元2024 1月 アメリカ
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2024年1月4日
脳内出血サバイバルの鍵はBMI?肥満パラドックスを解明!
2023年5月6日
肥満パラドックス:脳梗塞の種類別予後
元2023 5月 韓国
2019年3月28日
Stroke誌:脳内出血の肥満パラドックス
元
Obesity Paradox in Intracerebral Hemorrhage
2019 3月 アメリカ
脳内出血は脳卒中の10-15%をしめる。いっぽう肥満は 糖尿病、高血圧、冠動脈疾患、脳卒中のあきらかなリスク要因である。
肺高血圧や肝臓病、冠動脈疾患では肥満の患者ほど生存可能性が高いという「肥満パラドックス」が数多く報告されている。
脳内出血の肥満パラドックスについては報告がすくないので、きっちりとしらべてみたそうな。
データベース Nationwide Inpatient Sampleから 2007-2014の脳内出血患者99212人の記録について、
院内死亡率、退院先、入院期間、気管切開、胃ろう、脳室シャントとの関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・肥満と病的な肥満では、肥満でない(BMI<30)患者にくらべ院内死亡率があきらかに低かった。
・ただし病的な肥満患者では気管切開や胃ろうになる率がたかく、
・ふつうに自宅へ退院できる可能性も低かった。
脳内出血患者のうち、肥満や病的肥満には院内死亡への保護効果がみられた。しかし病的肥満は気管切開や胃ろうになりがちで自宅に退院できないことがおおかった、
というおはなし。
感想:
これまで↓よりもサンプル数が桁違いだ。
脳内出血の肥満パラドックス
脳内出血の肥満パラドックスがあきらかに
2021年2月12日
肥満パラドックスは本当か?
元2021 2月 アメリカ
2021年3月30日
心房細動で抗凝固療法の肥満パラドックス
元2021 3月 ベルギー
2018年4月29日
脳内出血の肥満パラドックス
元
Racial differences in intracerebral haemorrhage outcomes in patients with obesity
2018 4月 アメリカ
肥満が脳卒中リスクであることは はっきりしている。いっぽう 肥満の脳卒中患者は予後が良いとする「肥満パラドックス」もいくつも報告されている。
肥満パラドックスについては 脳内出血や人種の違いでの研究が少ないので やってみたそうな。
脳内出血患者428人の記録を解析したところ、
次のようになった。
・BMIの肥満カテゴリに相当する患者は自宅へ退院できない率が高かったが、肥満は血腫増大には影響しなかった。
・人種別にみて、肥満は血腫増大に影響しなかったが非白人では自宅へ退院できない率が高かった。
今回の調査では脳内出血患者に肥満パラドックスはみられなかった。むしろ肥満で非白人だと予後不良になりやすかったが血腫増大はなかった、
というおはなし。
感想:
肥満は善みたいなはなしばかりだったから安心したよ。
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2023年10月30日
DEVUが生き残る?脳卒中の「肥満パラドックス!」
元2023 10月 オーストラリア
2014年6月4日
脳卒中の肥満パラドックスは本当か
元
Body Mass Index and Death by Stroke: No Obesity Paradox.
