元
ビタミンDと心塞栓性脳卒中(CES)リスクについての研究はいくつもあるが、その結果には一貫性がない。
ビタミンDとCESリスクとの因果関係を明らかにするためにメンデルランダム化(MR)解析をこころみたそうな。
ビタミンDの指標である血中25ヒドロキシビタミン D25(OH)D に関連する遺伝子変異は、UK Biobankの417,580人を含むヨーロッパ系参加者のゲノムワイド研究から抽出され、143の独立した遺伝子変異が得られた。
CESの研究データは、ヨーロッパ人(10,804症例、1,234,808対照)を含むGIGASTROKEコンソーシアムから得た。
次のようになった。
・MR解析の逆分散加重法により、25(OH)D とCESの因果関係が明らかになった。
・1つの遺伝子変異が複数の異なる形質に影響する水平プレオトロピー(因果推定の信頼性を損ねる)は認められなかった。
CochraneのQ [Q = 78.71、p値 = 0.924]およびRuckerのQ [Q = 78.64、p値 = 0.913]、I2 = 0.0% (95% CI: 0.0%, 24.6%)は、異質性がない(効果の一貫性が高い)ことを示した。
・この結果は、Maximum likelihood、Constrained maximum likelihood、
Debiased inverse-variance weighted、 MR-PRESSO、 RAPS、 MR-Lasso、
など、異なるMR法や感度分析を用いても一貫していた。
メンデルランダム化解析では、ビタミンD濃度の上昇が心塞栓性脳卒中の発症に保護的な役割を果たす可能性を示した、
というおはなし。
感想:
日光浴で心塞栓性脳卒中を防げる、ってこと。