元2024 12月 中国
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2024年12月7日
転倒者には脳卒中経験者が多数!その意外な理由とは?
2024年10月26日
転倒を引き起こす認知障害は『半側空間無視』ではなかった!隠されたリスク要因が明らかに!
元2024 10月 フランス
2024年7月14日
転倒の背後に潜む危険:救急外来治療後の脳梗塞リスク急上昇
元2024 7月 アメリカ
2024年5月25日
降圧薬の開始が骨折リスクを倍増:高齢者に警鐘
元2024 4月 アメリカ
2024年5月5日
見逃されがちな危険!脳卒中生存者が直面する椎体骨折の隠れた脅威
元2024 4月 韓国
2024年3月19日
脳卒中回復の新たな希望と警告: 運動が骨を守り、抗うつ薬がリスクを高める!最新メタ分析
元2024 3月 香港
2023年1月16日
脳卒中ボクシングの体幹効果
元2023 1月 タイ
2022年5月25日
片麻痺になると減少する骨密度の量は
元2022 5月 フランス
2021年11月27日
2021年11月16日
脳卒中後の転倒はメンタルの問題だった
元2021 9月 セルビア
2020年6月29日
軽くぶつけただけで頭の中に出血する条件とは
元2020 6月 日本
2019年12月31日
回復良好者ほど転倒する証拠
元
Post-stroke patients with moderate function have the greatest risk of falls- a National Cohort Study
2019 12月 シンガポール
脳卒中患者の14%は最初の1ヶ月間に転倒を経験するという。転倒は怪我の原因のみならず転倒恐怖心から活動を制限することにもなりうる。
これまで転倒の要因となりうる身体機能との関連をしらべた研究には大規模なものがほとんどない。
さいきんのシステマチックレビューでは16件の研究のうち半数は被験者100人未満、1000人以上は2件のみだった。
そこで、脳卒中経験者の身体機能と転倒リスクについて大規模にしらべてみたそうな。
2019年10月22日
6分間で〇〇〇m歩けないと転ぶ
元
The six-minute walk test as a fall risk screening tool in community programs for persons with stroke- a cross-sectional analysis
2019 10月 アメリカ
脳卒中の再発を防ぐために有酸素運動をとりいれることが望ましいが、事前に転倒リスクが高い患者を見分ける必要がある。
そこで6分間歩行テストと転倒リスクとの関連をくわしくしらべてみたそうな。
発症後6ヶ月以上経つ脳卒中患者66人について、
日常生活のバランス能力を調査する Activities-specific Balance Confidence scale:ABCスケール を評価して
6分間歩行距離との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・6分間歩行距離が小さいほど転倒リスクは高かった。
・このときのROC曲線下面積は0.701で、
・カットオフ値331.65mを下回ると転倒リスクがあきらかに高く、
・この値でスクリーニングした場合、高転倒リスク者を含む確率は59.1%→74.3%に向上した。
6分間歩行テストと転倒リスクには関連があった。332mを下回る患者には注意が必要である、
というおはなし。
感想:
6分間は360秒だから、だいたい秒速1mがめやすだな。
Stroke誌:復職できる歩行スピード
2019年7月12日
二重課題エクサゲームで転倒予防訓練
元
Cognitive-motor exergaming for reducing fall risk in people with chronic stroke- A randomized controlled trial
2019 6月 アメリカ
脳卒中患者の40-70%は転倒を経験するという。脳卒中患者は認知と運動の二重課題下でいずれかもしくは両方のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒のリスク要因と考えられる。
VRゲームをつかった運動訓練(エクサゲーム:exergaming)に認知課題を重ねることでバランス能力をより改善できるものか実験してみたそうな。
慢性期脳卒中で自立歩行のできる片麻痺患者24人を、
認知-エクサゲームグループと通常バランス訓練グループにわけて6週間の訓練をおこなった。
