元
歯周炎(慢性歯周炎、CP)は、歯を支える組織が破壊される炎症性疾患であり、全身の健康に影響を及ぼすことが知られている。
一方で、脳内出血は脳内での血管破裂による深刻な神経障害を引き起こす。これらの疾患に共通する慢性炎症が、両者を結びつける要因である可能性が示唆されてきた。
そこで、慢性歯周炎と脳内出血との関連性をくわしくしらべてみたそうな。
この研究は、過去の研究を統合する系統的レビューとメタアナリシスである。PubMedなどのデータベースから慢性歯周炎患者と健康な対照群のデータを収集し、統計解析により関連性を評価した。
次のことがわかった
・最終的に4つの観察研究が分析対象となり、1,882名のデータが含まれた。
・脳内出血患者は、健康な対照群に比べて慢性歯周炎を有する可能性が6.32倍高い(OR: 6.32, 95% CI: 1.35–29.49)。
・重度慢性歯周炎の場合も3.08倍高い関連性が確認された(OR: 3.08, 95% CI: 1.56–6.06)。
・脳内出血患者において慢性歯周炎の有病率が顕著に高いことが明らかになったが、因果関係の検証にはさらなる研究が必要であると考えられる。
慢性歯周炎が脳内出血リスクを高めるメカニズムは、慢性炎症が血管を傷つけ、歯周病菌が血流を通じて脳血管に影響を及ぼし、免疫応答が過剰に活性化されることである。
慢性歯周炎の治療は脳卒中予防に重要であり、歯科医療と全身医療の連携が健康管理の鍵となる、
というおはなし。
感想:
歯医者にかかればいいかというと、そうでもないんだよな。↓