元
1日の食事回数(DEF:daily eating frequency)と夜間の絶食時間(NFD:nighttime fasting duration)が死亡率に及ぼす健康影響に関する知見は非常に限られている。
これまでの研究で、DEFが少ないと血圧やコレステロール、糖尿病リスクが上昇し、いっぽうNFDが長いとインスリン抵抗性や炎症が改善することが報告されている。
そこで、DEFとNFDが脳卒中をふくむ心血管疾患(CVD)および全死因死亡率と関連するかどうかをくわしくしらべてみたそうな。
2003~2014年の米国国民健康・栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey 2003-2014)に参加した成人30,464人の研究をもちいた。
24時間の食事リコールにより、DEFは食事回数で評価し、NFDは1日の最初と最後の食事時間で算出した。
2019年までの死亡情報との関連を解析した。
次のことがわかった。
・307,686人年の追跡期間中に、1824例のCVD症例を含む4560例の死亡が発生した。
・DEFが4~6回の参加者と比較して、DEFが3回未満の参加者はCVDおよび全死因死亡リスクが高かった。
・さらに、NFDが10~11時間の参加者と比較して、NFDが10時間より短い参加者のCVD死亡リスクは1.30、全死因死亡リスクは1.23であった。
・14時間以上のNFDも高いCVD死亡率および全死因死亡率と有意に関連していた。
・NFDおよびDEFと心臓特異的死亡率および脳卒中特異的死亡率との関連についても同様の結果が観察された。
1日の食事回数が3回未満であること、夜間絶食時間が10時間未満または14時間以上であることが、脳卒中など心血管死亡率および全死因死亡率の増加とあきらかに関連していた、
というおはなし。
感想:
すくない食事回数でのドカ食いや、夜食たっぷりな食習慣はよくないってこと。
夜間の絶食時間をながくとる「ミニ断食」「間欠的断食」の健康効果は、おもに肥満や糖尿病のサンプルを対象に得られたものであって、
たとえば14-20時間絶食時間をもうける「ラマダン」期間は脳卒中の発生率が増加することがわかっている、という。