2014 6月 デンマーク
太っている脳卒中患者ほど予後が良いという「肥満パラドックス」は本当なのか調べてみたそうな。
2003-2012の71617人ぶんの脳卒中患者データを対象とした。
選択バイアスがかからないように、初回脳卒中後1ヶ月以内に死亡した事例のみ抽出し ボディマス指数(BMI)との関連を解析した。
次のようになった。
・11%が最初の1ヶ月以内に死亡し、そのうち70%が脳卒中が死因だった。
・内訳は9.7%が低体重、39.0%は標準体重、34.5%が過体重、16.8%が肥満だった。
・BMIが高いほど脳卒中発症年齢が低くなった。
・1ヶ月内死亡リスクは標準体重、過体重、肥満で差はなかった。
・1週間内死亡に限定しても同様の結果だった。
脳卒中患者の肥満パラドックスは確認できなかった。BMIの高い患者はとても若くして脳卒中になることがわかった。肥満の脳卒中患者は標準体重を目指すべきだろう、
というおはなし。
感想:
肥満だと若くして脳卒中になるから 他の患者より元気そうに見えるのは当然、ってことらしい。
2019年1月10日
Stroke誌:内臓脂肪からみた肥満パラドックス
元
Impact of Visceral Adipose Tissue on Clinical Outcomes After Acute Ischemic Stroke
2019 1月 韓国
肥満や過体重の脳卒中患者は死亡率が低く回復が良いとするいわゆる「肥満パラドックス」が数多く報告されている。いっぽう「そんなものは存在しない太り過ぎは減量するべき」とする研究結果もある。
このようなちがいが起きる原因として、これまでの調査では肥満指標としてBMI(ボディマス指数)をもっぱら採用してきたことが考えられる。
BMIは筋肉や脂肪といった体組成の差を反映していない。そこで BMIにくわえて内臓脂肪を考慮にいれて肥満と脳卒中回復との関連をしらべてみたそうな。
急性脳梗塞で血栓溶解治療に間に合った患者127人について、
入院時にへその位置で撮影したCT画像から内臓脂肪比率をもとめ、
3ヶ月後の生活自立度mRSスコアとの関連を解析したところ、
次のようになった。
・内臓脂肪比率がたかくなるほどmRS2または1以下の回復良好者数が減少した。
・これは他の関連要因で調整してもおなじだった。
・BMI25以上の肥満患者は肥満でない患者よりも回復が良かった。
・肥満患者のうち、mRS1以下のとくに回復のよかった患者では内臓脂肪比率があきらかに低かった。
内臓脂肪比率のひくい脳梗塞患者はその後の回復が良かった。肥満でかつとくに回復の良かった患者には内臓脂肪があきらかにすくなかった、
というおはなし。
感想:
わかりやすく言うと、
筋肉のすくない脂肪でぶよぶよの肥満は好ましくはないけれど、痩せているよりはマシってことのようだ。
だから被験者に内臓脂肪型の肥満がおおいと肥満パラドックスは観測されにくくなる。
2017年12月10日
脳内出血の肥満パラドックスがあきらかに
元
Does the obesity paradox predict functional outcome in intracerebral hemorrhage?
2017 12月 アメリカ
脳卒中など心血管疾患で太っている患者の死亡率が低いとする報告があり「肥満パラドックス」と呼ばれている。さいきんでは肺炎でも報告されている。
脳内出血の肥満パラドックスについては短期的には関連がないとする韓国の調査があるのみなので、確認してみたそうな。
救急搬送されてきた平均年齢61の脳内出血患者202人について、
BMIが25以上と25未満のグループにわけ、
3ヶ月時点での生存率および回復状況との関連を解析したところ、
次のようになった。
・90日時点での死亡率は41%で、
・回復良好(mRS:1-3)患者は、BMI25未満では24%、BMI25以上だと39%だった。
・重症度、性別、高血圧等を考慮にいれると、BMI25以上の回復良好のオッズ比は2倍だった。
脳内出血で入院した患者のうちBMIが25以上の太った患者はあきらかに回復がよかった、
というおはなし。
感想:
上の図わかりやすい。mRS 6は死亡。
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2017年3月20日
脳卒中の肥満パラドックスってホント?
元
Obesity paradox in stroke - Myth or reality? A systematic review.
