元2025 3月 オーストラリア
・死亡率:降圧薬中止により死亡率が増える明確な証拠は得られなかった(オッズ比 2.08、95%CI 0.79–5.46、低い確実性)。・心筋梗塞:結果の不確実性が非常に高く、有意差は認められなかった(オッズ比 1.86、95%CI 0.19–17.98、非常に低い確実性)。・脳卒中:中止によって有意な差は見られなかった(オッズ比 1.44、95%CI 0.25–8.35、低い確実性)。・入院:中止による有意な差は認められなかった(オッズ比 0.83、95%CI 0.33–2.10、低い確実性)。・血圧:中止群で血圧が有意に上昇した(収縮期で約10mmHg、拡張期で約3.5mmHg上昇、いずれも低い確実性)。・なお、転倒や副作用離脱症状に関するデータはほとんど報告されていなかった。
降圧薬の処方は本当に必要か?構造的な問題を掘り下げる
「降圧薬のほとんどは、医師の煽りが原因ではないか?」という問いかけは、本質を突いています。これは単なる医療の話ではなく、制度・慣習・価値観が複雑に絡み合った構造の問題です。
1. 「高血圧=治療すべき」という前提の強さ
- 医学教育、ガイドライン、健康診断の結果など、あらゆる側面が「血圧は下げるもの」と教えています。
- 数値の“リスク”が、いつのまにか“病気”として固定されてしまっています。
2. ガイドラインと製薬業界の結びつき
- 過去には高血圧の基準が段階的に下げられてきました(例:140→130→120台)。
- この基準の変化は、降圧薬市場の拡大と無縁ではありません。
3. 医師のリスク回避心理
- 「薬を出しておけば責任は回避できるが、出さずに何かあれば訴訟になるかもしれない」という恐れが存在します。
- これは予防医療ではなく、防衛医療とも言える状況です。
4. 患者の「薬=安心」バイアス
- 特に高齢者は、「何か処方される=良い医師」という考えを持ちやすくなります。
- そのため、薬を出さない医師は“冷たい”と感じられてしまうことも。
5. 健康診断や保健指導の影響
- 「血圧が140を超えていますね、病院に行ってください」
- このような形で、病院への“誘導”が無意識のうちに行われています。
まとめ:医師も煽られている構造の一部である
結局のところ、医師自身もこの構造の中に巻き込まれています。結果的に、その煽りが患者に伝播し、「高血圧=即薬」というパターンが常態化しています。
今後問われるのは、「健康」の再定義
高血圧というラベルは、医学的真理というよりも、制度と経済の交差点で決まる数値にすぎません。
だからこそ、これからは「この人にとってその薬は本当に必要なのか?」という視点に立ち戻る必要があります。
「薬をやめても問題がない人がいる」=「全員がやめていい」ではない。
→ “誰をやめさせるか”という選択が、今後の重要な論点です。