エクサゲームにはNinteno Wii fit を使用し、ゲームソフト Bub-ble Balance, Table Tilt, Tight-Rope Walking, SoccerHead, Basic Run, Basic Step について認知課題を与えながらプレイさせた。
次のようになった。
・床がいきなり動き出す状況での二重課題下では エクサゲームグループは運動能力および認知能力が改善し、通常訓練グループは、運動能力のみ改善した。エクサゲームを使った認知-運動訓練はバランスと認知コントロールの改善に効果的かも、
・自分の意思で重心移動をする状況での二重課題下ではエクサゲームグループでのみ運動能力の改善がみられた。
といういおはなし。
感想:
完全没入型VRで高層ビルの屋上の縁を歩かせれば(←動画リンク)バランス鍛えられるとおもうよ。
完全没入型バーチャルリアリティ上肢リハビリ
2019年5月16日
よろけたときによくある踏み出しパターン
元脳卒中患者のおよそ40%は最初の1年間に転倒を経験し、骨折につながるリスクは一般人の4倍という。
Stepping characteristics during externally induced lateral reactive and voluntary steps in chronic stroke
2019 5月 アメリカ
バランスをくずした際にとっさにステップを踏み出せる能力は転倒予防に重要である。
そこで、外部から動揺をくわえたときのステップの特徴を脳卒中患者についてくわしくしらべてみたそうな。
慢性期の脳卒中で片麻痺の患者10人と 年齢のいっちする一般人10人について、
腰にひもをつけて機械で横方向に瞬間的にひっぱるときのステップを観察した。
踏み出しにようする時間、歩幅、速度等を記録した。
視覚合図にたいして自発的に踏み出す場合も測定した。
踏み出したステップが複数歩になってしまうときの腰ひもの力をバランス限界(Balance tolerance limit:BTL)とした。
BTL時の最初のステップのパターンを次の3つに分類した。
1. lateral step : 引かれた側の足を外へ踏み出す。
2. crossover step : 引かれる側でない足を踏み出しまえでクロスする。
3. medial step : 引かれる側でない足を内側へクロスしない程度に踏み込む。
次のようになった。
・腰ひもを引かれてから反応するまでの時間にグループ間のあきらかな差はなく、自発的に踏み出すよりも速かった。
・脳卒中患者の踏み出し速度はおそく、歩幅はせまかった。
・脳卒中患者のBTLは低く、medial step(内側へのステップ)がおおかった。
両グループともにバランスのくずれへの反応は速かった。脳卒中患者の踏み出しは遅く狭かった。おおくの場合 負荷のかかっていない足を内側へ踏み出していた。これは続く外側への踏み出しに要する大腿関節のトルクを軽減させるためと考えられた、
というおはなし。
感想:
ついさいきん転んだ↓ので関心をもった。
退院後なんども転ぶ患者の割合と特徴
2019年5月13日
退院後なんども転ぶ患者の割合と特徴
元
Falls-Related EvEnts in the first year after StrokE in Ireland- Results of the multi-centre prospective FREESE cohort study
2018 9月 アイルランド
脳卒中ののち退院した患者の19-73%は転倒を経験し、5%は骨折などの重い怪我を負うという。
転倒のリスク要因として歩行障害やバランスの低下、鎮静剤、向精神薬、うつ、認知障害、転倒歴、生活自立度などが考えられるが、
転倒を繰り返す者の特徴はよくわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。
5つの病院の脳卒中患者128人(平均年齢69)を選び、
退院後、転倒日記をつけてもらい12ヶ月間フォローしたところ、
次のことがわかった。
・44.5%が転倒し、25.6%は転倒を繰り返した。
・転倒の回数は1-18回(中央値2回)で、5人が骨折した。
・転倒者の47%はすくなくとも1回屋外で転倒した。
・転倒者の10%が骨密度改善薬を摂っていた。
・生活自立度が低いまたは向精神薬を使用している者は複数回の転倒とつよく関連していた。
退院後1年間で4分の1の患者がおもに屋内で転倒をくりかえしていた。生活自立度が低いまたは向精神薬を使用する患者には注意が必要である、
というおはなし。
感想:
昨日転倒したので関心をもった。
屋内で体重15キロの近所の2才児がとつぜん左腕にぶらさがってきてバランスをくずした。
とっさに足をだすこともできたが子供を踏まないようにあえてべつの方向に派手に倒れた。
触覚や足首感覚がにぶいと反応するまでに時間を要する。気づいたときには手遅れだった。
