元
脳卒中後に肩の痛みや中枢性痛(CPSP)が一般的に見られるが、首(頸部)や腰の痛みも多くの患者に現れる症状である。
しかし、中国の脳卒中患者における頸部痛と腰痛の有病率と、それに関連する要因については十分にわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。
中国の45歳以上の成人を対象とした大規模な全国調査「中国高齢者健康調査(CHARLS)」の2018年データを用いた。
脳卒中を経験した人と経験していない人の両方が対象となり、首や腰の痛みの有無について質問された。
加えて、性別、睡眠時間、昼寝習慣、身体機能の障害、うつ状態など、痛みに関連する可能性のある要因についても調査が行われ、統計的な分析が実施された。
次のことがわかった。
・脳卒中後の患者の26.4%が首の痛み(頸部痛)を、45.4%が腰の痛み(腰痛)を経験していることが判明した。
・これらの割合は、脳卒中を経験していない人々と比較して有意に高かった。
・また、首や腰の痛みのリスクが高まる要因として、女性であること、短い睡眠時間、身体機能の障害、うつ症状などがあった。
・特に、長い昼寝の習慣は頸部痛(首の痛み)のリスクを高める可能性があると示唆された。昼寝が長いと夜間の睡眠が遅れ、体内時計が乱れることで、首の痛みを引き起こすリスクが増すと考えられた。
脳卒中後の首や腰の痛みが非常に一般的であり、そのリスクを高める要因が複数存在することがわかった。特に、身体機能の問題や精神的な健康状態が影響を与える可能性が高いため、脳卒中経験者はこれらの要因に注意を払い、適切なケアや予防策を講じることが重要である、
というおはなし。
感想:
痛み部位は複数箇所回答可能で、痛みの強さについては不問だったもよう。
じぶんはとにかく「肩が」痛かったし、冷たいものに触れても痛かった。