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Mortality and trends in stroke patients with seizures- A contemporary nationwide analysis
2019 8月 アメリカ
60歳以上でけいれん発作(seizure)を経験した者の脳卒中リスクは3倍になるという。
いっぽうで脳卒中患者のけいれん発作はめずらしくなく 2-33%に見られ、予後との関連が強いとされている。
そこで脳卒中後のけいれん発作の有病率と死亡率についてさいきんのトレンドを大規模にしらべてみたそうな。
18歳以上のアメリカ人患者データベースから2006-2014の脳卒中6213772人ぶんの記録を解析したところ、
次のことがわかった。
・372967人(6%)で脳卒中後のけいれん発作の診断があった。
・けいれん発作の診断をうけた脳卒中患者の院内死亡率は29%高かった。
・けいれん発作の有病率は、脳出血で11.4%、脳梗塞では4.8% だった。
・2006→2014のけいれん発作の有病率は脳卒中全体では6.6→6.2%、脳出血12.6→12%、脳梗塞5.3→5%に低下していた。
・けいれん発作の有無ともに院内死亡率は低下傾向にあったが、けいれん発作がある患者の死亡率は高かった。
・また 脳出血だけは院内死亡率の低下はわずかで依然 高い状態が続いていた。
脳卒中で入院した患者の15人に1人にはけいれん発作がおきた。院内死亡率は低下傾向にあるものの脳出血患者では高いままだった、
というおはなし。
感想:
けいれん発作(seizure)はなにか原因がべつにあっておきる一時的な症状で、てんかん(epilepsy)は自発的におきるけいれん発作症状が慢性的に続いている状態をさす、
と理解している。