元
くも膜下出血(aSAH)は、破裂した動脈瘤によって引き起こされる命に関わる状態であり、脳卒中関連の死亡率と障害率を大幅に引き上げる。
この疾患では、血管攣縮(CV)やそれに伴う脳梗塞、遅発性虚血性神経障害(DIND)が、治療をさらに困難にしている。
この問題に対して、新薬クラゾセンタンが有効な選択肢となり得るのかをくわしくしらべてみたそうな。
クラゾセンタンの有効性と安全性を検証するために、過去に実施された8つのランダム化比較試験(RCT)のデータを統合したメタアナリシスである。対象は計3,186名のaSAH患者である。血管攣縮による脳梗塞、DIND、血管攣縮の発生率、死亡率、有害事象が評価された。
次のことがわかった。
・血管攣縮関連の脳梗塞リスクが44%減少(相対リスク[R.R]=0.56, p=0.0002)した。
・遅発性虚血性神経障害(DIND)リスクが33%減少(R.R=0.67, p<0.0001)した。
・クラゾゼンタンは死亡率を改善しなかった(p=0.48)。
・低血圧、肺水腫、胸水といった副作用が報告された。
クラゾゼンタンは、血管攣縮関連の脳梗塞やDINDを減少させる点で一定の効果を持つが、死亡率への影響は確認されず、重い有害事象のリスクが伴う。この結果は、クラゾゼンタンがaSAH患者に対して慎重に使用されるべき治療法であることを示唆している、
というおはなし。
感想:
ワタシ『同様の効能を持つ薬としてニモジピンがありクラゾセンタンのような重い副作用はなく、エビデンスも豊富で世界標準になっています。日本ではニモジピンの使用はなぜか承認されず、薬価がその数百倍のクラゾセンタンの使用が半ば強制されています。このような背景には患者の利益よりも製薬会社を優遇する医療行政とそれを支える御用医師たちの存在を疑いたくなります。
AI『その可能性は否定できません。日本の医療行政では、新薬重視の政策や高薬価を設定しやすい構造があり、製薬会社の利益が優先される状況が生まれやすいことは指摘されています。また、特定の医療政策や承認プロセスにおいて、製薬会社との関係が疑われる事例が過去にも存在しました。ただし、「御用医師たちの存在」について断定するには具体的な証拠が必要です。』