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日々の飲み物が健康に与える影響は大きい。特に、脳卒中経験者にとって、心血管リスクを管理することは再発予防の鍵となる。
そこで、水、コーヒー、紅茶の摂取が心血管疾患(CVD)リスクに及ぼす影響を性差も含めてくわしくしらべてみたそうな。
イギリスのUK Biobankのデータを用いた。対象は40歳以上の約46万人(男性210,239人、女性251,383人)で、飲料の摂取状況は自己申告によって記録された。
心不全(HF)、冠動脈疾患(CHD)、脳卒中の発症を追跡し、性別ごとに水、コーヒー、紅茶の摂取との関連をCox回帰分析により評価した。
次のことがわかった。
・8.7年間の追跡期間中に、心不全(2.40%)、冠動脈疾患(7.24%)、脳卒中(2.10%)の新規発症が確認された。
・解析の結果、水の摂取量が多い人は、男女ともに心血管疾患のリスクが低かった。
・1日6杯以上のコーヒー摂取は、心不全(男性1.16倍、女性1.25倍)、冠動脈疾患(男性1.27倍、女性1.21倍)、脳卒中(男性1.13倍、女性1.20倍)のリスク増加と関連していた。
・紅茶の大量摂取(6杯以上)も心不全(男性1.19倍、女性1.12倍)や冠動脈疾患(男性1.12倍、女性1.18倍)のリスク上昇と関連があった。
・水の摂取による保護効果は、コーヒーや紅茶の摂取量が多いほど低下する傾向が見られた。
水の摂取は脳卒中など心血管疾患のリスクを低下させるが、コーヒーや紅茶の過剰摂取はそのリスクを高める可能性があることがわかった、
というおはなし。
感想:
お茶でわるいはなしをきいたことがなかったから少々意外。
紅茶のリスク上昇については、イギリスでの飲み方(ミルクや砂糖を加える習慣)が影響しているかも、って書いてある。