元
くも膜下出血(aSAH)を経験した後、生存者の多くは不安やうつを抱える。しかし、aSAH後の自殺リスクについては十分な研究が行われてこなかった。
そこで、aSAH生存者の自殺リスクが一般人口と比べてどの程度高いのかをくわしくしらべてみたそうな。
フィンランド国内の医療登録データを用い、1998年から2017年にaSAHを発症し、発症30日後まで生存した15歳以上の患者を対象とした。
対象者は2018年末まで追跡され、一般人口と比較して自殺リスクがどの程度高いかを**標準化死亡比(SMR)**を用いて分析した。
次のことがわかった。
・対象となったaSAH生存者は5,708人(女性59%、中央値55歳)であり、53,060人年の追跡期間中に19人(女性5人、男性14人)が自殺した。自殺の手段は**薬物中毒(7人)、首吊り(6人)、銃器(3人)、飛び降り(2人)、刃物(1人)**であった。
・aSAH生存者の自殺率は10万人年あたり35.8人であり、一般人口の期待値(20.4人)と比較して**1.75倍(95%CI 1.09-2.69)**のリスク増加が確認された。
・特に、15-39歳の若年層では自殺率が3.57倍(SMR 3.57, 95%CI 1.31-7.92)であり。発症から1年以内の自殺率が最も高く、3.64倍(SMR 3.64, 95%CI 1.16-8.77)
であった。その後の年数ではリスクが低下したが、長期的にも一般人口より高い傾向が見られた。
aSAH生存者の自殺リスクは、一般人口より75%高く、特に若年層と発症後1年以内に自殺リスクが顕著に上昇することが明らかになった。
これらの結果から、aSAH生存者に対する精神的ケアの強化が求められる。特に、若年層や術後早期の患者に対して、うつ症状のスクリーニングや心理サポートを積極的に行うことが重要である、
というおはなし。
感想:
ワタシ『動脈瘤治療の侵襲性の高さが原因じゃない?』
AI『『動脈瘤治療の侵襲性の高さも、自殺リスク増加の一因になりうる。特に以下の要素が影響している可能性がある。
- 開頭クリッピング手術:頭蓋骨を開いて動脈瘤を直接処理するため、術後の痛みや倦怠感が長引く。
- 血管内コイル塞栓術:低侵襲とされるが、再治療のリスクがあり、完全な安心感が得られにくい。
- 術後合併症(脳血管攣縮、低酸素脳症など)が後遺症を引き起こし、精神的負担を増大させる。
- 記憶障害、遂行機能障害、言語障害などが生じ、社会復帰のハードルが高くなる。
- 自立生活が困難になり、自己評価の低下や抑うつ状態に陥りやすい。
- 動脈瘤は破裂リスクをゼロにできないため、長期的な不安を抱えやすい。
- コイル塞栓術では再治療の必要性が20~30%と言われており、治療後も「いつかまた手術が必要になるかもしれない」という心理的ストレスが続く。
- 術後のMRIや血管造影による定期検査も、患者に不安を与える要因となる。
- 疲労感、頭痛、めまいなどの慢性的な体調不良に悩まされることがある。
- 仕事復帰が難しくなり、経済的な問題を抱えるケースも少なくない。
- これらの要因が抑うつや自殺念慮の増加につながる可能性がある。
- 「治療しなければ破裂のリスクがあるが、治療すれば後遺症のリスクがある」というジレンマに直面し、強い心理的ストレスを受ける。
- 「治療を受けたのに元の生活に戻れない」という絶望感が、自己評価の低下につながる可能性がある。
動脈瘤治療の侵襲性が高いため、術後に神経学的後遺症やQOLの低下が生じ、それがうつ病や自殺リスクの増加につながる可能性は十分に考えられる。特に、
研究では「心理的ストレスが強い若年層で自殺リスクが高い」とされており、動脈瘤治療の侵襲性と精神的影響の関連について、さらなる調査が求められる。』
------ AIここまで ------
●くも膜下出血の動脈瘤治療効果を証明できるランダム化比較試験はいまだ世に存在しない。
まともな根拠に基づいた治療ではないため医療事故が絶えず、
●くも膜下出血大国の日本では、頭痛しかない軽症くも膜下出血患者であっても、ただちに鎮静剤により意識のない状態にしたうえで身体拘束も行い、手術から逃げ出せないようにする慣習がある↓。
●その体験をkindleで読める↓。無料マンガでわかりやすい。
あらすじ)
著者が強い頭痛で病院を訪れると、検査中になぜか意識が無くなった。手術などしてほしくなかったにもかかわらず、目が覚めると「希望してもいない」コイルがアタマに詰められていた。後日コイルトラブルで言葉が出なくなり、現在は再手術を勧められているという衝撃のノンフィクション。
●読んで納得↓