けど高校は柔道部だったので受け身がとれた。
2019年3月14日
短下肢装具を与えると転倒3倍
元
The effect of ankle-foot orthoses on fall-near fall incidence in patients with (sub-)acute stroke- A randomized controlled trial
2019 3月 オランダ
入院中に転倒を経験する脳卒中患者は14-65%、退院後6ヶ月間の転倒は37-73%という。
これは年間1.3-6.5回の転倒頻度に相当し、一般高齢者の0.65回をおおきく上回る。
短下肢装具はつま先のクリアランスを確保しかかと着地を促す。短下肢装具によって転倒を防ぐ効果が期待できるがくわしい調査はまだない。
そこでランダム化比較試験を試みたそうな。
急性期の脳卒中で片麻痺の患者33人をすぐに短下肢装具を与える早期グループ16人と9週間後から与える遅延グループ17人にわけた。
1-8週、さらに9-52週目まで転倒の有無をフォローしたところ、
次のようになった。
・1-8週では、短下肢装具を早期に与えられたグループで転倒があきらかにおおく 11回 vs. 4回で、頻度は2.9倍だった。
・さらに 転倒した早期グループのうち63.6%は装具を着けていないとき(移乗や立ち上がり)に転倒していた。
・転倒しそこねたケースは 1-8週、9-52週でグループ間に差はなかった。
・骨折を含む重症を負ったケースは6件あった。
早期に短下肢装具を与えられた患者グループで転倒回数があきらかにおおかった。しかも彼らの63.6%は装具を着けていないときに転倒していた、
というおはなし。
感想:
急性期は自発的な回復が起こっている真っ最中(比例回復則)なわけで、そんなタイミングに足首の固定をこころみるのはおかしい。
また 早い時期に物々しい装具を与えることは「じぶんはもうまともに歩けないんだ」という意識を強化して歩行への自信を失わせるだけである。だから装具を着けてもいないのに転ぶ。
これ↓とおなじ。
脳卒中リハビリは害!? 骨折しやすくなることが判明
そもそも装具を急ぐ理由はなさそうだ。
下肢装具をやめてしまう理由
短下肢装具を始めるに適した時期は、、
短下肢装具は使ったほうがいいの?
2018年12月20日
Stroke誌:デュアルタスクで転倒を防ぐ
元
Dual-Task Exercise Reduces Cognitive-Motor Interference in Walking and Falls After Stroke
2018 12月 香港
脳卒中経験者では運動と認知機能が同時要求される二重課題のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒との関連も指摘されている。
つまり脳卒中経験者の転倒はバランス能力の問題ではなく二重課題下での注意リソースの配分に原因がある可能性がある。
二重課題訓練が歩行パフォーマンスを改善するとするこれまでの研究のおおくは運動機能に重点をおいたものがおおく、歩行バランス能力が向上したのか単に注意の優先度を変えたのか区別がつかないうえにサンプル数も少なかった。
そこで、二重課題訓練による歩行および認知機能の両方を評価して おおくの被験者でくらべてみたそうな。
軽中程度の運動麻痺のある慢性期の脳卒中経験者84人をつぎの3グループに分けた。
*単一課題訓練(通常の歩行リハビリ)
*二重課題訓練(注意配分しながらの歩行)
*比較グループ(上肢訓練)
これを1回60分x週3回x8週間おこない、
この前後および8週間後に
歩行課題テスト:前方歩行、タイムアップアンドゴー、障害物ありの前方歩行および
認知課題テスト:言語流暢性テスト、連続引き算 、
の各組み合わせをおこなった。
歩行時間短縮効果と、単位時間あたりの正答率を評価 比較した。
その後6ヶ月間の転倒回数や社会参加、QoLも調査した。
次のようになった。
・二重課題訓練グループでのみ歩行タイムの短縮があった。とくに前方歩行+流暢性テストで9.5%、前方歩行+連続引き算で9.6%、TUG+流暢性テストで16.8% 改善した。
・この改善効果は8週間後も続いていた。
・認知機能テストは二重課題訓練による正答率のあきらかな変化はなかった。
・二重課題訓練により転倒数が22.2%減少し、25.0%の転倒リスク低下につながった。
・社会参加やQoLに変化はなかった。
歩行中の注意配分をうながす訓練により、二重課題時の移動能力および転倒数が減少した、
というおはなし。
転倒の原因
感想:
すでにこの事実に気づいていたので、外出時には常にスマホONにしてポケモンを狩りながら歩くようにしている。そのおかげで現在トレーナーレベル32 まできた。
[二重課題]の関連記事
2018年5月17日
太極拳の転倒予防効果は?