2017 3月 スイス
肥満は脳卒中のリスク要因の1つではあるが 予後に与える影響についてはよくわかっていない。いっぽうで肥満の脳卒中患者は予後が良いとする報告が少なくない(肥満パラドックス)。
そこでこれまでの研究をまとめて肥満と脳卒中予後との関連をしらべてみたそうな。
関係する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・被験者299750人を含む25の研究がみつかった。
・死亡率に関する12の研究のうち10で ボディマス指数BMIが高い脳卒中患者は明らかに死亡率が低かった。
・死亡以外の予後(機能回復や再発)に関する9の研究のうち7で過体重の脳卒中患者は回復が良かった。
・血栓溶解治療を受けた患者についての6つの研究では相反する結果がでた。
・多くの研究で肥満の定義やBMIの測定精度、データの偏りに問題があった。
ほとんどの研究で脳卒中患者の "肥満"は生存に有利だった。しかし研究手法に問題も見られた。血栓溶解治療の患者については肥満パラドックスは確認できなかった、
というおはなし。
感想:
肥満の定義として BMIではなく脂肪の割合やウエスト・ヒップ長比をつかうと結果がぜんぜんちがうだろうって書いてあった。
境界域限定のはなしで、痩せているよりはマシですよってことなんだと思う。
2017年10月15日
高血圧の認知能力の低下は肥満で防げる?
元
Higher Adiposity Is Associated With Slower Cognitive Decline in Hypertensive Patients: Secondary Analysis of the China Stroke Primary Prevention Trial.
2017 10月 中国
肥満は脳卒中など心血管疾患のリスク要因の1つである。
いっぽう肥満の心血管疾患患者は生存率が高く回復も良いとする いわゆる「肥満パラドックス」は数多く報告されているものの、認知能力との関連はよくわかっていない。
そこで高血圧患者について肥満と認知能力との関連を大規模にしらべてみたそうな。
45-75歳、およそ4年半の間に認知機能検査を2回以上うけた高血圧の男女16791人について、そのスコア変化と肥満度との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・この間に男性の15.3%と女性の33.1%に認知障害が確認された。
・標準体重にくらべ肥満の男性は 11.3% vs. 18.0%で、女性では 30.1% vs. 36.5%で認知障害が少なかった。
高血圧を対象とした調査では 肥満度が高いほど認知能力の低下がゆっくりだった、
というおはなし。
感想:
肥満を見る目がかわったよ。
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2023年1月2日
心房細動に肥満はおおいが脳卒中にはなりにくい
元2022 11月 中国
2013年11月24日
肥満患者は回復も早いのか?
元
Favorable Functional Recovery in Overweight Ischemic Stroke Survivors: Findings from the China National Stroke Registry.
2013 11月 中国
ボディマス指数(BMI)と脳卒中死亡率が相反する関係にあることは肥満パラドックスとして知られている。
そこで、脳卒中後の機能回復とBMIとの関連について調べてみたそうな。
10905人の脳梗塞患者について、BMIと発症3ヶ月時点での機能回復状態との関連を解析したところ、
次のようになった。
・ modified Rankin Scaleが0-1に相当する機能回復が非常に良好な者の割合は、
*低体重(BMI<18.5) →52.4%*標準体重(BMI=18.5-22.9)→55.0%*過体重(BMI=23-27.4)→61.0%*肥満(BMI=27.5-32.4)→59.2%*重度肥満(BMI>32.5)→60.3% だった。
・一方、死亡率は順に、14.9、7.8、7.1、7.2、11.5で、重度肥満では高かった。
脳卒中患者での肥満パラドックスは、機能回復についても同様であることがわかった。ただし肥満も過ぎるとその限りではなさそう...
というおはなし。
2021年9月9日
肥満度とくも膜下出血
元2021 8月 中国
2013年4月27日
【真相】脳卒中で死にたくなかったら太れ!
元
The obesity paradox in stroke: Lower mortality and lower risk of readmission for recurrent stroke in obese stroke patients.
2013 3月 デンマーク
一般に、肥満は疾病率、死亡率が高いとされる。しかし、肥満の脳卒中患者の死亡率は低い。
そこで肥満と脳卒中の再発との関連を調べてみたそうな。
過去10年間の脳卒中患者4万5千人あまりについて、肥満度(BMI)、死亡者、脳卒中の再発入院者を追跡調査し、関連を解析した。
次のようになった。
・平均年齢72、平均BMI 23、27%死亡、8.3%脳卒中再発だった。
・過体重、肥満のグループで死亡率が著しく低かった。
・反対に、標準よりも低体重だと死亡率が非常に高かった。
・脳卒中の再発入院率も肥満グループで明らかに低かった。
標準体重に比べ肥満だと脳卒中死亡率ばかりか再発率も低いことが確認できた、
というおはなし。
感想:
たびたびでてくる肥満パラドックス。
太ろうと頑張っているのだが太れない。
メタボとはなんだったのか?
