元
Ten year recurrence after first ever stroke in a Japanese community: the Hisayama study
2004 2月 日本
脳卒中の長期的な再発にフォーカスした集団ベースの研究は、日本ではほとんど行われていないのでくわしくしらべてみたそうな。
久山町における40歳以上の1621人を32年間フォローし、初めて脳卒中になった410人をさらに10年間フォローした。
次のようになった。
・フォロー期間中に26%が脳卒中を再発した。
・累積再発率は、5年後で35.3%、10年後で51.3%だった。
・くも膜下出血(SAH)、脳出血、脳梗塞の10年後の再発率は、それぞれ70.0%、55.6%、49.7%であり、SAHと脳梗塞の差は有意だった。
・SAHや脳出血の再発は、ほとんどが発症後1年以内に起こっていたが、脳梗塞の再発は観察期間中一貫して増加していた。
・脳梗塞の再発率は、ラクナ梗塞(46.8%)よりも心塞栓症(75.2%)の方が高かった。ラクナ梗塞やアテローム血栓性脳梗塞では、10年後の脳梗塞再発リスクは年齢とともに上昇したが、他の種類ではリスク上昇はなかった。
・アテローム血栓性脳梗塞,心塞栓性脳梗塞,SAHの後では,最も再発しやすい脳卒中の種類は最初の脳卒中と同じであったが,ラクナ梗塞や脳出血の後では再発のパターンが異なっていた。
日本人は、他の集団にくらべて脳卒中の再発率が高かった。脳梗塞の再発率は増加傾向にあった、
というおはなし。
感想:
患者をビビらせるためにひんぱんに引用される有名な研究。