元
歯周病は脳梗塞のリスク上昇と関連しており、そのリスクは原因不明の脳卒中を発症した若年者において特に高い可能性がある。
そこで、歯周病や最近の侵襲的歯科治療が若年発症の潜因性脳梗塞(CIS)と関連するかどうかを症例対照研究でしらべてみたそうな。
画像診断で確認された初発CISの18~49歳の成人および脳卒中を発症していない年齢・性別をマッチさせた対照者を含む多施設症例対照SECRETO研究の参加者を登録した。
徹底的な臨床検査とX線撮影による口腔内検査を行った。
さらに、血中の細菌存在を反映する血清リポ多糖(LPS)およびリポテイコ酸(LTA)値を測定した。
次のようになった。
・症例対照146組(年齢中央値41.9歳、男性58.2%)を登録した。
・歯周病はCIS患者の27.5%、対照の20.1%で確認された。
・完全調整モデルでは、CISは歯周病重症度およびその広がりと強く関連していた。
・脳卒中の重症度は歯周病の重症度とともに上昇した。
・脳卒中前3ヵ月以内に行われた侵襲的歯科治療はCISと関連していた。
・CISと侵襲的歯科治療との関連は、卵円孔開存症(PFO)を有する患者で特に強かった。
・LPSとLTAはCIS患者と対照群で差はなかったが、歯周炎の重症度とともに増加傾向を示した。
若年者の潜因性脳梗塞には、歯周病および直前の侵襲的歯科治療が強く関連していた。この関連はとくに卵円孔開存症の患者に顕著だった、
というおはなし。
感想:
血液に菌が侵入するから歯科治療は思いのほかリスキーってこと。
そんな気がしたので、かれこれ半世紀以上、歯医者にはかかってない。