2016年10月31日
肥満の脳内出血患者 死亡率と機能回復度は
元
Obesity is associated with better survival and functional outcome after acute intracerebral hemorrhage.
2016 10月 中国
肥満は心血管疾患のリスク要因であるいっぽう 肥満だと心筋梗塞などでの死亡率が低くなるというパラドックスが報告されている。
脳内出血の場合にも肥満パラドックスがみられるものか 調べてみたそうな。
中国の37都市の脳内出血患者1571人ぶんの記録を解析したところ、
次のことがわかった。
・1571人のうち低体重109人、標準体重657人、過体重341人、肥満464人だった。
・標準体重にくらべ肥満だと12ヶ月後の死亡率が明らかに低く、
・3,12ヶ月後の要介護リスクも低かった。
・低体重、過体重については有意な関連はなかった。
脳内出血でBMI25以上の肥満患者の死亡率は標準体重患者にくらべ低く、機能回復がすぐれていた、
というおはなし。
感想:
上の表みると標準体重がいちばん酷い。標準はベストではないんだな。
2013年11月7日
脳梗塞直後の出血は 肥満だと少ない
元
Paradoxical effect of obesity on hemorrhagic transformation after acute ischemic stroke.
2013 9月 韓国
肥満の患者は心血管系疾患の予後が良いことがわかっている。(肥満パラドックス)
急性期脳梗塞患者の出血性変化についてもこれがあてはまるか調べてみたそうな。
365人の急性期脳梗塞患者について、1週間後の出血性変化の有無をMRIで確認した結果、
次のようになった。
・59人、16.2%に出血性変化が見られた。
・肥満度が高いほど、出血性変化の発生は減少した。
・治療内容、重症度など関連要因を考慮にいれてなお、肥満度と出血性変化リスクはおおきく相反した。
肥満パラドックスは急性期脳梗塞患者の出血性変化についても言えることがわかった、
というおはなし。
2015年7月26日
肥満パラドックスはくも膜下出血でもアリ?
元
Body-Mass Index (BMI) and Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage: Decreasing Mortality with Increasing BMI.
2015 7月 イギリス
肥満の脳梗塞患者、脳内出血患者の生存率がなぜか高いことを「肥満パラドックス」と呼ぶ。
脳動脈瘤が原因のくも膜下出血でもおなじことが言えるのか調べてみたそうな。
2002-2011のくも膜下出血患者305人分の記録から、肥満度BMIと死亡率との関連を解析したところ、
次のようになった。
・BMI30以上の肥満グループでは高血圧、糖尿病、クリッピングが標準体重グループよりも多かった。
・標準体重→過体重→肥満の順で、短期死亡率はそれぞれ 17%→12%→8%、
・長期死亡率はそれぞれ 34%→26%→19%だった。
くも膜下出血患者ではBMIが高いほど短期、長期死亡率が低かったが機能回復度には差はなかった、
というおはなし。
感想:
脳卒中の細かい原因の違いにはよらないで、とにかく太ってるひとは脳ダメージを受けても簡単には死なないってことか。
2010年12月21日
肥満も極めれば 脳梗塞すら敵ではない
Obesity paradox and functional recovery in first-ever acute ischemic stroke survivors: the PREMIER study.
2010 12月 メキシコ
肥満パラドックスと言って、太っているひとほど心血管系の
病気になりやすい一方、その病気にかかったときの死亡率は低い
ことが知られている。
脳梗塞後の機能回復の程度と肥満との関係を調べてみたそうな。
体脂肪の量を反映するウエストヒップ比が大きくなると
後遺症もひどくなることがわかった。
この場合の
肥満パラドックスはうーんと肥満(BMI>35)な場合にのみ見られた。
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