元
これまでの研究で、辛いものを食べると心血管系疾患による死亡率が減少し、脳卒中のリスクが低下することが明らかにされている。
しかし、辛味食品の摂取と脳卒中のタイプ、用量反応との関係を報告した研究はなかったのでくわしくしらべてみたそうな。
30~79歳の50174人の参加者を募集した。
辛味食品の摂取データは、調査の質問票により収集された。
脳卒中全体、脳梗塞、脳出血の発症率との関連を解析した。
次のようになった。
・中央値10.7年の追跡期間中、3967件の脳卒中が記録され、その内訳は脳梗塞が3494件、脳出血が516件であった。
・辛味食品を全く摂取しない/ほとんど摂取しない人と比較して、辛味食品を毎月摂取する人、1-2日/週摂取する人、3-5日/週摂取する人の脳卒中全体のリスクはそれぞれ 0.914、0.869、0.826 であった。
・脳梗塞については、対応するリスクはそれぞれ 0.909、0.831、0.813 であった。
・肥満の参加者では、辛味食品の摂取≧3日/週が脳梗塞リスクと負の相関を示した。
辛味食品の摂取は脳梗塞リスクと負の関連を示し、U字型の用量反応関係を示した。辛味食品を週に3-5日摂取する人は脳梗塞リスクがあきらかに低かった。また、肥満のひとにはより有益である可能性がある、
というおはなし。
感想:
おそらくは辛味食品に含まれるカプサイシンによる動脈硬化の抑制、血管内皮細胞の炎症反応の抑制、血管拡張と血管新生の促進などが脳梗塞予防にいい、と書いてある。
たぶん、身体が弱いひとが刺激物を控えているから、辛い食べ物が健康に良さそうに見えると思うんだ。