元2024 1月 ベルギー
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2024年2月11日
驚愕の転換点!「両側上肢トレーニング」が脳卒中患者の回復に革命をもたらす - 新たな希望の光
2023年12月16日
脳卒中後の上肢協調運動:左右脳の意外な影響
元2023 12月 ドイツ
2022年9月18日
脳卒中リハビリセンターに求められていること
元2022 9月 イギリス
2022年2月17日
両腕トレーニングの左右脳卒中の違い
元2021 1月 パキスタン
2021年4月26日
エイリアンハンドシンドロームのリハビリ法
元2021 2月 ベルギー
2020年11月16日
両腕トレーニングの脳機能への効果
元2020 11月 中国
2020年8月25日
2020年8月14日
第一週の上肢の使用頻度
元2020 8月 アメリカ
2019年10月17日
重度上肢麻痺の両手準備運動の効果
元
Bilateral motor priming for post stroke upper extremity hemiparesis- A randomized pilot study
2019 10月 アメリカ
脳卒中の上肢リハビリにはCI療法があるが ごく軽い麻痺患者にしか適用できない。中-重度麻痺患者への ロボットやミラー、VRなどのリハビリ方法が試みられているがいずれも成果は芳しくない。
両手準備運動(Bilateral motor priming)では麻痺していない手の動きにあわせて麻痺手が左右対称に連動する装置をもちいる。この動きにより左右脳半球の働きがバランスされリハビリがすすむという報告がいくつかある。
そこで、上肢の重度麻痺患者に対し両手準備運動の効果を検証してみたそうな。
脳卒中の発症から6ヶ月以上経つ重度の上肢麻痺の患者16人について上肢の課題訓練(45分間)をおこなった。
課題訓練の直前に、
両手準備運動15分間 または
パソコンゲーム15分間(コントロール)をおこなうグループにわけた。
「両手準備運動」は両手が連動して鏡像運動する装置の上で手首の曲げ伸ばしを1周期1秒のペースでおこなった。
これらを1日2時間 x 週に2-3回ペースで 計15セッション行った。
TMSをつかって半球間抑制の程度も測定した。
上肢機能を、Chedoke Arm and Hand Activity Index9:CAHAI-9 および Fugl Meyer Upper Extremity:FMUE で6週間後までフォローした。
次のようになった。
・CAHAIスコアの改善度にはグループ間であきらかな差はみられなかった。
・FMUEでは両手準備運動グループが有意にすぐれた改善を示し、介入前後で10ポイント向上していた。(コントロールは4.4ポイントの向上)
・半球間抑制の持続性も両手準備運動グループであきらかにおおきかった。
上肢リハビリのまえに15分間の両手準備運動を加えることで重度麻痺患者の運動機能スコアがおおきく向上した、
というおはなし。
感想:
これって 両手のひらをあわせて指を絡めて離れないようにして、健常手でリードしながら両手首を左右にクキクキ動かすのと同じことと考える。特別な装置はいらないとおもうよ。
両手をパタパタ動かしてからリハビリすると左右の脳がシンクロしてどうのこうの…
両手準備運動をすると脳が刺激されて上肢リハビリが加速することが判明!
ランセット誌:ロボット上肢リハビリ まっっったく効果ない
2019年5月27日
【結論】片手訓練と両手訓練
元
Comparison of bilateral and unilateral upper limb training in people with stroke- A systematic review and meta-analysis
2019 5月 中国
脳卒中の上肢麻痺のリハビリテーション方法として片手訓練(unilateral upper limb training)と両手訓練(bilateral upper limb training)がある。
片手訓練は麻痺側の手の課題指向型訓練が相当し、それをさらに集中的におこなうCI療法を含む。
いっぽう両手訓練は健常手とのカップリング効果を期待して麻痺手の改善をはかる方法である。
これまで片手訓練と両手訓練の効果をくらべたメタアナリシスがいくつかなされたが そのいずれもが片手訓練にCI療法を含んでいた。
CI療法は訓練量のおおさとスケジュールの緻密さにより患者の68%が訓練を完遂できず、恩恵をうけるのはわずか20-25%のみという。
さらにその適応基準は非常にきびしく、患者は手首を10度以上伸ばせて親指と他の指が開くことを事前要求される。
結果的にCI療法は軽度の麻痺患者のみが対象になってしまうことから、これをメタアナリシスに含むことはまったく適切ではないと考えられる。
そこでCI療法を除いて、片手訓練と両手訓練についてメタアナリシスをやりなおしてみたそうな。
CI療法をふくまない片手訓練および両手訓練のこれまでの研究を厳選し、データを統合 再解析して、
評価基準
Fugl-Meyer Assessment of Upper Extremity (FMA-UE),
Wolf Motor Function Test (WMFT),
Action Research Arm Test (ARAT)
Box and Block Test (BBT)
について効果を比較したところ、
次のようになった。
・被験者842人を含む21のランダム化比較試験がみつかった。
・片手訓練にくらべて両手訓練はFMA-UEスコアがあきらかに優れていた。
