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脳卒中後の認知機能障害(PSCI)は、発症後3ヶ月以内に発生することが多く、患者の約53.4%が軽度から重度の認知機能障害を経験する。
PSCIは、脳の酸素供給の途絶や血液循環の障害によって引き起こされ、炎症や酸化ストレスなどの複数の要因が絡んでいる。
蜂蜜は、古くから健康効果が知られており、特に抗酸化作用や抗炎症作用を持つ成分が豊富に含まれている。これらの成分が、脳の酸化ストレスを軽減し、神経細胞の保護に役立つ可能性がある。
とくに針なし蜂の蜜(SBH)は、通常の蜂蜜と比べて、より高濃度のポリフェノールやフラボノイドを含んでおり、これにより強力な抗酸化作用や抗炎症作用を発揮し、神経保護効果が期待されているので、これまでの研究のレビューをこころみたそうな。
次のことがわかった。
・SBHは、脳卒中後の認知機能障害の進行を抑制する可能性があり、前臨床試験では、不安レベルの低下や記憶保持の向上が確認されている。
・また、SBHの摂取により、炎症性サイトカインの生成が減少し、脳の炎症が抑えられることが示唆されている。
・SBHの抗酸化作用は、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)などの酸化ストレスマーカーの発現を減少させる。
・また、SBHは、核因子カッパB(NFκB)やミトゲン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)などのシグナル伝達経路を抑制し、炎症性サイトカインやケモカインの生成を減少させる。
針なし蜂の蜜は、脳卒中後の認知機能障害に対する自然療法として有望である。抗酸化作用や抗炎症作用を通じて、神経細胞を保護し、認知機能の改善に寄与する可能性が示されている、
というおはなし。
感想:
その蜂蜜は希少ゆえに高額。
ふつうの蜂蜜でもいいんじゃないのかね。