元
未破裂脳動脈瘤(UIA)は人口の1〜2%にみられ、MRIなどの普及により発見されることが多くなってきている。
UIA患者の治療は経過観察、血管内コイリング、外科的クリッピングである。
血管内コイリングの割合は増加傾向にある。
しかし、脳梗塞(CI)、脳出血(ICRH)、死亡などの合併症はコイル治療後の重要な問題であるが、それらリスクを評価した研究はわずかなため、くわしくしらべてみたそうな。
UIA患者におけるコイル使用後の合併症の発生率と危険因子を患者の特徴に基づいて分析した。
Health Insurance Review and Assessment(HIRA)データベースを利用した。
2015年1月1日から2021年12月1日の間にUIAに対してコイル治療を受けた患者をレトロスペクティブに分析した。
次のことがわかった。
・総患者数35,140人のうち、3.0%の1062人がICRHを発症し、うち87人が死亡し、ICRH死亡率は8.2%であった。
・一方、CIを発症した患者は2.1%の749人で、うち29人が死亡し、CI死亡率は3.9%であった。
・患者全体のICRHまたはCIによる死亡率は1.8%であった。
・危険因子の解析では、高齢、男性、糖尿病がCIリスクを増加させた。
未破裂脳動脈瘤のコイル治療によって、5.1%が脳出血または脳梗塞になり、それが理由で1.8%が亡くなっていた、
というおはなし。
感想:
たまたま脳に動脈瘤がみつかったけれど、それによるなんの症状もない健康人が、医師の勧める予防的治療によって、20人に1人が脳卒中になり50人に1人は死亡したってこと。
脳卒中(くも膜下出血)を未然に防ぐための治療なのに、少なからぬ健康人が治療が原因の脳卒中で死亡する。
こういったユニークな医療を専門に提供するのが「
脳ドック」であり、日本で発明されたビジネスモデルでもある。
未破裂脳動脈瘤の治療効果を証明できるランダム化比較試験はいまだ世に存在しない↓。
1度だけ、20年くらいまえに50施設が参加するTEAMという国際的な臨床試験がおこなわれた。未破裂瘤の保存治療と血管内治療のランダム化比較試験であった。
さもありなん
「日本の99.9%以上の医師は、新型コロナウイルスのワクチンを少なくとも黙認した。これは後世に語り継がれるべき事実である。
当時の医師は、地域の人々から厚い信頼を寄せられ、また彼らの中には家庭で立派な親である者もいた。」edited by
GPT-4
予想外の人口減少が拡大中。2019年までの自然減傾向から予測される外挿値とくらべて、現在すでに100万人以上が余計に亡くなっている。