・しかしWMFTの完遂率および WMFT,ARAT,BBTの機能パフォーマンスの点では有意な差は確認できなかった。
両手訓練は運動機能FMA-UEの改善にあきらかに優れていた。しかし巧緻性をしめすWMFT,ARAT,BBTの点で片手訓練と有意な差はなかった、
というおはなし。
感想:
「CI療法は はじめからなかったことにしましょう」←著者が言いたいこと。
2018年5月11日
麻痺していない手を鍛える意義
元
Unilateral wrist extension training after stroke improves strength and neural plasticity in both arms
2018 5月 カナダ
片方の手や脚の筋肉を鍛えた効果が 鍛えていないもういっぽうの手や脚に伝達される「クロスエデュケーション」は重度の片麻痺で訓練のできない脳卒中患者への応用が期待されている。
下肢についての応用例はいくつかあるが上肢のそれはほとんどないので実験してみたそうな。
慢性期の脳卒中で片麻痺の患者24人について、麻痺していないほうの手関節の背屈筋を最大筋力で鍛える訓練を5週間継続した。
次のようになった。
・5週間後 20人が訓練を完遂した。
・非麻痺がわの手関節背屈筋力は42%、麻痺手のそれは35%増加した。
・さらに5週間後のフォローでもこの筋力増加量は維持されていた。
・4人の患者で臨床的に意義あるレベルでの手の機能改善があった。
・皮膚反射や皮質静止期間、脳梁抑制を測定することで脊髄路や皮質路の可塑的変化が生じたことがわかった。
非麻痺側の手を集中的に鍛えることで両手の筋力を改善でき、脊髄や皮質にも可塑的変化が生じた、
というおはなし。
感想:
筋繊維が強化されるわけではなくて抑制が外れるってことなんかね。
リハビリにクロスエデュケーションを使うべき理由
2018年2月9日
急性期もOK 両手両腕集中訓練法 HABITとは
元
Short-term Efficacy of Hand-Arm Bimanual Intensive Training on Upper Arm Function in Acute Stroke Patients: A Randomized Controlled Trial.
2018 1月 中国
脳卒中の急性期は上肢機能の改善がいちじるしい時期である。
さいきん片手訓練よりも両手訓練の成果が注目されている。
これまで脳性小児麻痺患者を対象に開発された両手両腕集中訓練法 HABIT(Hand-arm bimanual intensive training)を脳卒中の成人に応用した例はないので実験してみたそうな。
急性期の脳卒中患者128人をHABITと従来リハビリ(課題指向型訓練)グループにわけた。
HABIT では 1)胸帯の強化、2)触覚、3)両腕の協調、4)手の細かい動作、にフォーカスした訓練をおこなった。
2週間の訓練ののち 成果を比較したところ、
次のようになった。
・上肢機能FMAスコアは 52 vs. 44 でHABITグループがあきらかに高く
・ARATスコアも 35 vs. 33 でHABITグループが高く、運動誘発電位も高かった。
HABITでは急性期脳卒中患者の上肢運動機能の改善度が従来リハビリよりもあきらかにすぐれていた、
というおはなし。
感想:
根性論ではなく科学的なリハビリを、、ってことなんだろな。
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない
急性期脳卒中患者へのCI療法は?
2017年2月10日
片麻痺の両手訓練と日常生活動作
元
Effectiveness of Bilateral Arm Training for Improving Extremity Function and Activities of Daily Living Performance in Hemiplegic Patients.
2017 2月 韓国
上肢の運動支配は 左右それぞれ対側の脳半球が90%、同側の脳半球が10%を担っている。また、損傷した脳皮質は 麻痺手のみを動かす場合に比べ 両手運動時により活発になることがわかっている。
これらの事実から脳卒中の上肢リハビリには両手を用いる運動が推奨できるが、日常生活動作への影響はよくしらべられていない。
脳卒中で片麻痺の患者30人について、両手訓練と通常リハビリのみのグループにわけた。
両手訓練では皿洗い、コーヒー準備、タイピング、くだものをむく、洗濯物たたみ の5つの動作を訓練した。
両グループには通常のリハビリも行い、8週間後の上肢機能と日常生活動作を評価 比較したところ、
次のことがわかった。
・両グループともに上肢機能、日常生活動作がおおきく改善した。
・それらの改善度は両手訓練グループであきらかにすぐれていた。
脳卒中で片麻痺の患者には両手を使う訓練を加えると 日常生活動作の改善により効果的である、
というおはなし。
感想:
かつて麻痺手のみの強制訓練がベストであると かたくなに信じられていた時代があった。それを知らないと なぜことさらに "両手" をアピールするのか理解できないだろう。
2014年3月18日
両手をパタパタ動かしてからリハビリすると左右の脳がシンクロしてどうのこうの…
元
Bilateral Priming Before Wii-based Movement Therapy Enhances Upper Limb Rehabilitation and Its Retention After Stroke: A Case-Controlled Study.
