元
ナッツは健康食品として広く知られているが、加工方法によって健康への影響が異なる可能性がある。
特に、塩味やローストといった加工が施されたナッツの摂取が心血管疾患や脳卒中リスクにどう影響するのかについては、これまで議論が分かれてきた。
そこで、遺伝データを用いたメンデルランダム化解析によって、ナッツの摂取と脳卒中など心血管疾患リスクとの因果関係をくわしくしらべてみたそうな。
この研究では、イギリスのバイオバンクとフィンランドの大規模なコホート研究から得られた遺伝データを利用し、ナッツ摂取の影響を調査した。調査対象は以下の4種類に分類された:
無塩ピーナッツ
無塩ナッツ(アーモンドなど)
塩味またはローストされたナッツ
塩味またはローストされたピーナッツ
メンデルランダム化解析を用い、これらナッツの摂取が心血管疾患(虚血性心疾患、心房細動など)や脳卒中(虚血性、出血性を含む)に与える因果関係を調べた。また、血中インスリン、コレステロール、血糖値といった代謝因子がその影響を媒介しているかどうかも解析した。
次のことがわかった。
・塩味またはローストされたピーナッツは、虚血性心疾患(IHD)のリスクを約1.5倍に増加させる可能性がある(オッズ比1.4866)。
・このリスク増加は、空腹時インスリン(FI)、低密度リポタンパク質(LDL)、空腹時血糖(FG)の変化を介して部分的に説明された。これらの代謝因子が影響の約28%を占めることが示された。
・他のナッツ(無塩ナッツ、無塩ピーナッツ、塩味またはローストされたナッツ)については、心血管疾患や脳卒中との有意な因果関係は見られなかった。
・特に脳卒中については、全てのナッツタイプで因果関係が確認されなかった。
この研究から、塩味やローストといった加工がピーナッツの健康への影響を大きく変える可能性が示唆された。脳卒中リスクに直接的な因果関係は見られなかったが、塩味ピーナッツは代謝に悪影響を与え、心血管疾患のリスクを高める可能性がある。加工ナッツを避け、無塩でローストされていないナッツを選ぶことが健康管理の鍵となるだろう、
というおはなし。
感想:
今回は因果関係はよくわかんなかったけど、 ピーナッツは脳卒中にいいみたいよ。↓