元
Does Tai Chi improve balance and reduce falls incidence in neurological disorders? A systematic review and meta-analysis
2018 5月 香港
太極拳は中国武術の1つで300年の歴史がある。円をえがくようにおおくの関節を動かすスムースな動作が、神経症状を示す患者のバランス能力の改善と転倒予防によいと考えられている。
そこでこれまでの研究をシステマティックレビューしてみたそうな。
神経疾患患者への太極拳と、バランス能力および転倒を評価した研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・被験者720人を含む10件の研究がみつかった。
・これらのうち7件はパーキンソン病患者で3件が脳卒中患者を対象としていた。
・パーキンソン病での タイムアップアンドゴーテストで評価するバランス能力は、なにもやらない場合よりは改善していたが 他の運動療法に比べるとあきらかな改善はなかった。
・太極拳により転倒事例はパーキンソン病 脳卒中ともにあきらかに減少していた。
・脳卒中でのバランス能力は他の運動療法にくらべあきらかな改善はなかった。
太極拳はパーキンソン病や脳卒中でのあきらかな転倒予防効果があった、
というおはなし。
感想:
中国のどこかの公園みたいに大勢にまぎれて見よう見まねで太極拳やってみたい。
そとでひとりでやる勇気がないから。
[太極拳]の関連記事
2018年5月10日
慢性期の下肢感覚麻痺の割合と転倒
元
The prevalence, distribution, and functional importance of lower limb somatosensory impairments in chronic stroke survivors: a cross sectional observational study
2018 5月 イギリス
脳卒中後の下肢の感覚麻痺の影響については急性期患者の調査がおおく、慢性期患者のそれはよくわかっていない。
そこで慢性期患者について下肢感覚麻痺の種類と割合、歩行能力や転倒との関連について詳しくしらべてみたそうな。
平均年齢67、自立歩行のできる慢性期脳卒中患者163人について下肢の複数の感覚テストおよび歩行能力テスト、転倒体験との関連を解析したところ、
次のようになった。
・56%が下肢になんらかの感覚障害があった。
・内訳は、全体の18%が触覚や圧覚 痛覚、55%がシャープさ(sharp-blunt)の識別能力、19%が身体の位置や動きを知る深部感覚、に障害があった。
・スネやももよりも遠位の足やつま先の感覚障害がおおかった。
・足や足首の深部感覚の障害があきらかに転倒事例と関連していた。
慢性期脳卒中患者の下肢感覚障害は半数以上にみられ、いろいろなパターンがあった。とくに足や足首の深部感覚の低下が転倒と相関していた、
というおはなし。
感想:
まさにコレ。
足の裏と足首の感覚麻痺が歩行問題の最大の理由。
だからスネに電気流したりももをパワーアシストするはちょと違うと思う。
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