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急性脳卒中患者は、意識障害や嚥下障害をきたすと栄養サポートの必要性が増すため、栄養再開症候群(飢餓に適応した体が急な大量の栄養に驚き代謝や電解質バランスを崩す)を発症しやすい。
そこで、脳卒中患者における栄養再開症候群の発生率、危険因子および転帰をくわしくしらべてみたそうな。
2020年1月1日から2022年12月31日までに72時間以上経腸栄養がおこなわれたすべての急性脳梗塞患者の記録を対象とした。
栄養再開症候群は、経腸栄養後72時間以内に新たに発症した低リン血症と定義した。
次のことがわかった。
・50例(14.8%)が栄養再開症候群を発症した。
・神経症状の重さを示すNational Institutes of Health Stroke Scaleと
栄養リスクを示すNutritional Risk Screening 2002の得点が高いこと、
BMIが18.5kg/m2未満であることが栄養再開症候群の危険因子であった。
・さらに、栄養再開症候群は3ヵ月後の障害度 修正Rankin Scaleスコア>2および6ヵ月後の死亡と独立して関連していた。
栄養再開症候群は脳梗塞患者によくみられ、重度の脳卒中、高い栄養リスク、低アルブミン値、低体重であることが栄養再開症候群の独立した危険因子であった、
というおはなし。
感想:
「栄養再開症候群」知らなかったよ。