元
脳卒中はてんかんのリスクと関連しているが、年齢、性別、脳卒中のタイプや重症度、経時的傾向、死亡率との関連はよくわかっていない。
そこで、性別、年齢、脳卒中の種類と重症度、死亡を競合リスクとして扱いながら、脳卒中後のてんかんのリスクをくわしくしらべてみたそうな。
2004年4月1日から2018年12月16日までにデンマークで初発脳卒中で入院した患者を対象とした、てんかん既往のある患者を除いた全国規模の研究である。
脳卒中患者は、てんかんや脳卒中の既往のない一般人と年齢、性別、で10対1にマッチさせた。
死亡を競合リスクとして、てんかん診断の累積発生率を推定した。
次のようになった。
・脳卒中後14日間生存した101,034人の脳卒中患者(46.5%女性、平均年齢70.4歳)を、一般の1,010,333人と比較した。
・脳卒中発症から2年後のてんかんの累積発症率は、脳梗塞では3.0%、脳内出血では8.6%であった。
・一般集団と比較したてんかんの2年ハザード比は、脳梗塞後21.7倍、脳内出血後61.3倍であった。
・てんかんのリスクは脳卒中の重症度とともに増加した。てんかんの2年累積発生率は、超重症脳梗塞では10.5%、超重症脳内出血では13.1%であった。
脳卒中後2年間のてんかんリスクは脳卒中の種類と重症度によって異なる。絶対リスクは脳梗塞3.0%、脳内出血8.6%で、一般人との相対リスクは脳梗塞21.7倍、脳内出血61.3倍であった。特に、より重症な患者ではてんかんリスクはさらに高かったが、過去の報告に比べるとかなり低かった。これは死亡率の高さを競合リスクとして考慮したことによる、
というおはなし。
感想:
かといって、
抗てんかん薬使うにはガイドラインどころかまともなエビデンスがないし、いのちも危険みたい。↓