2014 3月 オーストラリア
両手準備運動には 脳卒中によって崩れた脳半球間のバランスを整える効果があるという。
実際のところどうなのか実験してみたそうな。
10人の脳卒中患者について14日間の上肢リハビリを行う。
リハビリに際して 15分間の両手準備運動を行い、つづいてゲーム機Wiiを用いた運動訓練を行った。
両手準備運動は健側の手首と連動する器具を用い麻痺手が受動的に動く仕組みになっている。
併行して両手準備運動の無い比較グループも用意した。
訓練前後の運動機能を評価した。
次のようになった。
・両グループともに上肢機能が改善した。
・両手準備運動グループで上肢機能スコアがずっと優れていた。
・この効果はリハビリのあと28日間以上継続していた。
上肢リハビリのまえに両手準備運動をすると回復がとてもはかどることが確認できた、
というおはなし。
感想:
元はといえば前脚だから、歩行訓練と同じように左右同期運動させるのはアリだと思う。
2014年2月25日
上肢ミラーセラピーの効果的なやり方
元
Effects of a Mirror-Induced Visual Illusion on a Reaching Task in Stroke Patients: Implications for Mirror Therapy Training.
2014 2月 オランダ
ミラーセラピーの効果的な実行条件について調べてみたそうな。
発症6ヶ月以上の脳卒中患者93人を次の5つの条件ごとのグループに分けて、リーチ課題訓練を行い 効果を測定した。
1)鏡を使わずに麻痺手の訓練を直接見る。(→ 通常のリハビリ)
2)健側手の訓練を直接見る。
3)鏡に映した健側手の訓練を見る。(→ ミラーセラピー)
4)両手を使い、麻痺手は衝立てで隠す。
5)両手を使い、健側手を鏡に映す。
1)-3)は片手訓練。
次のようになった。
・1)がもっとも効果があった。
・3)は1)とほぼ同程度の効果があった。
・2)は1)に比べ改善程度がずっと低かった。
・両手運動での動作に要する時間は、鏡の有無に関わらずあまり改善しなかった。
鏡に映した健側手の動作を観察する いわゆるミラーセラピーが運動学習を促すことがわかった。鏡を使った両手訓練は片手訓練より優れているわけではなかった、
というおはなし。
感想:
鏡1枚でクロスエデュケーション効果が激増するってことか。
リハビリ革命だな。
2013年11月6日
両手準備運動をすると脳が刺激されて上肢リハビリが加速することが判明!
元
Bilateral Priming Accelerates Recovery of Upper Limb Function After Stroke: A Randomized Controlled Trial.
2013 10月 ニュージーランド
Priming Before Physical Therapy Facilitates Stroke Rehab
脳卒中後の自立の可否は上肢機能の回復にかかっている。
そこで、PTリハビリ前の両手準備運動が脳のバランスと機能回復に影響するか調べてみたそうな。
亜急性期の脳梗塞患者57人について、次の2グループに分けた。
*両手準備運動グループ→PTリハビリのまえに、左右連動する器具を使って両手首を鏡対称に運動させる。
*比較グループ→PTリハビリ前に、前腕に電気刺激を間欠的に与える。
これを15分間×週5回×4週間続ける。
6,12,26週間後の上肢機能を計測、比較した。
また、両脳半球の興奮性をTMSで測定した。
次のようになった。
・12週時点で、もうこれ以上良くなりそうもないってレベルまで回復を遂げた患者の割合は、両手準備運動グループが比較グループの3倍以上だった。
・左右脳半球間のバランスも両手準備運動グループで抜群に良かった。
両手準備運動をすると脳が刺激されて上肢リハビリが大いに加速することがわかった、
というおはなし。
感想:
そんな気がしてた。
だって両手、両腕を一緒に動かすと気持ちいいもん。
しびれた左手くんを右手兄さんが手本を示しながらサポートしてくれるような安心感、心地よさを 今でも感じる。
2013年5月12日
普段から両手をよく使っている人は上肢麻痺になってもすぐに回復できる
元
Laterality affects spontaneous recovery of contralateral hand motor function following motor cortex injury in rhesus monkeys.
