元
脳卒中の発症時間における概日リズムが報告されており、とくに朝にリスクが高いとされている。
これまでのところ、脳卒中の種類別の時間分布での違いはあきらかになっていない。
そこで、脳梗塞、脳出血、および脳卒中ミミック(類似症状)の患者における症状発現の季節変動および概日リズムをくわしくしらべてみたそうな。
ある病院の2018年から2021年までの脳卒中疑いの患者を対象とした。
脳卒中のサブタイプは脳梗塞、脳出血(ICH)、一過性脳虚血発作(TIA)、脳卒中ミミックに分類した。
各患者を症状発現時間に従って1日の4時間間隔に割り付けた。
脳卒中分布の季節変化を3ヵ月間隔で分析した。
次のようになった。
・合計2,348人の患者(虚血67%、ICH13%、ミミック16%、TIA3%)が解析に含まれた。
・脳卒中のサブタイプにかかわらず、ほとんどの患者は08-12時と12-16時の間に分布していた。
・脳卒中のサブタイプによる時間分布に有意差が認められ、ICHは4-8時間(明け方)に多く、そのほとんどが高血圧性で、TIAは12-16時、脳卒中ミミックは20時であった。
・異なる脳卒中サブタイプ間の季節的パターンに差はなく、最も症例数が多かったのは冬であった。
脳卒中の種類ごとに異なる概日パターンが示され、明け方には脳出血が、夕方には脳卒中ミミックが優勢であった、
というおはなし。
感想:
夜寝る前の「これ脳卒中かな?」は別に原因がありそうってこと。