元
血豆状動脈瘤(BBA)は、動脈の内膜と中膜が解離して形成される擬似動脈瘤であり、非常に脆弱で再出血のリスクが高い。
日本人におけるBBAの特徴と治療の難しさ、治療方法の工夫について、症例シリーズと文献レビューをこころみたそうな。
2021年4月から2023年3月にかけて、特定の日本の病院でBBAによるくも膜下出血(SAH)の患者を対象に、
急性期にはできるだけ待機し、亜急性期に血管内治療(EVT)を実施した。
患者の治療結果を評価し、既存の文献と比較することで治療法の効果を検証した。
次のことがわかった。
・研究期間中に96人のSAH患者が入院し、そのうち6人がBBAによるものであった。
・5人の患者にステント支援コイル塞栓術(SAC)を実施し、
・治療を受けた患者のうち4人は良好な結果を得たが、2人は再出血による悪い結果を経験した。
・文献レビューでは、BBAの治療に関して、ステント支援コイル塞栓術(SAC)、フローダイバージョンステント(FD)、重ね合わせステントなどの血管内治療(EVT)が取り上げられ、それぞれの方法の有効性とリスクが議論されている。
日本人の血豆状動脈瘤患者に対する治療は、再出血のリスクと手術の介入リスクを慎重にバランスさせる必要がある。急性期には治療を遅らせることで手術のリスクを軽減し、亜急性期に血管内治療を実施することで治療の成功率を高めることが重要である、
というおはなし。
感想:
本当におかしなことが書いてある。↓
"We are concerned regarding rebleeding, and as much as we would have liked to treat earlier, we waited as long as possible during the acute phase and performed EVT during the subacute phase."
「再出血のリスクを心配しており、できるだけ早く治療を行いたかったのですが、急性期にはできるだけ待機し、亜急性期にEVT(血管内治療)を実施しました。」
→ようするに、「早期治療による再出血をふせぐベネフィットを、手術介入によるリスクがうわまわると判断した」ってこと。
くも膜下出血の動脈瘤治療には、治療しない場合とくらべたランダム化比較試験が世に存在しない。
手術をすること自体が目的化していて、その都度、恣意的に再出血理論が運用される。
また、コロナパンデミックで血豆状の動脈瘤が増えている。
さらに、岩手医大の研究によるとコロナワクチン接種直後には、くも膜下出血発生率が50倍を超えることがわかっている。↓