2013 5月 アメリカ
脳の利き手への偏りと上肢機能の回復との関係を調べてみたそうな。
アカゲザルの利き手と反対側の脳半球の運動皮質を人為的に損傷させて、その後の自発的な回復を測定した。
フードペレットを拾う作業を通じて、脳損傷前後での上肢機能と利き手依存度の評価を行った。
次のようになった。
・利き手依存度が大きいほど上肢運動機能の回復が悪かった。
・運動皮質の損傷が大きいほど、上肢の障害が大きく 回復も良くなかった。
利き手依存度が大きいほど、それを支配する運動皮質の損傷からの回復が良くないことがわかった。
このことから両手を均等に使える人ほど、脳卒中からの回復が早いと予想できる、
というおはなし。
感想:
一方の脳に偏っている人は、それがダメージを受けた時に他方からの支援を受けにくいんじゃないか...ってこと と理解。
2013年4月28日
上肢リハビリは両手でやった方がいいと思うの
元
Bilateral coupling facilitates recovery of rhythmical movements from perturbation in healthy and post-stroke subjects.
2013 4月 アメリカ
脳卒中で麻痺が残った腕はリズミカルに振ることがむつかしい。
両腕をシンクロさせてリズミカルに動かすことが脳卒中患者の上肢リハビリに役立ちそうか調べてみたそうな。
慢性期脳卒中患者と健常人について、立った状態で肩関節を軸に片腕または両腕を前後に一定の周期で振らせる。
途中、異なる周期で電磁石を使い一瞬だけ片腕の振りを強制的に妨害する。
このあと再び元の周期の腕振りに戻るまでの時間を計測、比較した。
次のようになった。
・健常者では、妨害を受ける腕の左右に関わらず、片腕よりも両腕を振っていたときに腕の振り周期が早く戻った。
・脳卒中患者では、麻痺腕に妨害を加えたときにのみ、両腕振りでの回復が片腕の場合より早かった。
・これは非麻痺腕の動きが麻痺腕の乱れからの回復を促したと考えられた。
・さらに脳卒中患者ではリズム妨害の直後、両腕の振り幅がいったん狭くなった。
・これらの結果は、両腕振りが単体の運動系として制御されていることを示す、と考えられた。
片腕のリズムの乱れが両腕の協調によって収まった。
両腕を振ったり、麻痺していない腕をリハビリ訓練に加えることで回復が促されるかも知れない、
というおはなし。
感想:
わかる気がする。
歩きながら普通に両腕を振るのは意識しないとむつかしい。
また、階段登り降りや自転車こぎはなんでもないのに、
両足でジャンプするのはいまだに非常な困難がある。
麻痺側ばかり訓練しても絶対に超えられない壁があることを実感している。
2012年8月16日
両手リハビリはそんなにすごいのか?
Comparison of unilateral versus bilateral upper extremity task performance after stroke.
2012 8月 アメリカ
脳卒中後の上肢リハビリは片手だけで行うよりも
両手の方が効果的、と言われている。
その効果を検証してみたそうな。
16人の脳卒中片麻痺患者と12人の健常人について、
手を伸ばして物を掴んで持ち上げて離す動作 を
両手および片手で行い、
掴むまでの時間、手の軌跡、指の動き、握力、離すタイミング
などを解析、比較した。
次のことがわかった。
・両手運動が片手運動を上回っているという動作要素は見つからなかった。
・むしろ、両手運動時は手を離すタイミングが遅れる傾向があった。
・他の動作要素にも違いはなかった。
両手運動が片手運動よりも圧倒的に優れている
わけではない ことがわかった、
というおはなし。
感想:
そりゃそうだろな。
両手訓練と聞いて …
【決着】 CI療法(片手訓練) vs 両手訓練
手のリハビリは両手をシンクロさせて対称に動かすとよい
両手運動リハビリが優れている理由を東大の天才科学者が解明
2012年6月3日
両手運動リハビリが優れている理由を東大の天才科学者が解明
Recovery in Stroke Rehabilitation through the Rotation of Preferred Directions Induced by Bimanual Movements: A Computational Study.
2012 5月 日本
脳卒中リハビリは片手運動よりも両手運動の方がより効果的である。
その仕組みの解明に挑戦してみたそうな。
計算モデルを作ってシミュレートしたところ、
ダメージを負った脳の運動野ニューロンの働きの
最適方向が両手運動により回転することがわかった。
これは両半球間の抑制バランスの再編につながる。
そのためリハビリが捗(はかど)るのである、
といったおはなし。
感想:
難しくて よくわからないけれども、
"学習された不使用理論" と同じくらい面白そうに感じた。
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