元
High-Frequency Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation (rTMS) Improves Functional Recovery by Enhancing Neurogenesis and Activating BDNF-TrkB Signaling in Ischemic Rats
2017 2月 中国
反復的経頭蓋磁気刺激(rTMS)は、脳卒中の治療法として期待されている。
しかし、その根底にあるメカニズムは未だ解明されていない。
そこで人為的に脳梗塞にしたネズミをつかって、高周波rTMSが神経新生の亢進と脳由来神経栄養因子(BDNF)/トロポミオシン関連キナーゼB(TrkB)経路の活性化を介して機能回復を改善するかどうか、および20Hz rTMSと間欠的シータバースト刺激(iTBS)の効果を比較してみたそうな。
rTMS後のラットは、神経機能の評価後、中大脳動脈閉塞(MCAO)の7日後と14日後に解剖した。神経新生は特異的マーカーを用いて測定した。
Ki67、Nestin、doublecortin(DCX)、NeuNおよびグリア線維性酸性タンパク質(GFAP)を用いて神経新生を測定し、BDNFの発現レベルをウエスタンブロッティングおよびRT-PCR分析により可視化した。
次のことがわかった。
・いずれの高周波rTMS法も神経機能を有意に改善し、梗塞容積を減少させた。
・さらに、20HzのrTMSとiTBSは神経新生を有意に促進し、梗塞周囲線条体におけるKi67/DCX、Ki67/Nestin、Ki67/NeuN陽性細胞の増加を示した。
・これらの有益な効果は、BDNFとリン酸化されたTrkBのタンパク質レベルの上昇を伴っていた。
高周波(5-20Hz)rTMSは神経新生を促進し、BDNF/TrkBシグナル伝達経路を活性化することで機能回復を改善する可能性があった、
というおはなし。