右脳損傷グループは左脳損傷にくらべ「悲しみ」「中性」感情の認識力が有意に低かった。
・全グループで年齢がたかいほど音楽感情スコアは低下し、特に右脳損傷で顕著だった。
左脳よりも右脳の脳卒中で失音楽症がおきやすいと考えられた。右脳がネガティブな感情をつかさどるとする"感情価仮説"(valence hypothesis)を支持する結果になった、
というおはなし。
感想:
たしかに音楽聴いて心震わすことはなくなったね、とくにさいきん。
ちなみに脳の感情支配のもうひとつの説に、感情の種類によらず右脳がつかさどるとする"右脳優位仮説"がある。
2017年3月22日
脳損傷の音楽療法のいま
元
Music interventions for acquired brain injury.
2017 1月 アメリカ
事故や病気で脳に損傷を負った患者へのリハビリ手段の1つとして音楽療法がある。
たとえばリズムに合わせて歩行動作を円滑にする、歌いながら発話 発声を促す、リスニングで疼痛や気分を癒やす、といったものがある。
これまでの研究成果をまとめてみたそうな。
関連する研究を厳選し データを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・被験者775人を含む29の研究がみつかった。
・音楽リズムが歩行とQoLの改善に役立った。
・音楽療法は腕の反復動作スピードやコミュニケーション能力の改善にも効果があった。
・単に拍子をとるよりも音楽と拍子を組み合わせることでより効果がでた。
・音楽療法の専門家が行うほうが効果的かも。
・有害事象を報告する研究はなかった。
・データの多くは偏りが強く エビデンスの質は概ね低かった。
音楽療法は歩行や上肢機能、コミュニケーション能力、QoLの改善に役立つかもしれない。よりハイレベルな研究が期待される、
というおはなし。
感想:
有害事象がない、ってことだけで価値があるよ。
2015年5月2日
音楽サポート療法の「音楽」はほんとうに必要なのか?
元
Music-supported therapy (MST) in improving post-stroke patients' upper-limb motor function: a randomised controlled pilot study.
2015 4月 中国
楽器の演奏ついでに動作を繰り返す「音楽サポート療法」は、脳卒中患者の運動機能のリハビリに有効と言われている。
この効果が動作の繰り返しによるものなのか、それとも音楽そのものに由来するのか、確かめてみたそうな。
音楽訓練を受けたことのない脳卒中患者33人について、通常のリハビリ訓練に加えて楽器演奏訓練を4週間おこなった。
患者は2グループに分けて、一方には音がでない設定にした。
次のようになった。
・4週間後、両グループの上肢の運動機能は大きく改善した。
・音のでないグループに比べ、音が出るグループで改善度が有意に高かった。
音楽サポート療法では 繰り返し訓練の効果以上に 「音楽」そのものが上肢機能の改善に特別な役割を演じているらしいことがわかった、
というおはなし。
感想:
たまにビデオゲームを音量ゼロにしてやってみると異常にいいスコアが出たりする。でもすぐに飽きちゃう。
そういうことかな、、
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