元
麻痺側の骨粗鬆症は脳卒中の二次的合併症として一般的である。
脳卒中後の骨健康のための薬剤に関する系統的レビューでは、指針となるような効果量の大きさと精度を推定したものはないのでくわしくしらべてみたそうな。
2023年6月までに8つのデータベースを検索して、
脳卒中患者において、運動、サプリメント、薬物療法を適用し、骨関連の転帰を測定した対照研究をすべて対象とした。
次のようになった。
・22500人(非薬理学的試験11件3827人、薬理学的試験10件18673人)が参加した21件の試験から24件の論文が組み入れられた。
・含まれた非薬理学的研究の半数の方法論的質は「低い」または「まあまあ」であったが、薬理学的研究の10件のうち8件では「良好」から「優れている」であった。
・メタアナリシスにより、運動は麻痺側股関節の骨密度(BMD)に有益な効果を示すことが明らかになった。
・麻痺性股関節のBMDに対する抗骨吸収薬の効果はまちまちであり、結論は出ていない。
・質の高いエビデンスによると、抗うつ薬の投与は骨折リスクを増加させた。
監督下での運動は、脳卒中後遺症のある人の股関節の骨健康に有益である可能性がある。股関節の骨密度に対する抗骨吸収薬の効果は不明である。
脳卒中後患者の骨折リスクに対する抗うつ薬の有害作用については、さらなる注意が必要である、
というおはなし。
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