元
A randomized controlled trial on the immediate and long-term effects of arm slings on shoulder subluxation in stroke patients.
2017 1月 ベルギー
脳卒中で片麻痺患者の肩関節の亜脱臼をふせぐために腕吊り(スリング)がよく使用される。
しかしその効果はよくわかっていないので実験してみたそうな。
重度の上肢麻痺の脳卒中患者28人を次の3グループに分けた。
*スリング1(商品名:Actimove,BSN medical社)
*スリング2(商品名:Shoulderlift,V!GO社)
*スリングなし
6週間使用して、肩関節の間隙mm、痛み、関節可動域、痙縮度、運動機能を比較したところ、
次のことがわかった。
・スリングによる肩関節の間隙の補正度は時間が経つにつれ低下した。
・脱臼程度をしめす肩峰と上腕骨頭までの距離があきらかに縮まったのはスリングなしグループのみだった。
・スリング1では安静時の痛みが増加した。
・スリング1,2で関節可動域が減少した。
スリングは片麻痺の肩の亜脱臼の治癒を妨げる。スリングを使用しないほうが治りは早いようだ、
というおはなし。
感想:
スリングは「肩が痛い!」と文句を言う患者を病院にいるあいだだけ黙らせるためのツールなんだろな。