元
Effect of Gamma Binaural Beats on Cognitive Functions in Healthy Subjects
2019 6月 インド
背景:
バイノウラルビート(Binaural Beat)は、わずかに異なる周波数の2つの正弦波が別々に両耳に提示されたときに知覚される聴覚の「錯覚」である。
バイノウラルビートの振動周波数に脳波が引きずられて(entrainment)、脳の様々な認知領域に影響を与えると考えられている。
目的:
本研究の目的は、40Hzのバイノウラルビートへの20分間の持続的暴露の単一セッションが、健康な被験者の認知パフォーマンスに肯定的な効果を持っているかどうかを確認すること。
方法:
研究は18歳から28歳までの28名の被験者(男性15名、女性13名)を対象に、2回のセッションで実施した。
選択的注意と認知的柔軟性は、Eriksen flanker task の葛藤タスクの通常反応時間(NRT:Normal Reaction Time)と干渉反応時間(IRT: Interference Reaction Time)を使用してテストした。
各セッションでは、40Hzのバイノーラルビートまたはピンクノイズのいずれかを適用する前と後にNRTとIRTを測定した。
結果:
本研究では、ピンクノイズと比較して、40Hzバイノウラルビートを用いた介入後のNRTとIRTの統計的に有意な減少を示した。
結論:
本研究では、40Hzバイノウラルビートを用いた単回のセッションは、ピンクノイズと比較して、NRTとIRTが統計的に有意に減少することが示された。
本研究では、40Hzのバイノーラルビート刺激を20分間行うことで、健康な被験者の認知パフォーマンスが向上することが示唆された。